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三橋美智也の魅力と父との思い出:昭和演歌で心がつながる瞬間


三橋美智也といえば、日本演歌界の大スター。彼の歌声は、民謡の節回しを活かした独特の響きがあり、昭和の風景と郷愁を思い出させます。そんな三橋美智也をこよなく愛するのが、私の父です。父は、周りが舟木一夫や最新の歌手に夢中になる中、ずっと三橋美智也を聴き続けていました。

さて、そんな父との車の中でのエピソードです。

ある日、ドライブ中に三橋美智也の曲がカーラジオから流れてきました。普段なら私も適当に流しながら聴いているのですが、その日はちょっと違いました。父が急に真剣な顔で、「まだやで」と謎の言葉をポツリ。

私「…え?まだって何が??」
父「……(黙って待つ)」

車内には、静かに三橋美智也のメロディが流れ、気まずい沈黙が漂います。何が起きているのか全く理解できない私。しばらくして、父が突然「…はいっ!」と言い放った瞬間、私も思わずビクッとして「歌わへんで!!」と叫んでしまいました。

そう、どうやら父は、曲の歌い出しのタイミングを測っていたのです。父の頭の中では、三橋美智也の音楽が完璧に再生されていて、歌が始まる瞬間を楽しみにしていたんですね。「…まだやで」って、そんなの知らんがな!

とはいえ、私もなんだかんだでその曲が耳に残ってしまい、三橋美智也の良さが少しずつわかってきた気がします。特に「いいもんだな故郷は」。あのお菓子「カール」のCMソングにも使われたことで有名な曲です。「いいもんだな、ふるさとは〜♪」って、思わず口ずさみたくなるあのメロディ。

結局のところ、父が好きな三橋美智也の曲には、家族や故郷、そして日本の原風景を思い出させる何かがあるんです。私たちが生まれる前から続いているこの音楽、気づけば父と車の中で何度も一緒に聴いている自分がいる…って、歌わへんけど!


三橋美智也の曲の魅力

三橋美智也は、ただ歌うだけじゃなく、その節回しや間の取り方が絶妙なんです。民謡から鍛え上げられたその歌唱力は、今聴いても新鮮なものがあります。「まだやで」と歌い出しを待つ父の姿も、そんな彼の独特な曲作りに影響されているのかもしれません。

そして、彼の代表曲「いいもんだな故郷は」。この曲は、昭和の日本人の心に深く根付いた、懐かしさと郷愁を表現しています。まさに「帰りたくなる歌」。家族や故郷を思い出す瞬間って、普段は意識しないけれど、ふとした瞬間に訪れますよね。その気持ちを代弁してくれるのが、三橋美智也の音楽です。


まとめ

結局、父の三橋美智也愛は計り知れません。車の中で一緒に聴いているときの「まだやで」「…はい!」のやり取りも、今思えば笑える思い出になっています。そんな父と、三橋美智也の歌を通して共有できる時間は、とても貴重だなと思います。

音楽には、世代を超えて人をつなぐ力があるんですね。三橋美智也を通して、父との距離が少し近くなった気がします。昭和の名曲も、たまには悪くない。

この記事はR6.9.6現在の情報です。


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