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S&P500の2024年を振り返ります(12/20まで)。11のセクターでトップは?

新NISAがスタートした、2024年。S&P500をはじめとする、米国株はこの上のない、パフォーマンスで終えようとしています。さらに、ドル高=円安の追い風を受け、国内日本人投資家は、貴重な成功体験を得られているのではないでしょうか?2024年(12/20まで)をS&P500を中心に振り返ります。

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どのセクターが活躍した?

<グラフA>

なぜ、11のセクターに分かれている?

S&P500とGICS(ギックス)

GICSは、Global Industry Classification Standardは、『世界産業分類基準』は、1999年に、米国の格付け会社S&Pと機関投資家向けに指数や分析ツールを提供するモルガン・スタンレー・キャピタル・インターナショナル(MSCI)によって共同開発された産業分類。世界の産業を11のセクター、25の産業グループ、74の産業、163の産業サブグループに分類しています。

S&P500は、レベル1にあたる「セクター」を基準に11に分けられています。その企業がどんな業種に分類されているかを押さえておくと、経済の大きな流れを掴むことができ、時代の変化に気づくことができると思います。

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トップ3セクターにはどんか企業が?

2024年の11セクターのうち、S&P500(全体の動きをあらわし、運用成果を評価するときの多くの投資家の指標、ベンチマーク)を上回った上昇率、トップ3、3つのセクターを見ていきます。<グラフA参照>*金融セクターについては後日します。

コミュニュケーション・サービス
<Communication Services>

*コミュケーション・サービスは、2018年9月に「通信セクター」から、変更。

上昇率は、40%。情報技術を抑えての見事なパフォーマンス。(*まだ6日残っていますので、わずかの差で逆転もあり得るかも・・)セクターこそ分けられていますが、このセクターを構成するトップ企業は、強みの本業をベースに、経営資源をAI関連に振り向けているのは、情報技術セクターといっしょです。

主な企業

  • アルファベット<GOOGL>旧グーグル
    Google検索やYouTubeを運営する広告主導の技術企業で、AI研究にも注力。

  • メタ・プラットフォームズ<META>旧フェイスブック
    主要な収益源は広告事業で、収益の90%以上を占めます。Facebook、Instagram、WhatsAppなどのプラットフォームを通じて、ユーザートラフィックを基盤とした広告収入を得ています。自社開発の大規模言語モデルLLM(ラマシリーズ)を改良、進化でAIでの優位を目指しています。

  • ウォルト・ディズニー(DIS)
    エンターテイメントとメディアの大手。傘下に米3大ネットワークの一つABCとスポーツ専門局ESPNを持つ。近年では動画配信サービス「Disney+」の展開や、Huluの完全子会社化などデジタルメディア分野でも積極的に事業を拡大。

情報技術<Information Technology>

上昇率は、37.5%。エヌビディアを筆頭に、生成AIブームを支える半導体関連企業が集合。直近では、データセンター関連への投資を積極化する企業の動きも追い風となっています。もちろん、AIを取り入れたハードやサービスに注力している巨大企業アップルやマイクロソフトもこのセクターです。

主な企業

  • アップル(AAPL): 世界最大の時価総額を誇り、主力のiPhoneをはじめ、サービス事業が成長。アップルインテリジェンスで他社AI戦略と差別化

  • マイクロソフト (MSFT): いち早くChat-GPTのOpenAIと提携、CopilotなどAIアプリケーションの用途拡大を期待。

  • エヌビディア (NVDA): AI関連半導体で圧倒的な存在感。次世代AI半導体の生産も順調。

一般消費財<Consumer Discretionary>

上昇率は、31.9%。一般消費財セクターは、景気に敏感な嗜好品やサービスを提供する企業で構成。旅行、レジャー、高級品、自動車などの分野を含み、消費者の可処分所得の増減が影響を与えます。アマゾンやテスラは、紛れもないAI関連企業と言えます。

主な企業

  • アマゾン (AMZN): 世界最大のeコマース企業、クラウドサービス(AWS)で先行。Claudeを開発したAnthropic社と戦略的パートナーシップを結び、AWSを通じ、各種の生成AIソリューションを展開。顧客企業が安心してAIを活用できる環境を整えています。

  • テスラ (TSLA): EV(電気自動車)販売が堅調、エネルギー関連事業の成長。イーロン・マスクCEOは宇宙やロボット事業などにも積極的に投資。トランプ次期政権で発信力を強める!?

  • ナイキ (NKE): スポーツウェア・シューズ業界のグローバルリーダー。

他のセクターにまだまだ成長の余地

特に、2023年と2024年は、AIに直接携わる企業が、米国株式市場、S&P500を牽引してきましたが、今後は、AIを従来のビジネスに取り入れ効率化をはかり、消費者のニーズを取り入れることができたセクターが伸びてくると期待されています。

まとめ

圧倒的な強みを持つビジネス基盤をベースに、独自の切り口でまだ始まったばかりの、AI分野でリードを取ろうと凌ぎを削る、*M7がある一方で、今後AIを、歴史ある事業や経験に活かそうとするセクター群もあります。

今年あまり良くない運用成果だったとしても、弱肉強食の厳しいビジネスの世界を生き抜いた企業だけが選ばれる、S&P500に採用され、セクターを構成する企業です。2024年のトップ3以外にも、長期的な成長が期待され、魅力的なセクター、そして米国企業、アメ株があることも忘れないようにしたい思います。

GAFAMと*M7(マグニフィセント・セブン)の株価はどうだった?【2024年版】12/20まで↓

*ご注意-このnoteは企業IRや直近のニュース等を参考に、一般的な情報提供を目的として書いています。投資家に対する投資アドバイスではありません。投資における最終意思決定は、ご自身の判断でお願いいたします。またデータ等の数字は、細心の注意を持って記載していますが当noteに載せている情報に基づく行動で損失が発生した場合においても、一切の責任を負いかねますので、ご了承ください。

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