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マイクロソフト(MSFT)の最新決算: クラウド分野の拡大とAIの開発進展に期待!【7-9月/Q1,2025】


2024年9月30日に終了した四半期で、マイクロソフトは売上高、純利益ともに順調に拡大。AIやクラウドの成長が寄与したと、CEOのサティア・ナデラ氏もAIを活用したビジネスの変革について強調。AzureやMicrosoft 365を中心としたビジネス部門の顕著な伸びに支えられ、AI投資への成果がそれに加わります。

マイクロソフトは、パートナーであるオープンAIのモデルを使って製品ラインを一新し有料顧客を獲得。顧客企業は独自のAIアプリケーションの開発に同社のデータセンターの能力を活用し、同社のアジュール事業の需要を押し上げてるというまさに好循環を生み出しています。

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*マイクロソフトは、7月から翌年の6月までの1年間で決算を区切ります。7-9月、10-12月、1-3月、4-6月の四半期ごとにその間の決算をしめます。今回は、2024年の7月から2025年までの6月を1年とした会計年度の決算のうち1番目、Q1、First Quarter(第1四半期)となります。

<第1四半期決算>

7-9月もクラウド分野でガッチリ!

  • 売上高:656億8,500万ドル(前年同期比+16%,予想645億ドル)
    -うちマイクロソフト・クラウド:389億ドル

  • 営業利益:305億5,200万ドル(同+14%)

  • 純利益:246億6,700万ドル(同+11%)

  • 1株当たり利益(EPS):3.30ドル(同+10%,予想3.11ドル)

クラウド分野の成長が売上増加を後押しし、マイクロソフト・クラウド(Microsoft Cloud)の売上は前年同月比+22%。Microsoft 365やAzureを中心としたビジネス部門の顕著な伸びによるもので、特に商用クラウド製品の売上が好調。

3部門別の成果は?

Productivity and Business Processes部門

  • 売上高:283億ドル(同+12%)
    営業利益:165億1,600万ドル

  • Microsoft 365の商用クラウド製品の売上が15%増加、消費者向け製品も増収を記録。

  • LinkedInは、企業向けのタレントソリューションやマーケティング機能の強化により、売上が10%増加。

Intelligent Cloud部門

  • 売上高:240億920万ドル
    営業利益:105億300万ドル

  • クラウド分野Azureは前年同期比で33%成長を達成し、AIとデータ分析ツールの導入が増えたことで更なる拡大が期待されています。

  • Dynamics 365やPower Platformなどのプログラミングの専門知識がなくても、比較的簡単にアプリケーションやシステムを開発できるツールが、多くの企業で活用され、特に金融機関や製造業での利用が広がっています。

More Personal Computing部門

  • 売上高131億7,600万ドル
    営業利益:35億3,300万ドル

  • Windows OEMおよびデバイスの売上は、Windows OEMの成長により前年同月比+2%も、デバイスの減少により一部相殺。

  • Xboxのコンテンツおよびサービス収入は、アクティビジョン買収等により同+61%も、Xboxのハードウェア収入は▼29%

  • トラフィック獲得コストを除く検索・ニュース広告収入は、検索ボリュームの増加および検索単価の上昇により、同+18%

部門別の業績ポイント

  • Office 365商用製品は、中小企業やフロントラインワーカー向けの需要が伸び、席数も前年同期比で8%増加。

  • Dynamics 365では、23%の売上増加を記録し、顧客企業での運用効率を向上させる役割を果たしています。

  • Xboxコンテンツとサービスは12%の成長を遂げ、ゲーム分野でも安定した売上を確保。

AIとクラウドのシナジー効果

サティア・ナデラCEOは、AIが今後のビジネス成長において中心的な役割を果たすと述べており、AIを活用した効率的なワークフロー構築を通じて多くの顧客が利益を享受しています。具体的には、GitHub CopilotなどのAIツールがソフトウェア開発者の生産性向上に寄与し、90%以上のFortune 100企業が採用。さらに、Microsoft 365のCopilot機能はチームでのコラボレーションを促進し、業務効率を高めることに役立っています。

トップのコメント

『AIによる変革はあらゆる役割、機能、ビジネスプロセスにおいて、仕事および成果物、ワークフローを変えようとしている。われわれのAIプラットフォームとツールは成長と経営レバレッジの推進を拡大し、新たな顧客を獲得している。』

サティア・ナデラCEO

About マイクロソフト

  • 設立年: 1975年

  • 上場年: 1986年

  • ティッカー・シンボル:MSFT

  • 年間売上高:2,119億ドル(2024年会計年度6月を通期とする)

  • 株式時価総額: 3.22兆ドル(約480兆円,10/30時点)

  • セクター:情報技術(Information Technology)

  • 従業員数: 22万1,000人

投資金額目安

  • 432.53ドル(10/30終値)×152円×1株=65,744円~
    *手数料は入れていません。為替(ドル・円)、株価は変化します。

まとめ

マイクロソフトは、引き続きAIとクラウド分野への投資を拡大する方針を示しており、次世代AIデバイスや新しい製品群の開発にも注力しています。AIを活用したデータ活用や意思決定の迅速化が多くの企業に歓迎され、さらに幅広い業界からの需要拡大が見込まれます。

今回の四半期で、マイクロソフトはAIとクラウドの融合を強化し、収益拡大を実現。AIによる業務変革とクラウドの成長が今後も期待される中、同社は新たな市場機会を掴むための製品ライン拡充と顧客基盤の拡大に引き続き、ビジネスリソースを振り分けています。アルファベットやアマゾン等のライバルと同様に、AIの分野でのリーダーになるべく、日々邁進しています。


Q&A

Q: マイクロソフトの成長はどの分野に依存していますか?
A: 主にクラウドとAI分野での成長が業績拡大の中心です。AzureやDynamics 365、Microsoft 365がそれぞれ異なる業種の顧客に対して高度なサポートを提供しています。

Q: 投資家が注目すべき次のポイントは何ですか?
A: AIの開発進展やクラウド分野での市場シェア拡大が注目ポイントです。特にAIの進化によりビジネスの効率が改善されることで、さらなる売上増が期待されています。

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*ご注意-このnoteは企業IRや直近のニュース等を参考に、一般的な情報提供を目的として書いています。投資家に対する投資アドバイスではありません。投資における最終意思決定は、ご自身の判断でお願いいたします。またデータ等の数字は、細心の注意を持って記載していますが当noteに載せている情報に基づく行動で損失が発生した場合においても、一切の責任を負いかねますので、ご了承ください。

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