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響いた!ユーフォニアム~9年の軌跡~2期第2話
©武田綾乃・京都アニメーション
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2話は全体練習からスタート。滝、橋本らの指導は続く。実際物事を一人だけが判断するのは危険だと思うので、複数で指導するのは有効じゃないですかね。実際の強豪校もこのようなスタイルをとっているのでしょうか。
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風邪などひかないようにという滝の横でくしゃみをする橋本。橋本経由で部内に風邪が持ち込まれる、ということもありそう笑
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合宿の予定を決める会議へ神妙な面持ちで向かうあすか。関西進出を喜んでいない感じもありましたが、何を思っているのか。
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みどりがプールへ行こうと提案する。つ、ついに水着回がくるんですか!?
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電車で麗奈へ話すと、ふたつ返事で「行く」との回答。ストイックでありながら息抜きはきちんとするあたり、流石の自己コントロールです。
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麗奈「去年買った水着結構キツくなってきたから、今年くらいは着ておきたいし。」
久美子「きつくって、まさか…。高校に入ったら胸がおっきくなるって、やっぱり本当だったんだ!!」
ついに久美子の悲願が成就する兆しが…!
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というわけでイツメンです。オフの麗奈は吹いたら飛びそうな文学少女みがありますよね笑
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さすがスポーツマン葉月、動きが軽快です。筆者はゴーグルなしの水泳は結構厳しいですが、みなさんはどうでしょう?
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真打ち登場。まさかそちらも超高校級とは。これでトランペットの達人かつ学業も優秀って天は何物与えたのでしょうかね。麗奈が異常なだけで、久美子は年相応だと思いますけども。
みどりの羨望の眼差しがかわいい笑
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なんとプールには香織もいました。香織先輩マジエンジェル!
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なんとあすかも。そして全編を通して貴重なメガネオフ&サイドテールですよ。麗奈、香織、あすか、冷静に北宇治吹奏楽部のメンツ強すぎますよね笑
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夏紀たち2年生組もいたようです。夏紀のTシャツにはセメント中毒、優子のTシャツには私の主食は愛ですと書いてありますね。夏紀のは恐らくどっかのインディーズバンドのTシャツで、優子のはただのかわいいTシャツって感じでしょうか。
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希美を発見する久美子。少し用事!と麗奈達から離れます。
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あすかも来ていると伝えると驚く希美ですが、今日は辞めておくとのこと。さすがにオフ日まであすかに詰め寄ったら、いよいよ何されるか分からないですからね笑
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希美「そういえば久美子ちゃんてコンクールメンバーなんだよね?」
久美子「はい。」
希美「2年の夏紀がサポートで、1年の久美子ちゃんがコンクールメンバーなんだよね。それってどうなの?」
久美子「し、仕方ないことだと思います。北宇治が全国を目指している以上、学年に関係なく上手い人が吹くのが当然だと思います。」
希美は久美子を試しているんですね。そして久美子は今年の北宇治では当然のことだと言い切ります。香織や優子を通じて去年のことは痛いほどよく知っている。でもそれらを乗り越えて一人ひとりが苦痛に耐えながらも戦っていることを、とても否定なんてできません。しかし久美子は若干言い淀みました。音楽本来の意義や、自身が中学の時に経験したことが戸惑いを与えているんですね。このグレーな感じがまたいい味を出していますよね。
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希美「うん、私もそう思うよ。北宇治、変わったなぁ…。じゃあね。」
久美子「あの、どうしてあすか先輩なんですか?部活復帰したいなら部長とか先生のとことか。」
希美「あすか先輩は"特別"だからね。」
久美子「特別…。」
希美「もしかして気になる?」
久美子「気になります。」
希美「そっか。」
不意に出た特別の言葉。奇しくも、麗奈が目指すものと同じ言葉。それが希美の口からあすかを形容する言葉として発せられました。これめちゃくちゃ重要な箇所です。
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希美「あすか先輩はさ、止めてくれたんだよ。あたしが去年3年生と衝突して、他の子達と一緒に辞めた時。」
回想あすか「本当に辞めるんだ。ばっかみたい。」
回想希美「真面目にやってる人が下らない人のせいで、嫌な思いをする部なんていても意味ないですから!」
回想あすか「それがバカだって言ってるの。その下らない3年生はほっとけば卒業して、来年は私らだけになるんだけど?それまで待てない?」
回想希美「待てません!」
回想あすか「そう?」
まずあすかの"特別"ですが、彼女の特別さは麗奈とは違います。麗奈の特別はダブルミーニングで、奏者として&滝の特別になりたいというものです。対して希美があすかに感じる特別は、目に見えないはずの運命までも見越して物事の本質を突いた言動をするところに対して感じているものです。高校生離れした精神性と卓越した演奏力に加えて、全国でも指折りの学力。希美からしたらとても1個上とは思えない、色んな人物の秀でた部分を全て持っているチートキャラ。しかしどんなチートキャラにも弱点はある。ドラキュラへの銀の弾丸のようなものですね。それこそがあすか編で描かれるわけです。
あすかが希美を引き止めた理由は、単に一時の感情で重大な決定を下してもろくなことにならないという経験則から来るアドバイスでしょう。加えて、香織に感じているような精神的豊かさを希美にも期待している節があるんですよね。天性の明るさで他人を魅了する希美に、自分含め部員全員の精神安定剤としての役割を期待しているような。
しかし、結果的にそれでも辞めると希美が言い放ったことで、「こいつこの程度か。来年状況が変わって全国を目指すことになっても、戦力にはならなそうだな」と感じさせてしまう材料になってしまったのです。
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はい、そしておもしろいのがこちらですね。回想シーンで学校の廊下に掛けてある掛け軸。これは楽毅という戦国春秋時代の燕の将軍にまつわるエピソードを謳ったものです。
ざっくりしたあらましは「楽毅が敵の城を落とさなかったことを責める民衆がいるが、楽毅は無理に攻めて民衆に被害が及ぶのを嫌いあえて手を抜いた。しかしそれが災いし結果的に攻め手が遅れ反撃の機会を与えてしまい、楽毅は更迭された」…といったところです。
これは王道と覇道について説いています。王道とは仁義を貫き、民の心を得ることで天下を治める道であり、小さく用いることはできず徹底しなければ身を滅ぼすとされています。一方覇道は力をもって支配を行う道で、王道と異なり、徹底的な武力行使が求められます。おもしろいですよね、まさに北宇治高校の在り方そのものを問うています。しかもそれが希美の退部の場面で明示されていると。京アニさんの遊び心というか、ちょっとした仕込みが非常に光る演出です。
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今まで幾度となく取り上げてきたアリバイや欺瞞、運命などは全話見終えると納得はできると思います。しかしひとつだけ、ユーフォを完走してもモヤモヤが晴れない要素があるんです。それがこの楽毅論で語られているテーマなんですよ。つまり王道を往くことで楽しく演奏はできても全国に行けないのと、覇道を往くことで幾多の涙や離別や挫折を味わいながら全国へ出場するのと、どっちがいいですか?ということです。自分は楽しみながら全国を目指せます、という人だけならいいですがそうはいかないですからね。人知れず退部した名もなき部員たちや、練習を怠けたかつての3年生達は"悪"だったのか。仲良しこよしで楽しくやるのだって部活ですから。彼らは青春を振り返って、どういう感想を持つのか。また久美子たちにとっては全国金をとったその瞬間はいいですが、将来いつまでもその栄光に浸っていられるのか。別に何かに真剣になるのなんて大学生でいいのに、なんで大学受験や他の青春を天秤にかけてまで必死に部活をやる必要があるのか。…筆者的にはこの辺に対しての答えは出ていて、そのキーとなるのが南中カルテットだと思っているんです。このあたりは追々触れます。
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自分を引き留めてくれたあすかに対して、手伝いたいと言う希美。しかし様々な無自覚さが、全て悪い方向に働いてしまっていますね。
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久美子「あすか先輩は知ってるんですか?そのこと。」
希美「うん…。」
久美子「じゃあどうしてなんでしょう…。」
希美「それが分からないからキツいの。」
ここまでだけの話なら、奏者じゃなくてもいいんですから復帰を認めても良さそうですが、なぜあすかは復帰に賛成しないのでしょうね。
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夏紀「友達来るんだけど、邪魔。」
優子「友達?そんなのいたんだ。」
夏紀「あんたと違ってね。」
優子「誰?そんな優しい人。」
夏紀「うるさいなぁ。希美だよ、傘木希美。」
優子「希美…。」
少しずつ南中メンバーの輪郭が明かされていきますね。
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優子とみぞれは部活を辞めなかった理由について、優子には声をかけたけどもう少し続けてみると話したそうです。一方でみぞれには声をかけなかった。それはオーボエ奏者が他におらず、うるさい先輩もいない、そして最初からコンクールメンバーだったからと希美は答えます。
核心ですね。こんなに頑張って練習して先輩にも陳情しているのに無下にされる自分と、"たまたま"何も気にせずオーボエを吹ける環境にいられるみぞれへの嫉妬。ここでも努力と運の構図となっていますね。
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希美「なんでそんなこと訊くの?」
久美子「あすか先輩がどうして復帰を認めないのか、なんかヒントがあるかなぁって。」
希美「あった?」
久美子「ない、です…。」
希美「だよね。」
いや~ここの東山奈央さんと黒沢ともよさんの演技見事ですね。「なんでそんなこと訊くの?」って普通段々トーンが下がるはずですが、希美は上がっていくんですよ。彼女の快活さがよく表れています。久美子の「ないです」も短いセリフですが無力感がよく表れていますよね。
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久美子「希美先輩はどうして部に戻ろうと思ったんですか?」
希美「変かな?」
久美子「変…ではないです。」
希美「私吹奏楽好きなんだよ。ちゃんと練習して強豪校に負けない強い部になりたかった。でもみんな先輩たちのこと怖がっちゃって。なんとかしようとしたんだよ?結果無視されちゃって、もうコレ以上どうしようもないって思ったらから仕方なく辞めたんだ。それが今年関西大会だって。正直悔しいよ。私がバカだったみたいじゃん。そう思わない?あすか先輩にね、私が戻ってもプラスにならないって言われたんだ。悪いとこがあるなら治すって言ったのにな。何が、私何が悪いんだろう。もう、わかんないよ。」
久美子「すみません…。」
希美「大丈夫、気にしてないよ。じゃあね、ありがとう。」
久美子「先輩、私が訊いてみます。あすか先輩に、戻っちゃだめな理由、私が訊いてみます!」
希美「ありがとう、でも大丈夫。気持ちだけ受け取っておくよ。」
希美いい子すぎる~~~~~😭😭😭
道徳的観点に照らし合わせた時、希美に悪いところはないんですよ。王道と覇道の間で揺れ動いた結果、辞めてしまったと。正直こんな目にあってそれでも信念を持って辞めずに部活を続けられる高校生がいたら怖いです。あすかでさえ退こうとして、麗奈だって辞めるに足る事情が発生しないとは限らないのですから。そこはもう自尊心や線引きの問題でしかないわけです。そして優子にとっての香織のように希美にはみぞれがいたのですが同時に嫉妬の対象でもあったことが話をこじれさせたということですね。
で、そこに久美子が現れた。久美子というのは王道と覇道の繰り手、ほつれた糸を縫い直し影から部を成立させるフィクサー。彼女は理屈と情動を、熱情と平静を以て絶妙なバランスで部に魔法をかけていくんですよね。ある意味では誰よりも類稀なる大いなる力を持つのですが、その大いなる力の犠牲はなんなのか、というのが話のオチに持ってこられるのです。
ちなみにBGMは「背中を押すもの」ですね。希美をはじめ、広く吹奏楽をやっている人間全般を動かすものはなんなのか。それはみんな違うけど、それぞれに思いがあることを感じさせてくれる曲調です。
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久美子たちが真剣な話をする裏で待たされる一同。ほんわかシーンに見えて、これも重要なカットです。自分の預かり知らない所でどんなことが起こっているのか、そこに想像を巡らせて相手を慮る余裕を持ちたいなぁと思いますよね。相手が怒る理由、泣く理由、やらない理由、それらを目に見える範囲だけで判断して決めつけるのは危険です。みぞれの自己評価と希美から見るみぞれ、希美の自己評価とみぞれから見る希美、そこには大きな齟齬が発生していまっているのが全ての大元だということですね。
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Bパートへ。いよいよ合宿が始まります。自然に囲まれたいい場所ですね~。ここはどうやら、アクトパル宇治という実際に存在する場所を参考にしたみたいです。
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朝早くから大変ですね、と言われ「妻も子もいないので、これしかやることがない」と返す滝。麗奈的には独り身である言質をとったという感じでしょうか。しかし久美子はまたしても、正体不明な感情を感じ取るのでした。
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あすかから理由を聞き出すといったことを後悔する久美子。にしてもエンジェルモードでもデビルモードでもない素のあすか、いい…。
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だ、誰だこの爆美女ーーーー!??
ということで新山聡美の登場です。パーカスの橋本に続いて、木管の指導教員ですね。滝が連れてきた謎の美女ということで、部員たちはもしかして?と騒ぎ始めます。ハッ、麗奈大丈夫か!?
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無事機能停止していました笑
いやでも麗奈のウィークポイントはこれですよね。滝が既婚者だったらそもそも北宇治に来てないし、入学後に既婚だと知ったら部を続けてるかどうかわかりませんから。
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そして夕飯時。みどりの半分ネタと化している、「みどり◯◯大好き!」の初だしですね。ちょっと先取りですが、それに追随して求が言う「僕もです!みどり先輩!」がなんか無性に好きなんですよね笑
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新山の練習は苛烈を極め、笑顔で何十回もリプレイさせられたとみどり。流石は滝一派、情け無用です。
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麗奈はまだ機能が復旧していません。これは三日三晩かかりそうですね笑
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夜中、夏紀とホールで出会う久美子。夏紀はおもむろに、南中メンバーの関係性を話し始めます。
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夏紀「希美とプールで話したんだって?ありがとうって言ってたよ。あと、無理して色々してくれなくていいからって。去年のこともあるから、下級生に迷惑かけたくないんだよ。」
久美子「希美先輩のこと好きなんですね。」
夏紀「好きっていうか憧れかな。希美は南中の吹奏楽部の部長で、私みたいな面倒なことが嫌いなやつとは真逆の子だったんだ。でも希美はバカ正直だから、去年の3年生とぶつかって。なのに私は助けるどころか、余計なこと言っちゃって…。」
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夏紀「言っても無駄だよ!そいつら、性格ブスだから!」
久美子「言ったんですか!?3年生に向かって!?」
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夏紀「つい勢いでさ。だから、罪滅ぼしかな。希美を部活に戻すのは。あの子が本当に苦しんでいる時に何もしてあげられなかったからね。気使わせちゃってごめんね。でも、黄前ちゃんは関西大会に集中!希美のことは私がなんとかするから。」
いや~希美と夏紀の関係、美しすぎませんかね。BGMは「吹き抜ける風のように」です。正に荒んでいた夏紀の心に、希美がフルートで一陣の風を吹かせた形ですよね。
夏紀が本当にかっこいいんですよ。ちょっと調べた感じだと、複数のネットメディアによる人気ランキングで一位に輝いてるほどです。不器用で向こう見ずだからこそ、その大胆な行動でやる気のある部員の背中を少しでも押したのであればそれだけで吹部の部員として立派な役割を果たしていたんですよね。まぁでもそのおかげで3年生から低音パートへの当たりが強くなったりもしたわけですが笑 でもなんでしょうね、愚直な正攻法じゃ打開できない時ってありますから。それぞれの役割という観点でいうと、夏紀にしかできないことを彼女なりにやったんだと思います。腐らずベストを尽くす夏紀を、本当に誇らしく思います。
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さらに夜更け、外で逡巡する久美子。あすかが所々で呟いてきた発言には矛盾がある。独善的なようで、全体を重んじる節がある。一体どっちが本心なのか悩んでいると…。
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な、なんだ!?かつてここにあった村落が敵に焼き討ちされた時の幽霊か!?…いえ、ベンチで音ゲーをしていたみぞれです笑
みぞれは久美子が訊いていたダッタン人の踊りを「嫌いだから辞めて」と言い放ちました。自身がコンクールで演奏した曲を嫌いとは一体…
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みぞれ「ねぇ、コンクールって好き?私は嫌い。結局審査員の好みで結果決まるでしょ。」
久美子「でも、そういうのってなんとなく仕方ないかなって思っちゃってます。」
みぞれ「仕方ない?たくさんの人が悲しむのに。」
久美子「すみません。」
みぞれ「私は苦しい。コンクールなんて無ければいいのに。」
久美子「じゃあその、鎧塚先輩はどうして続けてるんですか。」
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みぞれ「分からない。もう何も、分からない。」
ここで登場している花はヨルガオでしょうか。ヨルガオは夕方から咲き始め、明け方前には萎む性質があります。昼に咲き、明るく朗らかでアサガオのような希美との対称性、お互い想いが絶妙に混じあわないもどかしさを表しているのでしょう。
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麗奈「滝先生、新山先生と付き合ってると思う。歳は近い方がいいよね、きっと。」
久美子「それはわかんないよ、本人に訊いてみないと。」
麗奈「そうかな。」
久美子「うん、大丈夫だよ麗奈、大人っぽいし。」
麗奈「なにそれ。」
久美子「本当だよ。同い年なのに全然違う気がする。」
ガールズトーク全開ですねぇ~。久美子の側としては全否定しない友情というのは分かるんですが、滝が応じるわけがないと麗奈が気付けない訳ないんですよね。まぁ恋は盲目といいますから、その等身大の反応がまたかわいいんですけどね。BGMは「平穏なる日々」です。苛烈を極める練習の合間のほんのひと時、こういう時間が何よりも癒やしになったりするんですよね。
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久美子「あすか先輩、あとで時間もらえませんか。話したいことがあるんです。」
そしてついに久美子が、巨山を動かそうと決心するのでした。希美や夏紀に報いたいというのが半分、未だ底が見えないあすかの内面をみたいというのが半分といったところですよね。果たしてあすかは久美子の思いに応えるのか、それとも。
編集後記
ということで2話でした。夏紀と希美、みぞれの想いが少しずつ明かされてきましたね。南中のメンバーの立ち位置、段々と見えてきたのではないでしょうか。部活の中に友情というものを大きく持ち込むことで生まれる化学反応は、北宇治、そして彼女らに何をもたらすのか。その行く末を見守りたいですね。それでは第3話でお会いしましょう。