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【午前十時の映画祭11】映画『グッドフェローズ』を観てきた【27分の18】
ごきげんよう。雨宮はなです。
こちらの作品はすでにおうちシネマで鑑賞済みだったのですが、やはりスクリーンで観ると違いますね!そして「やっぱり。映画館で観るものだなぁ」と思わせてくれる作品でした。
※ここから先はネタバレを含みますので、ご了承いただける方のみ読み進めてください。
”ファミリー”が軸でないマフィアモノ
マフィアモノやヤクザモノを好んでみない人間の偏見なのですが、マフィアモノは「ファミリーを描く」「ファミリー超大事☆」みたいな印象を抱いていました。どうしても『ゴッドファーザー』の印象が強くあったので、それを引きずって観ていたためとても新鮮に映りました。
主人公たちは仲間とつるんだり「仕事」をしますが、”ファミリーに入れないステータスの人”たち…という設定らしく。ファミリーなのかもしれないけど、下っ端も下っ端。幹部になれないのは確定らしいです。どの組織も層があって、どの層に所属しているかだったり上がれる云々の条件はあるものなんですね。
結局は暴力・ヤク・女になっていくので、そこは映画のお約束という流れではありました。むしろ、暴力・ヤク・女を描きたいからマフィアモノを撮るのかもしれないとも思いました。
別タイプの”ワル”を演じる、ロバート・デ・ニーロ
主人公ではないものの、やはり存在感満点のロバート・デ・ニーロ。どうしても『ゴッドファーザー』の印象が強く、「マフィアを演じる人」という認識になってしまっていたのですが、それを感じさせない別のタイプのワルを演じていらして、さすが俳優さんと思わせてくれました。
やはり、”ファミリー”のひとりなのかそうでないかでそもそも違うのですが、「ファミリーを保とうとする」マフィアと「生活のために仕事として下っ端でいる」マフィアを演じ分けられるのはすごかったです。
嘘だろと思われるかもしれませんが、しばらく「ロバート・デ・ニーロはいつ出てくるのか」と思っていたほどです。
無いものほど掲げたがる:グッドフェローズ
「グッドフェローズ」というほど仲間意識が強くなく、仲間だの助け合いだのがほぼ無いのが皮肉で面白かったです。無いものほど掲げたがるってことかなと思い、ひとまずWikipediaを読みに行きましたところ下記の内容がありました。
原題の単数形"Goodfella"は、直訳すると「気の置けない友達」という意味であるのに対し、マフィア界の隠語では「自分と同じ組織の所属にある者」という意味である。
「気の置けない友達」と掲げないといけないほど親しくもない、「同じ組織の同志だ」と掲げないと裏切られるかもしれない…。
有名な「ないから生まれるんだ」の精神に則って掲げられたのかもしれないと思えました。
ないから生まれるんだ。
中国人は道徳心が無いから儒教が生まれた。
日本人は勇気がないから武士道が生まれた。
欧米人は卑怯だから騎士道が生まれた。
アングロサクソンはずるいからフェアプレーの精神が生まれた。
さいごに
仲間って何かなぁ、自分はどれだけ仲間のために動けるかなぁと思いながらスクリーンを眺めていました。そして、自分を仲間だと認識して自分のために手を差し伸べてくれる人はいるのかな、とも。
最後まで読んでくれてありがとうございます。
ではまた次の記事で。ごきげんよう。