EPOCH MAN「オーレリアンの兄妹」
「オーレリアンの兄妹」EPOCH MAN
@駅前劇場
平日マチネ公演にも関わらず、満席。
現代版ヘンゼルとグレーテル。
両親に苦しめられ育った兄と妹。
必死の思いで家を出て、辿り着いたのは不思議な小屋。
壁に埋め込まれた四角い箱からは家具や食べ物、洋服が現れる、あたたかな小さな空間。
舞台美術だけでも満腹になれるのは小沢さんの舞台の魅力のひとつ。
初めこそはそのあたたかで不思議な家にはしゃいでいたが、一旦外に出ようと試みた兄のフラッシュバックにより一変。
妹を護るつもりが、両親にされたことと全く同じ仕打ちをしてしまう。
親の立場に立ったことで、あの暴力が自分たちを護るために奮われていたのだと気付く。
しかし、それは本当の優しさではない。
きっと兄はその呪縛に一生囚われ続け、その不思議な家からも出られなくなるのだろう。
そして護られ続けた妹だけが前を向き、明るい方向へと進むことができるのだ。