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ペトロブラス、最新決算:ブラジル最大企業のユニークな?配当政策とともにチェック!【7-9月/Q3,2024】
ブラジル政府が過半数の株を持つ石油会社、ペトロブラス(Petrobras,PBR)は、11月8日に発表された第3四半期決算で、ブレント原油価格の下落にもかかわらず、石油製品の販売数量増加等により、安定した業績を達成しました。そのユニークな?配当スタイルとともに、ブラジル最大の企業をサクッと見ていきましょう。
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どんな会社?
ペトロレオ・ブラジレイロ・ペトロブラス(Petrobras)は、石油、天然ガス、エネルギー産業に従事するブラジルの企業。
オンショア・沖合油田や頁岩からの原油の調査、抽出、精製、加工、輸送、取引を行い、主な事業には、原油や天然ガスの探査・生産を担う探鉱・生産事業、原油・石油製品の精製や物流を行う精製・輸送・マーケティング事業、天然ガスの輸送・取引を扱うガス・パワー事業があります。
バイオディーゼルやエタノール製品を生産するバイオ燃料事業や、子会社Petrobras Distribuidora S.A.を通じた流通事業も展開しています。
事業構成
探鉱・生産事業
原油、天然ガス液、天然ガスの探査、開発、生産。
精製・輸送・マーケティング事業
原油・石油製品の精製、物流、輸送、取引、エタノール輸出、頁岩の加工を実施。
ガス・パワー事業
国内生産および輸入天然ガスの輸送・取引を行っています。
バイオ燃料事業
バイオディーゼル、エタノール関連製品の生産に注力。
流通事業
Petrobras Distribuidora S.A.子会社を通じた流通・企業活動を運営。
第3四半期の業績はどうだったの?
売上高:233億6,600万ドル(前年同期比▼8.6%)
営業利益:84億ドル
純利益:58億7,000万ドル
EPS:0.90ドル
営業キャッシュフロー:113億ドル(前期比+24%増)
フリーキャッシュフロー:69億米ドル
第2四半期(ブラジルの石油化学大手Braskem社の株式益売却益)とは異なり、第3四半期には経常外項目による大きな影響はありませんでした。
マリア・キテリア(ブラジルのサントス盆地の深海油田)FPSO、早期稼働
第3四半期には45億ドルの投資を行い、前期比で約30%プラス。年初来9ヶ月間の投資総額は109億ドルで、プロジェクトの遂行と戦略計画の真摯な実行に対する同社のコミットメントを示しています。
早期稼働、FPSO(Floating Production, Storage and Offloading vessel)に見るように、資産がフル稼働に達することで、収益の加速的な増加とブラジルへのエネルギー供給の増加が期待されています。
株主構成
ブラジル政府(国立経済社会開発銀行等を含む)が50%以上の普通株を保有していますが、高い政府保有率は、ペトロブラスの経営や意思決定に大きな影響を与える可能性があると指摘されています。
ユニークな?配当スタイル
高配当利回り
投資家の間では、密かに、高い配当利回り銘柄として注目されており、近年その認知度は広まりつつあります。12月6日までの、2024年配当金総額は2.86ドル。
これをもとに、株価13.86ドル(12/6終値)で計算、
2.86ドル÷13.86ドル×100=20.635%と
非常に高い配当利回りになっています。
注意点
不規則な支払いスケジュール
ペトロブラスの配当金の支払いは年4~6回(特別配当を含め)、支払日は明確に定められていません。これは投資家にとって配当の予測を難しくさせています。
変動する配当額
配当金額は一定ではなく、変動する傾向が強いです。また過去には、年1回(2012年)とか3回(2013,2014年)の配当しか支払われないケースがありました。
計算の複雑さ
配当パターンが不規則なため、投資家にとっては配当金の計算が面倒になる可能性があります。
ただし、ブラックロックやバンカード・グループといった、著名な資産運用会社がペトロブラスの株主に名を連ねていることも申しそえておきます。
About ペトロブラス
設立:1953年
上場:2000年8月
ティッカー・シンボル:PBR
ADRとしてニューヨーク証券取引所に上場
*ADRとは「American Depositary Receipt」の略で、米国預託証券を指します。ADRは米国外の外国企業、あるいは米国企業の外国法人子会社などが発行する有価証券に対する所有権を示す、米ドル建て預かり証券のことです。取引所に上場され、通常の米国株式と同じように売買ができます。株式時価総額:516億ドル
年間売上高:1,024億ドル(2023年)
ライバル企業:エクソン・モービル(XOM),シェブロン(CVX)
日本での同業種:ENEOSホールディングス(5020)
46,000人
投資金額の目安
13.86ドル×150円×1株=2,035円〜
戦略計画2025 - 事業計画25-29より
ペトロブラスは、事業計画25-29で
経済的・環境的弾力性を備えた石油・ガスへの注力
石油・ガス埋蔵量の交換、社会と株主のための価値創造
社会と株主のための価値創造
国内石油を収益化し、低炭素製品の供給を増やすことで
低炭素製品の供給拡大
事業活動におけるネット・ゼロ・エミッションの達成
公正なエネルギー転換におけるリーダーシップ
を掲げています。
まとめ
ペトロブラスは、ブレント原油価格の下落という逆風の中でも、石油製品の販売数量増加や資産の質の高さにより、安定した業績を維持。積極的な投資活動とプロジェクトの早期稼働により、将来的な収益増加とエネルギー供給の強化が期待されている同社は、株主とブラジル社会のための価値創造に全力を尽くしています。
よくある質問(Q&A)
Q: ペトロブラスの主な事業内容は何ですか?
A: ペトロブラスは、石油やガスの探鉱、生産、精製、輸送、販売を行う総合エネルギー企業であり、探鉱・生産、精製・輸送・販売、ガス・電力の3つのセグメントで事業を展開しています。
Q: 第3四半期の業績はどのような結果でしたか?
A: 営業キャッシュフローは113億米ドルで前期比24%増、経常EBITDAは116億米ドル、純利益は59億米ドルを達成しました。
Q: 配当金の支払いスケジュールはどうなっていますか?
A: 配当落ち日は2024年12月26日で、支払いは2025年2月27日と3月27日に均等に分割される予定です。
Q: 今後の投資計画はどのようになっていますか?
A: 第3四半期には45億米ドルの投資を行い、年初来9ヶ月間の投資総額は109億米ドルに達しています。今後もプロジェクトの遂行と戦略計画の実行に注力する予定です。
Q: ペトロブラスの株価動向はどうですか?
A: 2024年12月7日時点で、株価は13.86米ドルですが、強力な財務実績と高い配当利回りを考慮すると、長期的な投資先としての魅力は高いと考えられます。
さらに詳しく、ペトロブラスを知りたい方は↓
*ご注意-このnoteは企業IRや直近のニュース等を参考に、一般的な情報提供を目的として書いています。投資家に対する投資アドバイスではありません。投資における最終意思決定は、ご自身の判断でお願いいたします。またデータ等の数字は、細心の注意を持って記載していますが当noteに載せている情報に基づく行動で損失が発生した場合においても、一切の責任を負いかねますので、ご了承ください。