2024-06-12の日記(甘くなくて酸っぱくなくて苦くなくてしょっぱくない)

 情熱がない。情熱がないなら何があるのかというと、何もない。上昇志向のない人には安定感がある。穏やかさのない人には激しさがある。華美さのない人には、素朴さがある。でも、僕には情熱がないだけ。代わりのものが何もない。
 コンカフェの推しが卒業してからもうしばらく経つ。結局、僕は卒業の日にも店には行かなかった。怠惰だったというのではない。それでは僕は行きたいとか行かなければならないとか、あるいは行くべきでないとかと思っていたということになる。そうじゃない。そこにはただ行くという行為が無かっただけで、希望や躊躇、諦めや悲しみなど、きっとあるだろうと思っていた脳の働きも無かった。
 格ゲーのコンボを失敗して試合に負けても、感情があまり動かない。失敗には、心を動かしたいのに。
 頭を上げたり下げたりする。脳みそが少し揺れる。体を揺らす。心臓がさらに揺れる。何も起こらない。
 無知の知の段階まで進むことが、それほど絶対的によいと思えない。僕には何もなくて、何を知ることもなくて、YouTubeで何度も見た動画を何度も流し続けながら、眠ったり起きたりしている。なんだか、それを肯定したくなってきた。
 人の悪口を言いたくて仕方ない。人の悪口だけは僕を救ってくれる。死ねと言う。心が軽くなる気がする。なんて醜いんだろう。生きたいものだ。

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