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100万円のダイヤじゃなくてさ

婚約指輪が届いた時の話。
夏ごろに書いた記事です。

一般的には男性が選んだものを受け取るケースが多いかと思うのですが、彼の計らいで自分で選ばせてもらい、超絶お気に入りに出会えました。心からの特大感謝。
好みのはっきりしている私をよくよく理解してくれているよね……。

ただ、実用性を求めるものではないとは認識しているものの、ザ・婚約指輪のダイヤモンド、ドン!なデザインがどうにも扱いにくそうで……そもそも数十万円の指輪を日常使いするというのも想像だけでも無理があった。
せっかくならたくさん着けてほしいという彼の希望もあり、絶対に私自身が気に入ってなおかつ毎日でも身に着けられるものという条件で探す必要がありました。

しかし前述の通りブライダルラインには一切心を惹かれない。
いっそなくてもいいか、無理に買うもんでもなし、と思いながら結婚指輪探しに比重を置いていたころ。
なんのきっかけか、子どものころ読んだ児童書のことを思い出しました。

記憶を頼りにTwitterで検索していると見つかった、小山内こころさんの「ムーンストーンハウス」。思い出したのは、この本の中で登場する短編の一部で、不思議な宝石の薬屋のお話。
それと同時に、美しい青と赤に色変わりするアレキサンドライトという宝石に、幼心に密かな憧れを抱いたことも思い出しました。

それからは早かった。
私、アレキサンドライトの婚約指輪がいい!!!

なんというか、こういうストーリー性をわりと重視する傾向がある。どうしてこれにしたの?って聞かれた時に話せるエピソードがある、というのはわたしも、そして多分彼の方も、何かを選び取る際のひとつの基準になっている気がする。

結果、BIZOUXというジュエリーブランドにお世話になり、その中でも一目で心を奪われた1本をオーダーすることにしました。
地金をプラチナにしてもらったのでやや値上がりし、最終的に約15万円ほど。
相場は30万~45万前後がボリュームゾーンであるらしいデータからすると半分。だけど満足度はきっと倍以上だったと思う。

彼のご家族やご友人からは、月給3ヶ月分じゃないのか、100万のダイヤをねだらなくてよかったのか、とあれこれ気にかけていただいたのだけど(なぜか私の方が)
私はこれがよかったんです、と胸を張って言えるものに出会えてよかった。

たくさん身に着けて欲しい、あなたの気に入ったものをしっかり選んで欲しい、という彼の思いも乗った結果だからね。


私の性格上、まあ結婚指輪もあるし、これから何かと物入りだし、どうせ着けるかわからないし、とかなんとかいって買わない可能性も高かった中、これは本当によい方に転んだのではないかなあ。

まだ婚約を報告できていない職場では右手の薬指に隠しつつ、今日もこっそり眺めてはにまにましている。当たる光の種類によって反射率が変わる、色変わりの性質がとにかく楽しいです。

彼にとってのそういう何かをお返ししたいな、何をほしいというのかな。お返しを選びに行く日も楽しみにしています。


ところでBIZOUXのアクセサリーがあまりにどれも可愛くて、何かの節目にまた欲しくなっちゃいそうです。DMを眺めるだけでも楽しいので、ご興味あれば、ぜひ。


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