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シェブロン(CVX)最新決算:予想を上回る好結果で、持続的な成長と競争力の強化を目指す!【7-9月/Q3,2024】


米国の石油大手、シェブロン(CVX)は、11月1日、7-9月期(第3四半期)おいて予想を上回る好調な業績を発表。持続的な成長と競争力の強化を目指し、今後の展開に期待が高まる、シェブロンの業績と取り組みについて見ていきましょう。

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第3四半期の業績は?

  • 総収益およびその他の収入506億6,900万ドル
    (前年同期比▼6.3%減/市場予想:493億ドル
    -売上高およびその他の営業収益:489億ドル
    -持分法適用会社からの収益・損失:12.6億ドル
    -その他収益(損失):4.8億ドル

    【シェブロンなどの米石油・エネルギー企業では、複雑な収益構造や合弁事業の重要性、多国籍事業展開を反映し、
    「Total Revenues and Other Income」(総収益及びその他の収入)や
    「Income (loss) from equity affiliates」(持分法適用会社からの収益・損失))といった包括的な会計表現が一般的に使用されています。】
    事業別利益
    -*上流部門(Upstream)利益:45.9億ドル(市場予想:43.5億ドル)
    米国:19億4,600万ドル
    国際石油:26億4,300万ドル(市場予想:24.8億ドル)
    -*下流部門(Downstream)利益:5億9,500万ドル
    国際石油:4.49億ドル

  • 1株当たり利益(調整後):2.51ドル(市場予想:2.40ドル)

  • 総生産量(Net Oil-Equivalent Production):日量336.4万バレル
    (予想:日量327.8万バレル)
    シェブロンの石油および天然ガスの総生産量。単位はMBOED (Thousand Barrels of Oil-Equivalent Per Day)。1日あたりの石油換算バレル数(千バレル単位)です。

  • 営業キャッシュフロー:97億ドル

石油・ガス生産の増加や営業費用の削減が寄与し、市場予想を上回る好調な業績となりました。

石油企業の上流部門(アップストリーム)は、石油や天然ガスの探鉱、開発、生産を行うプロセスを指し、地下の資源を見つけて掘り出す活動です。一方、下流部門(ダウンストリーム)とは採掘された原油や天然ガスを輸送し、精製してガソリンなどの製品に加工し、最終的に消費者に販売するプロセスのことを言います。

アップストリームとダウンストリーム

生産量の増加の要因は?

全世界の原油換算生産量は、米国およびパーミアン盆地での生産量が四半期ベースで過去最高を記録したことにより、前年から7%増加。特に、米国メキシコ湾におけるアンカー、ジャック/セント・マロ、タヒチ油田の主要プロジェクトの立ち上げが生産増加に大きく貢献しています。これらのプロジェクトは、2025年までの追加プロジェクト立ち上げと併せて、2026年までに米国メキシコ湾の原油換算純生産量を1日あたり30万バレルにまで増加させることが期待されています。

37年連続増配

シェブロンは、増配を継続する老舗優良企業。連続増配年数をさらに伸ばすことを投資家は期待しています。

配当利回りの目安

  • 配当実績:1.63ドル(10月)

  • 年間配当:1.63ドル×4=6.52ドル

  • 株価:160.36ドル(11/25終値)

  • 配当利回り:6.52÷160.36ドル×100=4.07%

*手数料、税金は考慮していません。また購入時の株価によって、配当利回りは変わってきます。

ポートフォリオの最適化とコスト削減の取り組み

シェブロンは、株主に長期的に優れた価値を提供するため、ポートフォリオの最適化と営業費用の削減にも取り組んでいます。2024年第4四半期には、カナダ、コンゴ、アラスカでの資産売却を完了する予定。これは2028年までに100~150億ドルの資産を売却するという計画の一環であり、また、2024年から2026年末までに20~30億ドルの構造的コスト削減を目指しています。

トップのコメント

"当社は、財務および業務の両面で好調な業績を達成し、米国メキシコ湾における主要プロジェクトを立ち上げ、今四半期には株主の皆様に過去最高水準の現金還元を行いました"。

マイク・ワース会長兼CEO

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About シェブロン

  • 創業:1879年

  • 上場:1921年

  • セクター:エネルギー(Energy)

  • ティッカー・シンボル:CVX

  • 株式時価総額:2,860億ドル(約44兆円,11/25時点)

  • 年間の売上高:2,009億ドル(2023年12月通期)

  • ライバル企業:エクソンモービル(XOM)

  • 日本での同業種:ENEOS ホールディングス(5020)

  • 従業員:45,600人

  • 本社:カリフォルニア州

投資金額目安

  • 160.36ドル(11/25終値)×155円×1株=24,856円〜
    *手数料は入れていません。為替(ドル・円)、株価は変化します。

まとめ

シェブロンは、米国メキシコ湾での主要プロジェクトの立ち上げやパーミアン盆地での生産増加を通じて、今後も生産量の拡大を計画し、ポートフォリオの最適化とコスト削減の取り組みを進めることで、財務基盤の強化と株主価値の向上を目指しています。

今第3四半期おいて、予想を上回る業績を達成し、不安定な原油価格の状況下、計画が順調に進んでいることが確認されました。同社は、さらなる持続的な成長と競争力の強化を目指しており、今後の展開に注目が集まります。

よくある質問(Q&A)

Q1. シェブロンの第3四半期業績はどのような内容でしたか?
A1. 1株利益は2.51ドル、売上高は506.7億ドルで、市場予想を上回りました。特に上流部門での利益増加と生産量の伸びが顕著でした。

Q2. 株主還元策はどうなっていますか?
A2. 四半期配当を1株当たり1.63ドルに引き上げ、過去最高レベルの現金還元を実施しています。

Q3. 今後の成長戦略で注目すべき点は何ですか?
A3. 米国メキシコ湾およびパーミアン盆地での生産拡大、持続可能エネルギーへの投資、そして効率的な資産運用を通じた株主価値の最大化が挙げられます。

*ご注意-このnoteは企業IRや直近のニュース等を参考に、一般的な情報提供を目的として書いています。投資家に対する投資アドバイスではありません。投資における最終意思決定は、ご自身の判断でお願いいたします。またデータ等の数字は、細心の注意を持って記載していますが当noteに載せている情報に基づく行動で損失が発生した場合においても、一切の責任を負いかねますので、ご了承ください。

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