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4つの株価 :知っておくべき、投資に役立つ重要キーワード17選【米国株編】⑫

株価の動きをとらえる時に、今の水準が前日、1週間前、1年前、過去に比べ、どのくらいの位置にあるかを知るための基準になり、記録として残るのが4つの株価、始値、高値、安値、終値です。4つに分けることで、瞬時に変化している株価を俯瞰することが可能となります。



4つの読み方(始値、高値、安値、終値)

始値(はじめね)

始値は、その日の取引開始時に最初に成立した価格を指します。1日の取引の出発点です。

高値(たかね)

高値は、その日の取引時間中に記録された最も高い価格。その日の株価の上限を示します。

安値(やすね)

安値は、その日の取引時間中に記録された最も低い価格。株価の下限になります。

終値(おわりね)

終値は、その日の取引で最後に成立した価格。1日の取引の締めくくりとなる重要な指標で、多くの投資家が注目します。

週間、月間、年間

1週間の動きを表すものであれば、週の初め、一番最初につけた値段が始値、その週の一番高い値と安い値が高値、安値。その週の最終取引日の最後につけた値段が終値。(祝日で市場の休場があるので、週によっては、月曜日はじまり、金曜日終わりでないことがあります。)

1か月月間では、月の初めの最初につけたのが始値、その月で一番高かった値段が高値、安かったのが安値。そしてその月最終取引日の最後の株価がその月の終値となります。

1年間でみた場合も、その年の1月の一番最初につけたのが、始値、その年の一番高かった値段と安かった値段が高値と安値。その年の12月の最終取引日の最後につけた株価が年間の終値になります。

ローソク足の4本値

4つの価格は「4本値」となり、ローソク足チャートの基本的な構成要素となります。ローソク足では、実体部分が始値と終値を表し、上下に伸びる「ヒゲ」の部分が高値と安値を示します。

ローソク足では、4本値にすることで、その日の株価の動きを詳細に把握することができます。例えば、高値と安値の差が大きい場合は、その日の価格変動が激しかったことを示唆していることを意味します。

ローソク足の呼び方は、それが1日の動きを表すものであれば【日足(ひあし)】、1週間【週足(しゅうあし)】、1か月【月足(つきあし)】、1年間【年足(ねんあし)】となります。それぞれの4本値の決め方は上記のとおりです。

チャートを重視する投資家は4本値とそのつながりを見ることで、投資判断の材料としています。

そもそも、株価を4つの値に分けるのは?

  1. 取引期間の全体像を把握できる
    株の売買は、日々決められた時間で取引されていますが、毎秒ごとに変化する株価を把握するのは容易なことではありません。4つの値段で分けることで
    1日や1週間などの取引期間全体の株価動向を簡潔に把握できます。

  2. 投資家の心理を反映
    始値は前日の情報を反映した開始時の評価、終値は1日の取引を経た最終的な評価を表します。高値と安値は、その日の価格変動の極値を示し、投資家の期待や不安が反映されます。

  3. チャート分析に有用
    4つの値を用いてローソク足チャートなどを作成することで、視覚的に分かりやすい形で株価の動きを表現できます。これにより、トレンドの把握や将来の価格予測に役立ている投資家も多くいます。

  4. テクニカル指標の計算に必要
    多くのテクニカル分析指標は、これら4つの値を基に計算されます。例えば、移動平均線は主に終値を使用して計算されます。

  5. 取引戦略の立案に役立つ
    投資家は、これら4つの値を参考にして、買い時や売り時を判断したり、損切りや利益確定のポイントを決めたりします。

株価を4つの値に分けることで、投資家は市場の動向をより詳細に分析し、効果的な投資判断を行うことができるとされています。

「終値」が重視される主な理由

  1. 市場参加者の最終的な合意を反映
    終値は、その取引時間内での最後の取引価格を表しており、市場参加者の最終的な合意点を示しています。

  2. 相場の方向性を示唆
    終値は、その日の相場の方向性を端的に表現します。始値と比較することで、上昇したか下落したかが一目瞭然となります。

  3. 長期的なトレンドの把握に有効
    日々の終値を繋いでいくことで、長期的な価格トレンドを把握しやすくなります。

  4. テクニカル指標の計算に使用
    多くのテクニカル指標(移動平均線など)は終値を基に計算されるため、重要な基準となっています。

  5. 投資家の心理を反映
    終値は、その日の取引を終えた時点での投資家の総合的な判断や心理状態を反映していると考えられています。

  6. 次の取引日への影響
    終値は翌取引日の始値や相場の動きに影響を与える可能性が高いため、重要視されます。

特にチャート分析においては、終値は非常に重要な指標として扱われ、多くの投資家や分析者に注目されています。

*ご注意-このnoteは企業IRや直近のニュース等を参考に、一般的な情報提供を目的として書いています。投資家に対する投資アドバイスではありません。投資における最終意思決定は、ご自身の判断でお願いいたします。またデータ等の数字は、細心の注意を持って記載していますが当noteに載せている情報に基づく行動で損失が発生した場合においても、一切の責任を負いかねますので、ご了承ください。



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