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もしトラからほぼトラへ。米国大統領選挙と株式市場、勝つのはどっち!?
このnoteを書いている時点で、2024年米国大統領選挙は現職の民主党バイデン大統領と共和党候補のトランプ氏の一騎打ちとなっています。毎回、ギリギリまでどちらが勝つか、わからない勝負となりますが、今回は特に、その様相が強いです。というのは、バイデン大統領には高齢での不安、トランプ氏は機密文書持ち出し問題等で訴訟を抱えているためです。米国株式市場の場合、過去のデータは、政権政党に関係なく、株式市場への長期投資がプラスのリターンをもたらすことを示唆ししているので、どちらがなっても(民主党でも共和党でも)、長期的には関係ないと言えば関係ないのですが、新大統領によって実際に行われる景気や経済対策によっては、今後伸びる新たなセクター、分野を見つけるヒントになるかも知れません。
パフォーマンス(成績)はどちらが良かった?
共和党vs民主党
S&P500は共和党大統領時代には+10.2%、民主党大統領時代には+9.3%、年平均上昇率の中央値となっています。
トランプとバイデンとでは?
さらに、両氏とも大統領経験者ですので、それぞれの政権下の就任以来
S&P500のパフォーマンス(上昇率)は
トランプ+33.6%
バイデン+42.1%
期間はトランプ氏の2017年1月から2021年1月までの4年間に対し、バイデン大統領2021年1月から2024年7月までの約3年6ヶ月間です。両大統領時代の数字を比較する際には、以下の点に注意してください。
期間の違い:
バイデン政権の数字は約3年6ヶ月間のものですが、トランプ政権の数字は4年間の完全な任期を反映。経済状況の違い:
両政権は異なる経済環境に直面しており、特にトランプ政権末期には新型コロナウイルスパンデミックの影響がありました。その他の要因:
株式市場のパフォーマンスは大統領の政策だけでなく、連邦準備制度理事会(FRB)の金融政策、国際情勢、技術革新など、多くの要因に影響されます。
したがって、これらの数字は単純に比較できるものではなく、それぞれの政権が直面した固有の課題や状況を考慮に入れて解釈する必要があります。
トランプ政権が再度誕生したら?
もしトランプ氏が、大統領になったら、どんなセクターが伸びそう?
まだ勝つともわかないのに。勝手な妄想😅として読み流してください。以下をベースにS&P500(ベンチマーク)との比較で常に、各セクターに注目すると今後のヒントになるかも知れません。(セクター動向については今後もXのポスト等で発信していく予定です。)
エネルギー(Energy)
化石燃料の利用継続や環境規制の緩和が予想。
掘権オークションの拡大が石油・ガスメジャーに重要な影響を与える可能性。
米国が世界最大の原油生産国としての地位を強化する見込み。
エネルギーセクター企業:エクソンモービル<XON>、シェブロン<CVX>、オキシデンタル・ペトロリアム<OXY>
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公益事業(Utilities)
再生可能エネルギーなど共和党政権下では人気を失う可能性。
AIの進展に伴うデータセンターの需要拡大が電力需要を押し上げるになるかも。
公益事業セクター企業:ネクステラエネジー<NEE>
情報技術(Information Technology)
トランプ政権、共和党は規制緩和や法人税率引き下げを重視する傾向があり、これらの政策はテクノロジー企業にとって概ね有利に働く可能性があります。
研究開発や事業拡大のための資金が増える。
中国に対する強硬姿勢が継続され、特に半導体産業への影響大へ。
サプライチェーンの見直しが迫られ、短期的にはコスト増加の予想。
AIや量子コンピューティングなどの先端技術開発の推進が期待。
AIの規制に関しては、バイデン政権と比べて消極的な姿勢を取る可能性があり。
情報技術セクター企業:アップル<AAPL>、マイクロソフト<MSFT>、エヌビディア<NVDA>など
コミュニケーション・サービス(Communication Services)
アルファベット(Google)やメタ(旧Faceboo)kなどの巨大企業に対する反トラスト調査が強化?
一方で、これらの企業の「規制に影響を与える能力」に対し警戒感
5G技術の開発が重視され、通信インフラの強化が期待。
トランプ氏の個人的な好み嫌いがメディア政策に影響を与えるかも。
コミュニュケーション・サービスセクター企業:アルファベッ<GOOGL,GOOG>、
メタ・プラットフォームズ<META>
ヘルスケア(Health Care)
ヘルスケアセクターは政策方針に大きく影響される可能性あり。
共和党は医薬品の価格引き下げに注力する傾向。
必須医薬品の製造拠点を米国内に戻す政策が進むことも。
オバマケアやメディケイド(低所得者向け)等公的医療保険や社会保障制度に大きな政策変更は期待できず、民間特に、米医薬品企業が優位に立つ可能性。
移民の医療アクセスを制限する方針で、医療格差が拡大するリスクも。
一方でトランプ政権は、処方薬価格の引き下げに積極的に取り組む姿勢を示し、メディケアの薬価を他国の価格に連動させるなどの政策が検討するなど製薬業界にとっては逆風。
子どもの肥満や免疫疾患などの慢性疾患への取り組みが強化も?
トランプ政権の医療政策は、業界にとって不確実性の高い環境をもたらす可能性が高いです。一方で、薬価引き下げや価格の透明性向上など、消費者の利益につながる取り組みも期待できますが、政権には柔軟な対応策を講じることが求められるでしょう。
ヘルスケアセクター企業:ユナイテッド・ヘルス・グループ<UNH>、ファイザー<PFE>、J&J<JNJ>、アムジェン<AMGN>、
一般消費財(Consumer Discretionary)
中国からの輸入品に対する関税が増加する可能性が高く、消費財のコストが上昇し、消費者価格に影響を与える可能性があります。
トランプ氏は全輸入品に10%の関税を課すことを提案しており、実施された場合、年間5,240億ドルの増税?
関税政策により、国内製造業が促進される。
国内の消費財メーカーが恩恵を受ける一方で、輸入品の価格上昇が消費者に負担をかけることも。
貿易政策の変更により、サプライチェーンの混乱や市場の不安定性が高まる。
一般消費財セクター企業:アマゾン<AMZN>、テスラ<TSLA>
<電気自動車(EV)への影響>
トランプ政権は化石燃料の利用継続や環境規制の緩和を支持する傾向があるため、EVの普及を後押しするバイデン政権の政策が縮小または撤回される可能性が高いです。特にカリフォルニア州など、独自のEV推進政策を掲げる州との対立が深まることが予想されます。その結果、米国が世界のEV市場で競争力を失うリスクも指摘されています。自動車業界にとって機会とリスクの両面が考えられ、柔軟な戦略を取ることが求められるでしょう。特にEVシフトの流れに逆行する政策が取られた場合、米国の自動車産業の国際競争力が低下するリスクにも留意が必要です。
規制緩和と税制改正
上記の自動車排ガス規制や燃費基準の緩和重視は短期的には自動車メーカーの利益増加につながる可能性がありますが、長期的には環境面での問題を引き起こすことが懸念されます。一方で、法人税率引き下げなどの税制改正により、研究開発や事業拡大のための資金が増えると予想する市場関係者もいます。
関税および貿易政策
トランプ政権は対中関税の強化など、アメリカ第一主義、保護主義的な貿易政策を採用する意思が強いです。これにより、自動車製造コストが上昇し、輸出減少を招く恐れがあります。また、鉄鋼・アルミニウムへの高関税が続くことで、自動車産業全体に負の影響が継続するという見方も考えられます。
まとめ
全体として、共和党というより、トランプの考える政策は、予測不可能性が高く、特に貿易政策や対中関係において大きな変化が予想されます。これらの政策変更は、各セクターに機会とリスクの両方をもたらす可能性があり、企業はこれらの動向を注視することでしょう。ですが、冒頭でも申し上げたように、過去のデータは、政権政党に関係なく、米国株への投資は長期的にはプラスのリターンをもたらすことを示唆しているので、どちらがなっても(民主党でも共和党でも)、神経質になることはありません。
米国の中央銀行であるFRBは、プレッシャーはあるかもしれませんが、政権からの独立は担保され、タイムリーな金融政策を行う準備をいつもしています。
我々は、セクター動向を踏まえつつ、地政学的要因やインフレの可能性など、多角的な視点からマーケットを観察するのが良いと思います。
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*ご注意-このnoteは企業IRや直近のニュース等を参考に、一般的な情報提供を目的として書いています。投資家に対する投資アドバイスではありません。投資における最終意思決定は、ご自身の判断でお願いいたします。またデータ等の数字は、細心の注意を持って記載していますが当noteに載せている情報に基づく行動で損失が発生した場合においても、一切の責任を負いかねますので、ご了承ください。