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ペプシコ【1-3月/Q1,2024】決算、その強みと成長戦略:株価上昇の秘訣とは

ペプシコと聞いて、多くの人が思い浮かべるのは、ペプシコーラやポテトチップスかもしれません。しかし、ペプシコはそれだけではありません。グローバルにビジネス展開をする巨大企業です。世界中で愛されるブランドを持ち、多岐にわたる製品ラインナップを誇るペプシコの成り立ちや事業内容について、最新決算を踏まえ、チェックしてみましょう!


消化不良の治療薬


『ペプシ』のネーミング由来は、消化酵素の「ペプシン」。
1898年、米国ノースカロライナ州の薬剤師キャレブ・ブラッドハムが消化不良の治療薬として調合、主にコーラナッツ、バニラビーンズ等を原料にした飲料として薬局で製造、販売(サントリーのHPより)。これがペプシコーラの起源となりました。

1902年、ブラッドハムはペプシコーラ・カンパニーを設立し、ペプシコーラの本格的な販売を開始。

1930年代の大恐慌時代、ペプシコーラは他社の2倍の量を同じ価格で販売するという戦略を取り、ラジオCMも活用して売り上げを伸ばします。

1965年、ペプシコーラ社とスナック食品メーカーのフリトレー社が合併し、現在のペプシコの誕生となります。

その後、ペプシコは事業を拡大し続け1998年にトロピカーナ・プロダクツを買収。2001年にクエーカーオーツ社を買収し、ゲータレードブランドを傘下に収めます。

現在、ペプシコは飲料だけでなく、スナック食品など幅広い食品・飲料ブランドを展開する多国籍企業となり、200カ国以上で製品を販売する世界第2位の食品・飲料事業者に成長しています。

消費者に1日10億回以上愛飲されおり、ペプシコは、レイズ、ドリトス、チートス、ゲータレード、ペプシコーラ、マウンテンデュー、クエーカー、ソーダストリームを含む補完的な飲料と便利な食品のポートフォリオによって、2023年には910億ドル以上の純収入を生み出しました。

ペプシコの製品ポートフォリオには、年間推定小売売上高がそれぞれ10億ドルを超える多くの象徴的ブランドを含む、幅広い種類の楽しい食品と飲料が含まれていると同社はアピールします。

About ペプシコ

  • 創業:1898年

  • 上場:1919年

  • 業務内容:スナック菓子と清涼飲料の2本柱。スナックは米国首位。

  • セクター:生活必需品(Consumer Staples)

  • ブランド:レイズ、ドリトス、フリトス、ゲータレード、ペプシコーラ、マウンテンデュー、Dr Pepper

  • 株式時価総額:2,292億ドル(約36.7兆円、6/26終値)

  • 年間売上高:915億ドル(会計年度2023年12月/約13.7兆円)

  • ライバル企業:コカ・コーラ(KO),クラフトハインツ(KHC)

  • 日本での同業種:サントリー食品(2587)、カルビー(2229)

  • 本部:ニューヨーク州パーチェイス

  • 従業員数:318,000人(2023.12)

第1四半期(1-3月)の業績概要

"第1四半期は、国際事業が好調に推移し、当社の事業は機敏さを維持し、順調に推移しました。クエーカーフーズ・ノースアメリカにおける特定の製品リコールの影響や、前年同期との純収益の伸びの比較が困難であったにもかかわらず、販売数量動向は前四半期比で改善し、純収益、営業利益率、EPSは前年同期比で増加しました"

-ラモン・ラグアルタ会長兼CEO
  • 純売上高:182.5億ドル(前年同期比+2.3%)

  • 営業利益:27億ドル

  • 純利益:20億ドル

  • 純収入に対する為替影響:-0.5%

  • 一株当たり利益(EPS):1.48ドル(同+6%)

2024年の見通し
既存事業売上高成長率:少なくとも4%
コア恒常為替レートベースEPS成長率:少なくとも8%
とペプシコは、2024年の見通しについても楽観的な見解を示しています。

連続増配は52年

今月に増配。

年率7%増(1.27ドル→1.36ドル)を発表し、6月には増配された金額の支払いが行われ、これによりペプシコは52年連続の増配を達成。株主に対して強いコミットメントを持ち、持続的な株主価値の向上を目指していることを示しています。

配当利回りの目安

  • 直近配当実績:1.36ドル×4=5.44ドル(年間)

  • 株価:166.74ドル(6/25終値)

  • 配当利回り:5.44÷166.74ドル×100=3.26%

*手数料、税金等は考慮に入れていません。配当利回りは購入時の株価によって変わります。

コカ・コーラvsペプシコ

共通項は、株主還元を重視

コカコーラとペプシコは、それぞれ異なる強みと成長戦略を持つグローバル企業です。コカコーラは炭酸飲料市場での強みを活かしつつ、製品ポートフォリオの多様化とデジタルトランスフォーメーションに注力。また、サステナビリティの取り組みも積極的に推進しています。

一方、ペプシコは飲料とスナックの両市場での強いプレゼンスを持ち、持続可能な成長戦略「pep+」を推進しています。両社(ペプシコ52年、コカ・コーラ62年の連続増配)ともに株主還元を重視しており、長期的な投資先としても魅力的な企業と言えるのではないでしょうか?

まとめ

ペプシコの強み、魅力を見てきましたが、その安定した収益基盤と持続可能なビジネスモデルは、長期投資の対象としては最適。多様な製品ラインと世界的なブランド力は、ペプシコの競争優位性を強化しています。そしてなんといっても、連続しての増配は、投資対象として、ポートフォリオの安定性の向上をサポートしてくれることが期待されます。

ご注意-このnoteは企業IRや直近のニュース等を参考に、一般的な情報提供を目的として書いています。投資家に対する投資アドバイスではありません。投資における最終意思決定は、ご自身の判断でお願いいたします。またデータ等の数字は、細心の注意を持って記載していますが当noteに載せている情報に基づく行動で損失が発生した場合においても、一切の責任を負いかねますので、ご了承ください。

ライバル、コカ・コーラ↓



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