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第百八十三夜 『アドレナリン』
「アメリの目標として⚪︎万円を仕入れ準備金として今期用意したいです。」
第一四半期、株式会社アメリでは新たな試みとして、売主の販売を行った。
彼の顧客から物件を預かり、それは私の友人であるHが買主となった。
その経験と市場動向を把握した今、次のステップとして、その販売で利益を出せるのではという新たな仮説が立ったのだ。
そんな当たり前のことをと思う方も多いかもしれない。
利益を出すの意味は、顧客が商品として所有しても遜色ないレベルで引き渡すことがもちろんの条件となる。
それができれば、アメリがお客様に与えることができる選択肢はさらに広がるのである。
「それはいい目標ですね。経営目標だけでなく、営業部としての目標としても適正だと思います。」
彼はすぐに電卓を叩き始めた。
「2ヶ月に1件そのスキームで引渡しができるだけでも半年でこれだけの利益が出ますね。」
彼が叩いた数字は私が描いたものと概ね合致していた。
私はSを見据える。
「だからこそ、これを実現しSくんのお客さんであればYさんのような方に、このスキームを享受してほしい。」
本日の営業会議では、さらに新しい商品スキームの広告の具体例も出た。
この第二四半期を用いて、下半期の投資を始めるのである。
ここからまたもう一段、忙しくしよう。
会社として生き残るためにはアドレナリンを出し続けなくてはいけないのである。
物語の続きはまた次の夜に… 良い夢を。