【試写レポ】『君は行く先を知らない』試写会【21_2023】
ごきげんよう。雨宮はなです。
PINTSCOPEさんのキャンペーンに当選し、試写会で鑑賞させていただきました。
ありがとうございます!
作品について
多くの時間が車内のシーンでありながら、退屈させない。
それは万国共通の「家族ってどこもこんなもん」を感じさせるキャラクター達の会話によるものだと思いました。
外の景色が壮大!
車内のシーンと対照的に、だんだん増えていく外の情景はどんどん壮大で自然豊かなものになっていきます。
ちょうど、ドライブで息が詰まったなと思ったときにおもいっきり休憩できたような感覚になります。
登場人物たちの見た目に混乱
イランのお話でありながら、家族のそれぞれの特徴が非常に日本に近いこともあって、とても見やすいと感じました。
※日本と言っても、「現代日本」です。
車内にいるのは、父(ヒゲ)・母・兄(メガネ)・弟・犬の4人と1頭です。
私は最初、母と兄が夫婦なのかと勘違いしてだいぶ混乱しました。
よくよく見たり、目が慣れれば「ヒゲの男性と夫婦だな」とわかります。
となると、弟は非常に年齢がいってからの子供になるわけです。
そのため、父母というよりは祖父母という印象でした。
試写会について
相変わらず守られない開場時刻
会場は前回の『エリザベート1878』と同じ、ユーロライブ(東京都渋谷)でした。
今回も時間前に開場したようで、開場時刻すぐあとに入場したらほとんどのお席がいっぱい。
開場時刻を守らないのは、ユーロライブさんのやり方っぽいですね。
トークイベントは最高!
前回とは打って変わって、最高のトークイベントでした!
お話してくださったのは、映画評論家の中井圭さんと、過去に東京国際映画祭で作品選定ディレクターをされていた矢田部吉彦さんのお二人です。
映画そのものについての感想、関連するエピソード、イランの事情、監督の背景など……、この作品を知り、より楽しむための情報が次から次へと!
「イランの事情を知らない人もいるんじゃないか」
「イラン映画をあまり観ない人もいるんじゃないか」
「それならパナヒ監督親子について触れてからのほうが良いですね」
自分たちだけが楽しんだり気持ちよくなるためではなく、聞いている人のためのトークをきちんと考えてくださいました。
しかも、聞いたら話したくなる!
そのうえで「もう一度観ようかな」「観る人の助けになるかもな」と思える内容でした!!
これですよ。
これがプロのトークイベントです。
さいごに
イラン映画だとか国の事情とか、難しいことを抜きにすれば「家族映画」です。
イラン映画の入門編にちょうどいいかもしれません。
そのうえで、イラン映画はエンタメ作品もありながら監督たちからの手紙なのだということを、あとで思い出せたら
この映画を私たちが日本で観る意味がきっともっと大きくなると思います。
イランからの手紙ともいえる『君は行く先を知らない』は8月25日(金)より上映開始!