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テスラに追い風か、逆風か?トランプ×マスク連携がもたらすチャンスとリスクとは!?


イーロン・マスクCEOとトランプ大統領の関係は、テスラの経営や市場評価に少なからず影響を与えています。マスク氏は官僚機構の効率化を推進し、トランプ政権と協力する姿勢を強めていますが、これがテスラの主要顧客層である民主党支持者の離反を招き、販売や株価に悪影響を及ぼすという見方があります。

一方、トランプ政権の規制緩和がテスラの自動運転技術の発展を後押しするのではという可能性も指摘されています。強烈な個性を持つ二人ですので、この関係が今後どのようになるか、何年か後に振り返った時に、まったく予想だにしなかった結果になっているかもしれませんね。

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ポイント

ポイント
●テスラの販売と株価への影響
マスク氏のトランプ政権支持により、民主党支持層のテスラ離れが進み、カリフォルニア州やドイツでは販売が大幅に減少。

●規制緩和による成長の可能性
トランプ政権の自動運転技術の規制緩和が、テスラのFSDやロボタクシーの成長を後押しする可能性。

●新たな市場開拓のチャンス
共和党支持層へのアプローチ次第で、新たな顧客層を獲得し、ビジネス拡大のチャンスも。

<ポイント>

マスク氏は、なぜ、嫌われ者になるのか? 

マスク氏の政治的立場は、テスラ(TSLA)の経営戦略や市場に大きな影響を及ぼすと、指摘する市場関係者は多くいます。彼はトランプ政権と連携し、政府の官僚機構改革を進めていますが、この姿勢はテスラの主要顧客層である民主党支持者を遠ざける結果を生んでいます。

さらに、海外市場ではマスク氏の政治的発言が問題視され、テスラの販売台数の大幅な減少を招いています。しかし、トランプ政権のビジネスフレンドリーな政策は、テスラにとって新たな成長機会をもたらす可能性もあります。  それは・・・

テスラ車の販売への具体的影響は?

テスラはカリフォルニア州のEV市場で50%以上のシェアを維持していますが、リベラル色が強く、民主党支持者が多い「ブルー・ステート」として知られている同州では、

2024年第4四半期のテスラ販売台数が前年同期比8%減少し、5四半期連続の落ち込みを記録。年間では12%減少し、米国全体の販売減少率(約6%)の2倍に達しています。

さらに、マスク氏の政治的発言が海外市場で影響を与えた顕著な例として、マスク氏がドイツの極右政党を支持し、「ドイツはナチスの過去を謝罪するのをやめるべきだ」と発言。これにより、2024年1月のドイツにおけるテスラの販売台数は前年同月比で50%以上減少したとも言われています。

また、トランプ政権の強硬な貿易政策により、他国がテスラを標的にすることも十分考えられます。カナダの自由党の有力政治家で元財務相のクリスティア・フリーランド氏は、「テスラに対して200%の関税を課すべきだ」と発言しており、各国の政治的圧力が強まっています。  

マスク氏自身が語り尽くした初の公式伝記↓

トランプ政権との関係とテスラの未来 は?

一方で、トランプ政権の規制緩和がテスラにとってプラスに働く可能性も十分考えられます。特に、自動運転技術に関する規制緩和は、テスラの「完全自動運転(FSD)」の普及を後押しする可能性が高いとされています。  

現在、テスラはAIやロボティクス技術を活用したモビリティ企業へと変貌を遂げつつあり、

2025年には自動運転の「ロボタクシー」サービスを開始する予定。この動きが市場の試金石となる中、大統領選以降、テスラの目標株価は引き上げられ、これに伴う時価総額の増加は、4,000億ドル以上に達すると指摘するアナリストもいます。

ウォール街は、トランプ政権が自動運転車に関する規制を緩和することで、テスラの成長が加速する可能性があるとみているわけです。

また、共和党支持層がテスラの新たな顧客層となる可能性も考えられます。

「大統領のシークレットサービスの公用車にテスラのサイバートラックを導入すれば、トランプ支持層がEVに関心を持つきっかけになるかもしれない」と述べている著名な大学教授もいるくらいです。面白いですね。

中国との関係は?

テスラにとって中国は最大の市場の一つであり、上海には同社最大級のギガファクトリーがあります。中国政府のEV推進政策に支えられ、テスラは現地生産を拡大し、コスト削減と販売増を実現してきたことは周知の事実です。

しかし、米中関係の緊張が高まるなか、中国政府の規制強化や競争激化がリスクとなってきており、特にBYDなどの中国メーカーが急成長し、テスラのシェアを脅かす存在にまで成長しています。

バイデン政権とは、違う、厳しいスタンスで、トランプ2.0は中国を見ており中国側も、安全保障上の懸念から、テスラ車のデータ管理に対する規制強化の方に動いています。

トランプ政権と中国との関係にさらに深い亀裂が入った時に、現在の立場で、マスクCEOがどのような対応を取るのか、市場は固唾を呑んで見守っています。

まとめ 

トランプ大統領とマスク氏の関係は、テスラにとって諸刃の剣です。トランプ政権との協力は、規制緩和や新たな市場開拓の可能性を秘めていますが、同時にテスラの既存の顧客層を遠ざけるリスクも抱えています。

現に、海外市場でマスク氏の政治的発言が販売減少を引き起こしたことは、記述した通りで、今後の市場戦略には慎重な対応が求められます。  

2025年には、「モデル2」と「ロボタクシー」の投入が予定されており、テスラの未来にとって重要な年となることは、誰しもが認めるところ。

もしこれらのプロジェクトが成功すれば、テスラはさらなる成長を遂げる可能性がありますが、政治的な影響や市場の変化がどのように作用するかは不透明であり、

マスク氏の政治的発言をはじめ、一挙手一投足が今後のテスラの運命を左右すると言っても過言ではなく 、特に今年は・・・

マスク氏が再び「魔法」をかけ、テスラを新たな成長軌道に乗せることができるのか——2025年は、勝負の年と言えます。

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*ご注意-このnoteは企業IRや直近のニュース等を参考に、一般的な情報提供を目的として書いています。投資家に対する投資アドバイスではありません。投資における最終意思決定は、ご自身の判断でお願いいたします。またデータ等の数字は、細心の注意を持って記載していますが当noteに載せている情報に基づく行動で損失が発生した場合においても、一切の責任を負いかねますので、ご了承ください。


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