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第二百三十夜 『蜘蛛の糸』

運という言葉がある。
私個人の経験上、「運」の良さというのはその人の行動量に比例する。

「宝くじも買わなきゃ当たらない」

「志望校も受けてみなきゃ受からない」

このように、先ずはその前提条件に立つことが重要である。

その上で、その先に前提条件を満たした上で、「運」を手繰り寄せる確率を上げる最善策が行動量ということである。

「人事を尽くして天命を待つ」

まさにこの通りであろう。

「運」を引き寄せることは基本的にはこの2段構造である。

しかし、これらを手繰り寄せている段階で、まさに天命ではないかという出来事に人は出くわすことがある。

今月13日にアメリカのペンシルバニア州の集会で、トランプ元大統領が銃撃された。

たまたま着弾のタイミングで顔の向きを変えた結果、耳をかすめるだけで済んだこと。

歴史の教科書に載るような拳を築き上げる写真を記者が撮影したこと。

これが大統領選挙を控えたタイミングであること。

同じく共和党で「強いアメリカ」を唱えたレーガン大統領も銃撃され、奇跡的に回復し復帰を果たした姿と重なること。

様々な憶測も飛び交う中、純粋にこれは歴史に残る瞬間であることを誰しもが直感したことだろう。

さて、ことが大きくなってしまったが、この天命というのは大統領選挙に限ったことではない。

前提条件をクリアし、行動量が伴った時、そのチャンスが訪れるかもしれない。
重要なのは挑戦し、それに対し真摯に人事を尽くすこと。

その先でしか得られない奇跡のようなもの。
それが天命であろう。

アメリはその天命を授けられるに至るかどうかは、我々の、私の行動量の先に初めて見える蜘蛛の糸のようなものであろう。

奇跡を起こすなら行動量を増やすことである。

物語の続きはまた次の夜に…良い夢を。

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