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『アバウト・タイム』を観て

『アバウト・タイム 愛おしい時間について』という映画を観ました。
2013年に製作されたイギリスの映画で、自分の一族に過去に戻る超能力があることを知らされたティムがタイムトラベルの力の使い方と向き合いながら、恋愛や人生の選択をしていく物語です。
心に響く名言が多く、笑えて泣ける良映画。

この映画は前半と後半でガラッと雰囲気が変わる。
前半は恋愛、後半は人生と家族の物語。

「この携帯古くてダサいけど、これで僕の宝物になった」

前半はティムがメアリーと出会い、結婚するまでのお話。
メアリーと運命的な出会いをするも、タイムトラベルの力を使って友人を助けたためにその出会いがなかったことになってしまう。
ティムはもう一度メアリーと出会うために、ときにタイムトラベルの力を使いながら奔走する。
メアリーの両親が突然家に来たり、メアリーのパーティーのドレス選びに永遠に付き合わされるティムなど、男女あるあるみたいなところで笑えるシーンも多い。
二人の結婚式の当日、大雨と強風に見舞われてとんでもない式になるが、ティムは時間を巻き戻さない。
それはきっと、ティムはメアリーとならどんな日々でも良い思い出になると気づきはじめてるからなんだと思う。

「雨の日で後悔してる?」
「いいえ、ちっとも。私たちの人生も同じよ。いろんな天気があるわ」

出典:「アバウトタイム」公式facebook


「人生は結局同じなんだ。年を取り同じ話を繰り返す。でも誰かと結婚してほしい。優しい人と」

後半は、メアリーと結婚し子供の産まれたティムが家族の問題と向き合っていく。
自分の存在と、愛する妻と子供、変えたくない現在ができてしまったがためにタイムトラベルで過去を迂闊に変えられなくなってしまう。
重なる不幸をなかったことにできないのかと問うティムに、「ああ、他の人と同じように」と答える父親。
タイムトラベルの力を持ったティムは普通の人と同じように身内の不幸と向き合いながら、毎日の尊さに気づいていく。

「タイムトラベルを使っても。人生がやり直せるとは言ってない。悪いことだってあるさ」

後半でティムはタイムトラベルの力を過去を変えるためではなく、
もう会えない大切な人に一目合うためだったり、同じ一日をもう一度繰り返してその素晴らしさに気づくために使う。
その気付きこそが、ティムの人生と家族と友人から得た特別な力なのではないかと感じる。

出典:「アバウトタイム」公式facebook


「人生の最後の日であるかのように過ごすんだ。普通じゃない僕の、普通の人生を」

父親からお前は超能力が使えると告白される冒頭のシーン。
普通はそこから地球を救ったり、強大な悪と戦ったりする物語を思いつく。
それでもこの映画は、特別な力があってもなくても、
手に入れられる幸せとどうしようもない不幸は誰にでも同じようにあることを教えてくれる。
どんなに特別な力を持っていたとしても結局その人の特徴の一つに過ぎなくて、幸せや成すことを決めるのはその人の選択と行動次第だという考え方が好きで、
国内作品だと「モブサイコ100」を思い出す。
きっとわたしも含め誰も彼もが特別な才能に憧れていて、大多数が平凡だと思っている中で、重要なのはそこじゃないと上を向ける。
この映画は、そんな力をくれる。

出典:「アバウトタイム」公式facebook


「君の目が大好きだ。それに、君の顔の他の部分も大好きだ」

そしてこの映画の一押しポイント、メアリーのファッションが最高に可愛い!
私はファッションに詳しくないので本当に可愛かったとしか形容できないのが悔しい…けれど、ティムと過ごす毎日で変わるメアリーの個性的なファッションは「プラダを着た悪魔」のようなスタイリッシュなファッションとはまた違う可愛さがあって必見。
前髪がパッツンで、茶色の髪に、ちょっと個性的な服装を気にしているメアリーに、それが自分は大好きだと即答するティムの出会いのシーンはとても胸キュンです…。

出典:「アバウトタイム」公式facebook


余談

この映画を観た日はワクチン接種後で、
「動かなくて良いし映画鑑賞に最適なタイミング!」と思って観ましたが、
号泣しすぎて体調不良が悪化しました。

初めての映画感想で書くのが難しかったけど、この映画のことを書けてよかったです。

画像出典:「アバウトタイム」公式facebook


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