第三百十夜 『プロポーズ大作戦』
いまいちやらねばならないことに身が入らない時、なかなか始められないと思うことは誰しもあるだろう。
これは人が一番対峙する壁だと言っても過言ではない。
そして、かく言う私も今まさにその状況に陥っている。
今まさにと言ったが、これは週に何度も対峙する。もっと言えば、毎日何かしらで対峙している。
マネジメントにおいてはそんなモチベーションのようなものは無視して、定量的な作業を行わせると言うことで、ある一定の結果を見込むのが常なのであるが、経営者はそうはいかない。
そんな時に私がやることはいつも決まっている。
とりあえずPCを開き作業を5分だけ行う。
これだけである。
これから1時間、いや、仕事なので休憩を挟んで8時間仕事を完遂しようという意気込みはゴールの見えないマラソンを始めるようになかなか億劫である。
ただ今から5分、たった5分とりあえずやってみよう。
総言う気持ちならどうだろう。
一気に1km先の郵便局に行きましょうくらいの難易度になったのではないだろうか。
そして、不思議なことに、1km走ってみると、5分作業を始めてみると、気がつけば1時間、2時間とそれを行なっていたりする。
こんな経験も壁の退治と同じくらい経験したことがあるのではないだろうか。
この「始めたら意外と続いちゃった」と言う人間の心理は「ズーニンの法則(作業興奮)」と言うらしい。
正確には最初の4分だけ頑張ると、その後も続けてやる気が維持されると言うことらしい。
アメリの取締役である彼も、習慣化についてポエムを書いていた。
3日坊主にならないために必要なことは、毎日4分でいいから取り組もうとし、環境に身を置くことが重要なのだろう。
その4分の連続が、その後の集中力だとか、モチベーションになっていく。
やる気が出ない。
疲れているけどやらねばならない。
そんな時は4分でいいから、やれることを進めてみる。
その結果、気がついたら作業ノルマを大幅に進捗させる。
4分だけ頑張れる人は1時間でも、2時間でも頑張れる。
そういうことである。
「明日やろうは馬鹿野郎」。
まずは4分。
物語の続きはまた次の夜に…良い夢を。