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ウォルマート(WMT)、最新決算:力強い成長を示す、eコマースと広告事業が牽引!【8-10月/Q3,2025】


ウォルマート(WMT)は昨日、19日の第3四半期決算で、売上高と営業利益の大幅な増加を発表。特に、eコマースと広告事業の成長が全体の業績を牽引したことが確認できました。このnoteでは、決算を通じ(アマゾンを意識した?)ウォルマートの様々な取り組みを見ていきます。

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ウォルマートの第3四半期業績は?

  • 売上高:1,695億8,800万ドル(前年同期比+5.4%,予想1,675億ドル)
    米国ウォルマート:1,148億7,500万ドル(同+5.0%,予想+3.7%)
    インターナショナル:302億7,700万ドル(同+8.0%,)
    サムズクラブ:228億5,100万ドル(同+3.9%,)

  • 営業利益:67億800万ドル(同+8.2%)

  • 純利益:45億7,700万ドル

  • EPS(1株利益):0.57ドル/調整後EPS0.58ドル

第3四半期の連結売上高は1,696億ドル、前年同期比5.5%、恒常為替レートベースでは6.2%の増加となっています。粗利益率の向上と会員収入の増加、さらにeコマース事業の損失減少により、連結営業利益は5億ドル増加、8.2%の成長を達成(恒常為替レートベース+9.8%の増加)しています。

尚、同社は今四半期について、需要の前倒しとして、9月末から10月初めの港湾ストライキや大型ハリケンなどの特殊要因により、売上高が押し上げられる反面、復旧支援等で営業利益を下押しする影響があったとしています。

各部門の詳細を見てみましょう。

Walmart U.S(米国ウォルマート)

強い成長の米国
-
商品カテゴリーや実店舗、オンラインストアの両方において強い成長。
-取引件数や販売数量が堅調に増加し、特に高所得世帯からのシェア拡大
-eコマースの売上は22%増加-店舗受取型ピックアップ&デリバリー、広告、マーケットプレイスが牽引

eコマースの成長
-ウォルマートコネクト
(*Walmart Connect)は26%の成長を記録。

ウォルマートコネクトは、ウォルマートがが提供する広告プラットフォーム。ブランドや販売者がWalmartのオンラインおよび実店舗で広告を掲載できるサービス。このプラットフォームは2021年にリブランディングされ、急速に成長しているリテールメディアの重要なプレーヤーとなっています。

その広範なリーチ、豊富な顧客データ、オムニチャネル展開の能力により、小売メディアの分野でリーダーとしての地位を確立。ウォルマートコネクトは、ブランドや販売者に対して、Walmartの巨大な顧客基盤に効果的にアプローチする機会を提供し、リテールメディア広告の重要なプレイヤーとして、急速に成長しています。

収益性
売上総利益率は、増加。会員収入も2桁の増加。

Walmart International(インターナショナル)

地域別の売上成長
売上高はFlipkart(フリップカート)、Walmex(ウォルメックス)、中国の成長に支えられ、全市場で取引件数および取引量が増加。一般商品および食品・消耗品の成長を反映しています。

ウォルメックスは、メキシコと中米市場において、ウォルマートスーパーセンター、サムズクラブ、ボデガ・アウレラなど、様々な業態の店舗を展開し、地域の小売市場でリーダーシップを発揮しています。

フリップカートの貢献

フリップカートは、インドの大手eコマース企業で、2018年にウォルマートが約160億ドルで買収。Flipkartの買収は、急成長するインドのeコマース市場への参入を意味し、アマゾンとの競争においても重要な戦略的意義を持っています。Flipkartの「ビッグ・ビリオン・デイズ(BBD)」イベントは、第3四半期の売上に貢献しています。

マーケットプレイスと店舗受取型ピックアップ&デリバリーが牽引し、eコマースの売上は43%増加。フリップカートは、広告事業を牽引、50%の成長を記録しています。

Sam's Club(サムズクラブ,米国)

売上増
食料品およびヘルス&ウェルネス部門が牽引し、店舗およびデジタルチャネルで大幅な売上増を達成。取引件数および販売数量の増加により、既存店売上高も増加。

食料品および一般商品カテゴリー(アパレルや家電製品も含む)でシェアを拡大しており、店舗受取および配送サービスが牽引し、eコマースの売上高は+26%増となっています。

会員増加
会員収入は+15%、粗利益率は47ベーシスポイント増加。営業費用は63ベーシスポイント減少し、効率的な運営が示されました。

9月17日に発表された従業員への賃上げ対応は、11月2日より実施される予定で、第4四半期の営業利益成長に影響を与える見込みと同社はしています。

*サムズクラブは、ウォルマートが1983年に設立した会員制のホールセールスーパーマーケット、倉庫型店舗を特徴としています。アメリカ国内に約600店舗を展開し、コストコ(COST)と人気を二分。

主に大量パッケージの商品を取り扱い、ナショナルブランドが豊富。コストコ同様会員はガソリンスタンドを利用でき、通常より安価でガソリンを購入することができます。

今後の業績見通しは?

ウォルマートは2025年度の業績見通しを上方修正し、恒常通貨ベースで
売上高は4.8~5.1%、
調整後営業利益は8.5~9.25%

の成長を見込んでいます。この見通しは、同社が引き続き強力なパフォーマンスを維持し、成長を続ける、自信のあらわれだと考えます。

51年連続増配

ウォルマートは、51年連続で増配を続けている、財務内容も盤石な優良企業。顧客中心主義は、株主への長きにわたる配当政策にもあらわれています。

配当利回りの目安

  • 直近配当実績:0.208ドル

  • 年間配当:0.208×4=0.832ドル

  • 株価:86.60ドル(11/19終値)

  • 配当利回り:0.832÷86.60ドル×100=0.96%

*手数料、税金は考慮していません。購入時の株価によって配当利回りは
変わります。

投資金額の目安

  • 86.60(11/19終値)×155円×1株=13,423円〜
    *手数料は入れていません。為替(ドル・円)、株価は変化します。

About ウォルマート

  • 設立:1969年

  • 上場年: 1972年

  • ティッカー・シンボル:WMT

  • Every Day Low Price
    -低価格戦略と広範な商品ラインナップで知られる。

  • セクター: 生活必需品(Comsumer Staples)

  • 時価総額: 約6,958億ドル(約108兆円,11/119終値)

  • 年間の売上高: 約6,481億ドル(2024年会計年度)

  • ライバル企業: アマゾン(AMZN),ターゲット(TGT),コストコ(COST)

  • 日本での同業種: イオン(8267),セブン&アイ・ホールディングス(3382)

  • 本社:米国アーカンソー州

まとめ

ウォルマートは第3四半期において、売上高と営業利益の大幅な増加を達成し、特にeコマースと広告事業がその成長を牽引しました。

米国市場でも強力なパフォーマンスを示し、今後の業績見通しも上方修正されているのは同社が顧客の期待に応え、持続的な成長を続けていることを示しています。

よくある質問(Q&A)

Q1: ウォルマートのeコマース事業はどのように成長していますか?

A1: 第3四半期において、ウォルマートのグローバルeコマース売上は27%増加しました。特に、店舗受取型ピックアップ&デリバリーとマーケットプレイスが成長を牽引しています。

Q2: ウォルマートの広告事業の成長率はどのくらいですか?

A2: グローバル広告事業は28%増加し、米国のWalmart Connectがそのうち26%を占めています。

Q3: ウォルマートの米国市場での売上成長率はどのくらいですか?

A3: 米国のウォルマートの小売売上高は5.3%増加し、一般商品もプラス成長を示しています。

Q4: ウォルマートの今後の業績見通しはどうなっていますか?

A4: ウォルマートは2025年度の業績見通しを上方修正し、恒常通貨ベースで売上高は4.8~5.1%の成長、調整後営業利益は8.5~9.25%の成長を見込んでいます。

Q5: ウォルマートのデジタル戦略は成功していますか?

A5: はい、ウォルマートのデジタル戦略は成功しています。eコマースと広告事業の大幅な成長がその証拠です。

*ご注意-このnoteは企業IRや直近のニュース等を参考に、一般的な情報提供を目的として書いています。投資家に対する投資アドバイスではありません。投資における最終意思決定は、ご自身の判断でお願いいたします。またデータ等の数字は、細心の注意を持って記載していますが当noteに載せている情報に基づく行動で損失が発生した場合においても、一切の責任を負いかねますので、ご了承ください。

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