【YFFF2023】ヨコハマ・フットボール映画祭で上映されるサッカー映画5作品
ごきげんよう。雨宮はなです。
ヨコハマ・フットボール映画祭なるものをご存じですか?
私は恥ずかしながら、初めて知りました。
ただ、「YFFF」というハッシュタグは昨年も見かけた覚えがありました。
ヨコハマ・フットボール映画祭 is 何?
この映画祭は、サッカーを愛する人々が映画を中心とした多彩な表現を通じて出会う場です。今年は6月17日 (土)18日 (日)にかなっくホールで、19日 (月)から23日 (金)までシネマ・ジャック&ベティで開催されます。
ここでは日本初公開を含む5つのサッカー要素が含まれた映画が上映されます。それだけでなく、様々な視点からのゲストを迎えてのトークイベントも豊富に用意されているのが魅力的です。
さらに、フットボールエキスポと題して、様々なフットボールカルチャーを体験できるブースが揃ったイベントも開催されます。しかも、入場無料!
公式レビュアーとして参加してみた
「日本初公開を含む5作品を一足先にレビューしよう!」という魅力的なフレーズにやられて応募し、ご縁をつないでいただきました。
ただ、公式レビュアーなんて初めてのことです。
それに、当たり前だけど観る映画はすべてフットボールに関係する要素があるもの。
フットボールなんて、「基本的に足だけで闘う、11人編成チームの競技」くらいしかわからないのに!
しかも、私は普段、わりと否定的に物事(もちろん映画も)をみるタイプ。
ヒヤヒヤしながら映画を観はじめましたら、まあ、面白いこと。
上映される5作品を簡単に紹介します
LFG_モノ言うチャンピオンたち
マーベルやDC、セーラームーンといった闘う女性がスクリーンを賑わせるようになってだいぶ時間が経ちましたが、ピッチの中も外もスクリーンも賑わせる闘う女性がいたってことを初めて知りました。
彼女たちは闘う相手と目的を正しく設定し、正しい戦い方を貫きとおします。その姿は本当にかっこいいし、フットボールに関係ない生活や仕事をしていても励まされます。
I AM ZLATAN- ズラタン・イブラヒモビッチ-
天才が天才でいるのは非常に孤独だろうなと感じるシーンの連続でした。私がもしスクリーン上に登場するとしたら、彼にとって敵のポジションだろうことが容易に想像できます。でも、彼にとって敵でも、世間的には最善を尽くしているだけだということもわかる。
「あなたにとって一番いい」という言葉の寒々しさといったらなかったです。当時の彼のような子供への対応が今よりもまだ研究できていない時代の大人たちにとって、ベースのズレは「ワルガキ」要素でしかなかったとなると、悪いことをしているつもりのない本人達が受けるストレスはとてつもないものだったに違いありません。
バック・トゥ・マラカナン
三世代の男たちからみたフットボールとは、ブラジルとは。フットボールや国民性だけでなく、世代ごとの視点や価値観がしみこんだドラマは怒れるし笑えることの連続でした。
ポンコツだったりクズだったりという側面ばかり見えるのが肉親というものなのかもしれない。そして「いざとなったら」をお互いに知り合えてるのも、肉親の強みなのかもしれない。
同じ歌を歌い、道中をともにして、お互いを庇いあって、同じフレームに収まれば……それは家族であり、仲間なのだとラストショットが教えてくれます。
ある日突然に
普段の私が観る映画に一番近いタイプの作品でした。フィクションでありながら、フィクションだからこそ社会問題をありありと提起しています。
最近よく聞くようになった「ヤングケアラー」について、そういった子供が出来上がってしまう背景や彼らの思考回路が、まるで実際に起こったことをそのまま撮影したかのようにリアリティたっぷりに描かれています。
親としての役割を果たせない成人と引きはがさないと、健全な育成は期待できない。だけど、子供は「親」と認めた存在から離れることを拒否するし、なんだか可哀そうな気もする……。
子供は子供で、子供の頭でそれなりに「親が幸せじゃないのはなぜなのか」を考え、状況を打破しようと試みる。
いったい何が「その人のため」なのか、どうしたら正しいのか、正解は見つかるのでしょうか。ある日突然に。
ザ・ロングウォーク -トラウマと贖罪-
たったあれだけに見える距離が、「長い(ロング)」と感じるタイミングがあるなんて。それを感じることができるのはたった一握りの人たちだけど、トラウマになるほどのソレは「良い/貴重な経験」で片づけられるものではないらしいです。
入れ替わり立ち代わり、トラウマを抱えた選手たちが登場しあれこれとピッチでしか経験できないことを話してくれます。まさかの学者が出てきて、キーパーによる守備範囲の計算までしてくれます。試合の研究と分析をしている人たちが話していることを理解し始めた頃、サッカー(PK)においても他の仕事においても必要なことを教えてくれる元選手/現監督職の人物が出てきます。
備えあれば患いなし。ついでなんて、何事にもないのだと。
他にも
レビュー用に鑑賞させてもらったのがこの5つ。実際に上映される作品は他に、『Beyond Together 横浜F・マリノス クラブ創設30周年記念ドキュメンタリー<沸騰応援上映>』と『ケイコ 目を澄ませて<日本語字幕付き上映>』があります。
上映されるのは全部で7作品。どれを観ようか、どう予定を組もうか迷っちゃいます。
映画館のスクリーンというピッチで作品を楽しもう!
各作品をそれぞれレビューしたら、それぞれに1つずつの記事が必要になります。それくらい濃密な作品ばかり。でも、何か問題意識を持たなきゃいけないとかそんなんじゃなくて、ただスクリーンで描かれるものに圧倒されるはずです。私はノートPCで鑑賞したので、細かいことが気になったり理屈っぽくなったのでしょう。
映画祭当日は上映会場に行って、スクリーンというピッチで作品が繰り広げる試合を、全力で楽しもうと思います!
大人はもちろんですが、学生さんにぜひ楽しんで欲しいのがこの映画祭。
実は、とってもお得に鑑賞できちゃうんです。
〈学生応援プライス500〉とは
かながわ映画部(仮)による、神奈川県内の参加ミニシアター、団体において、学生証提示&SNSフォローで映画が500円(特別上映を除く)で鑑賞できるサービスのことです。
5月限定で行われていたサービスのようですが、ヨコハマ・フットボール映画祭2023も対象とのこと!
一般チケットだと1,800/1,500円ですが、それが500円!
全作品鑑賞しても、2作品分の料金で済んじゃいます。
ぜひぜひ活用して、フットボール映画に浸りましょう。
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