M&Aでよくある失敗例3つ!(買手側編)
前回は売り手側によくある失敗事例について書きました。
今回は買い手側に起こり得る3つを書いてみたいと思います。
①DD(デュー・デリジェンス)不足
M&Aでは、買収対象企業の財務状況やコンプライアンスについて調査するDD(デュー・デリジェンス)を実施することが多いです。要するに精密なチェックのことですね。このDDが不十分であると、買収成立後に売り手企業の粉飾などが見つかり、業績悪化につながります。
貸借対照表に記載されていない簿外の債務や、買収対象企業が既に抱えている取引先や顧客とのトラブルなどについては、見落とされがちな要素です。
それをチェックするのがDDなのですが、ここが簡易なものなどで終わらせてしまうと、買収後に思わぬハプニングに巻き込まれることがしばしばあります。
②従業員の離職
M&A実施後は、買い手企業と売り手企業の企業文化が統合されることになります。この際に、労働環境や待遇の変化により、優秀な人材が退職してしまう可能性がM&Aにはあります。
M&Aで買い手企業が買収を行うのは、売り手企業が所有する事業や設備だけでなく、培ったノウハウや人材も含まれます。そのため、買収成立後に従業員が離職してしまうと、思ったようにM&Aによるシナジーを発揮できなくなると認識しておく必要があります。
③企業イメージの低下
M&Aで企業を買収した結果、企業イメージが悪くなるケースにも注意しなければなりません。
買収した企業が次のような問題を起こし、買い手の企業イメージも悪くなるケースがあります。
ハラスメント
環境汚染
コンプライアンス違反
訴訟
売手企業と買手企業の文化大きく異なることから問題が起こり、企業イメージが悪くなるということもあり得ます。
以上のことからM&Aの買い手側に起こる可能性のある3つを書いてみました。
暑い日が続きますが、どうか体調にはお気を付けください。
株式会社アンビュー
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