悪魔の化学反応 (副題:死刑志願の殺人は再現性のある現象)
【執筆意図】
通り魔、理解不能な殺し方の殺人がなぜ起きるのか?
殺人犯の背景をさぐり、法則性を見出し、社会の「自称まとも」を謳う一般人に問う作品にしたい。
【悪魔の化学反応】
ある特定の遺伝的要素+父の暴力+母の傍観+孤立+偶然の出来事=死刑志願の殺人者
この順番で事象を足していけば、死刑志願の殺人者ができあがる。
これは再現可能な現象なのである。
悪魔は「そそのかす」かここぞというときに悪事への「水路を引く」だけ。主体はあくまで人間。
人間はどうしてこんなことになったのか、理解できないでいる。
【構成】
第一章 脳に遺伝的に問題がある人間の誕生。
第二章 父親の暴力をうけ、母親はそれを黙って見ているだけの生活。
第三章 学校でのいじめ、社会での孤立。
第四章 やっとつかめそうになった幸福が親に寄って無に帰せられる。
第五章 違法グループに温かく受け入れられる。
第六章 いさかいがおきる。
第七章 万に一つの偶発的事件が起きる(悪魔の水路の出現)。
第八章 死刑を想定した殺人を犯す。
第九章 「孤立からの永遠の解放」のために黙秘したまま死ぬ。