ニューヨーク・ダウの秘密に迫る!?①
歴史
世界経済の象徴、株価指数であるニューヨーク・ダウは、1896年にチャールズ・ダウとエドワード・ジョーンズによって創設。スタートは12銘柄で始まり、現在は30の企業(銘柄)で構成されています。その歴史は1929年の大恐慌、1987年のブラックマンデー、2008年のリーマンショックなど、多くの経済危機を経験しながらも、米国株式市場とともに長期的には成長を続けています。近年では、テクノロジー企業の台頭により、構成銘柄も変化し続けています。
優良株の証
ニューヨーク・ダウ(NYダウ)は正式にはダウ・ジョーンズ工業株平均(DJIA)または「ダウ工業株30種平均」と呼ばれます。あの有名なアメリカの経済紙『ウォールストリート・ジャーナル』を発行するダウ・ジョーンズ社が日々算出しています。
NYダウは、
1.高いブランド力を持つ
2.米国を代表する優良企業
3.絶妙のバランス
で構成する株価指数です。正式名にある『工業株』でもなくても、公益事業と輸送事業以外は組み込れ可能でNY証券取引所やナスダック市場に上場している30社を厳選。各セクター、業種を代表するように選ばれており、選ばれることは優良株の証、「ブルーチップ」と称されることもあります。
NYダウは「株価平均型」の株価指数ですが、これは各銘柄の株価の合計を特定の「除数(divisor)」で割ることで算出されます。この除数は株式分割や企業の合併などのイベントが発生した際に調整され、指数がイベントの影響を受けないよう、指数の連続性を確保しています。
NYダウの算出方法
具体的には、次のように計算されます
30社の株価を合計します。
その合計を現在の除数で割ります。この除数は頻繁に変わりますが、2024年5月末の時点で約0.152です。
2024年の5月31 日の時点で、
NYダウを構成銘柄数30の株価(終値)合計は、5,888.69ドル。これを除数で割ると
5888.69÷0.15221634=38,686.3197
5月31日の公表されているNYダウ終値の38,686.32ドルですので、計算が正しいことがわかりますね。*これが米国株式市場取引時間中にはリアルタイムで算出されます。
この方法により、個々の株価の変動が指数全体にどのように影響するかが決まりますが、株価の高い企業が指数に与える影響は、株価の低い企業よりも大きくなります。
次回は、NYダウの最大の魅力、入れ替えについてお話しします。
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