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一編の短編

読めない と諦めていた一冊のほん

娘と、娘がまだ夏休みだったころに行った、いちばん近くの図書館で借りたほん

お風呂が空くのを待つあいだ

もう携帯を触りたくないと店に置いてきたので、

やっと ほんに手を伸ばすことになった


結局、こうしてiPadを触っているのは、

店の方(自宅から店は 扉を隔てたすぐ)に来たからで

一編だけ 短編を読めたからだ


読み終わって時間を確認すると、ちょうど 0:00 だった

くがつよっか すいようび ピッタリれいじ


20年以上前によく読んでいた作家の、新刊待ちをしていたくらい好きだった人の

まだ読んだことのなかった、ほん


読めてよかった

やっぱりすごいなぁ、ほんって


「この本が、世界に存在することに」

ほんと
わたしも、存在していてよかったよ


記憶の底に、
こうしてまた一つの 沈殿物

敢えて読み返さない、推敲しないシリーズー①
(ひとはそれを日記と呼ぶかもしれない)


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