インテュイティブサージカル(ISRG)、四半期決算。ロボット支援手術システム「ダビンチ」の可能性を再確認!【7-9月/Q3,2024】
低侵襲(ていしゅんしゅう)医療(患者の体への負担を軽減する治療法)分野のリーダーであり、ロボット支援手術システム「ダヴィンチ」を提供するインテュイティブサージカル( ISRG)。辞書でIntuitiveを調べると「直感的な」という意味がありました。同社は、第3四半期(7-9月/Q3,2024)決算を発表(2024/10/17)。少し時間が経過していますが気になる企業の一つなので、次の決算が出る前に😅、サクッとまとめておこうと思います。
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どんな会社?
<同社のウェブサイトより>
力を注いできた、最も重要な課題
ダビンチサージカルシステムを開発したインテュイティブサージカルは、シンプルな信念のもとに設立されました。それは、「医療を必要とする人々が、できるだけ早く、そしてできるだけ良い状態に回復してほしい」という想い。医師や病院による治療が最善の結果を生み出せるよう、手術支援ロボットの製品群およびサービスを、20年以上に亘り開発。
現在までに、ダビンチ手術の症例数は世界で約100万例、ダビンチ手術のトレーニングを修了した医師は約6万千人にのぼります。そして今もなお、新たな技術開発への熱い想いが途絶えることはありません。
ダビンチサージカルシステムは、米国FDAの認証を受けた最初の手術支援ロボットのひとつであり、システムおよびそのテクノロジーは、現在、米国全50州および世界69カ国の医師に使用されています。
使命とビジョン
私たちの使命
私たちは
低侵襲治療は生命を高める治療であると信じています。
創意工夫とインテリジェント・テクノロジーを通じて
医師の可能性を広げます。
可能性を広げます。
ビジョン
私たちは
より侵襲が少なく
より良い医療を実現します、
病気を早期に発見し
早期に発見され
早期に発見され
患者が最も重要なことに専念できるようになる。
とインテュイティブサージカルは掲げています。
ビジネスモデルの特徴
ISRGは*レーザーブレード・モデルにならい、本体販売よりも消耗品やサービスによる継続的な収益を重視。第3四半期売上高では、機器アクセサリーとサービス事業が全体の78%を占めて安定した収益源となっています。
第3四半期決算(7-9月/2024)は?
売上高:20億3,800万ドル(前年同期比+16.8%)
-インストラメンツ&アクセサリー(ロボット装着の手術器具等を扱う)
:12.6億ドル(同+17.9%)
-システム(ダビンチ等を扱う)
:4.5億ドル(同+17.4%)
-サービス
:3.3億ドル(同+12.3%)営業利益:5億7,700万ドル
純利益:5億6,500万ドル
Non-GAAPベース:6億6,900万ドルEPS:1.56ドル
Non-GAAPベース:1.84ドル
サービス事業の主な内容
システムの保守・メンテナンス
ダビンチサージカルシステムの定期点検や修理
例)年間80,000ドルから190,000ドルのサービス契約を提供
消耗品の提供
手術で使用される専門のメスや鉗子などの消耗品の販売
例)手術1件あたり700ドルから3,500ドルの収益
ソフトウェアアップデート
システムの最新状態維持
トレーニングとサポート
医療スタッフへの操作方法指導
ダヴィンチシステムの導入状況
第3四半期におけるダヴィンチシステムの導入は、前年同期比で着実に増加しています。
ダヴィンチシステム導入台数:379台(前年同期312台)
うち、110台が新世代のダビンチ5。総設置台数:9,539台(前年同期8,285台,+15%増)
世界のダヴィンチ手術件数:前年同期比+18% 増
新型システム「ダヴィンチ5」の採用が進んでいます。
世界の手術件数が伸びた要因は?
第3四半期の世界のダヴィンチ手術件数は、前年同期比で18%増加。次のような要因によるものと考えられます。
1. 低侵襲手術の需要増加
患者に優しい低侵襲手術は回復期間が短く、合併症のリスクも低いため、医療機関と患者の双方に支持されています。
2. 医療分野での採用拡大
ダヴィンチシステムは幅広い外科手術に対応しており、新たな手術分野への適応が進んでいます。
これからのインテュイティブサージカルは?
同社は以下の理由で、長期的な視点で成長が見込まれると考えます。
1. 市場の拡大余地
ロボット支援手術市場はまだ成長の初期段階にあり、インテュイティブはそのリーダー的存在です。
2. 安定した収益基盤
ダヴィンチシステムの導入だけでなく、メンテナンスやアクセサリーの販売による収益も安定しています。
3. 競争優位性
長年の実績と信頼性の高さが、他社との差別化要因となっています。
4.通信技術の進歩
高速大容量、低遅延、多数同時接続を特徴を持つ、5G以上の環境が整うことで、「ダヴィンチ」による、リモート操作がより精密になってくることも予想されています。遠隔手術や遠隔医療の実現性が高まり、同社にとって新たな市場が開拓される可能性があります。
ダヴィンチ5をはじめとする新型システムの導入は、医療機関の効率化をさらに後押し、操作性や精度が向上したことで、外科医のニーズに応えるシステムとして評価が高まっています。
また、アジアやヨーロッパ市場でダヴィンチシステムの普及が進んでおり、特に新興国における成長が目立ち、グローバルな市場での展開が期待されています。
About インテュイティブサージカル
設立:1995年
上場:2000年
ティッカー・シンボル:ISRG
セクター:ヘルスケア
株式時価総額:1,932億ドル(約30.5兆円,2025/1/6時点)
年間売上高:71億2,400万ドル(2023年)
ライバル企業:ジョンソン・エンド・ジョンソン(JNJ)
日本での同業種:*メディカロイド(非上場)
-川崎重工(7012)の産業用ロボットの技術とシスメックス(6869)の医療分野で培われた深い知見により設立。従業員数:13,676人
投資金額目安
株価:542.37ドル(1/6終値)
542.37×158円×1株=85,700円〜
*手数料は入れていません。為替(ドル・円)、株価は変化します。
まとめ
第3四半期決算は、同社が低侵襲医療分野で引き続きリーダー的存在であり続けていることを示しています。
インテュイティブサージカルは、さらに、医療機関がより効率的にダヴィンチを運用できることを目指し、研究開発(R&D)への投資を積極的に行い、新技術やソフトウェアの開発に取り組んでいます。どんな場所にいても、最先端の治療や手術が受けられる世界は目の前まできています。
よくある質問 Q&A
Q1: ダヴィンチシステムとは何ですか?
A1: ダヴィンチシステムは、インテュイティブサージカルが提供するロボット支援手術システムで、低侵襲手術を支援する技術です。外科医が操作することで、正確な手術が可能になります。
Q2: インテュイティブの収益源は何ですか?
A2: 主な収益源はダヴィンチシステムの販売、保守サービス、手術用アクセサリーなどです。
Q3 今後の成長分野は?
A3: 新興国での市場拡大や、新たな手術分野への適応が期待されています。また、AIやソフトウェアの進化も注目ポイントです。
Q5: インテュイティブは他社と比べて何が優れているのですか?
A5: 高い技術力と実績、幅広いサポート体制が他社にはない大きな強みです。
*ご注意-このnoteは企業IRや直近のニュース等を参考に、一般的な情報提供を目的として書いています。投資家に対する投資アドバイスではありません。投資における最終意思決定は、ご自身の判断でお願いいたします。またデータ等の数字は、細心の注意を持って記載していますが当noteに載せている情報に基づく行動で損失が発生した場合においても、一切の責任を負いかねますので、ご了承ください。