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【一口馬主】サンデーサラブレッドクラブの2022年度募集馬(現3歳馬)を募集時の人気順に並べてみると…

クラブ史上最多の票を集めたエラクレーアの21。結果は…

例年Twitter(新X)でやっていたこの企画、せっかくnoteを始めたので今年からはこちらに書いてみようかと思います。面白いことに、サンデーレーシングには日本随一の相馬眼の持ち主が集まっているにもかかわらず、募集時の人気とデビュー以降の戦績との間にほとんど相関がないんですね。人気上位馬(とくに1番人気)とバカみたいな高額馬がびっくりするほど走らない。毎年それを見ながら「ここの会員は見る目がないのう、ガハハ!」かなんかいって笑っていたわけですけど、この世代はなんと100票超えのエリアからG1馬が2頭も出てしまう結果に。いきなり企画倒れになってしまったわけですが(笑)、いちおう備忘録がてら書き残しておきます。しかしながら、この2頭以外の馬たちは例年以上に悲惨と言えなくもないので、傾向自体はあんまり変わっておらないのかもしれません。

ちなみに、サンデーレーシングでもっともアツいのは、第1希望の票数が60票台のゾーンと49票以下のゾーン。現4歳世代では、エリザベス女王杯を制したブレイディヴェーグ(41〜49票)、G1含む重賞2着3回のウンブライル(40票割れ)、新潟記念のノッキングポイント(63票)、1勝馬ながら1億円以上を稼ぎ出したコナコースト(67票)などがここから出ています。現5歳世代では、皐月賞馬ジオグリフ(66票)、スプリント王者マッドクール(40票割れ)、秋華賞馬スタニングローズ(40票割れ)、重賞2勝のローシャムパーク(41〜49票)、ラジオNIKKEI賞のフェーングロッテン(40票割れ)、クイーンCのプレサージュリフト(1.5次まで売れ残り)…。現6歳世代になると、ダービーとドバイシーマクラシックを制したシャフリヤール(41〜49票)、マイル王者のソングライン(41〜49票)、NHKマイルCを勝ったシュネルマイスター(40票割れ)、エリザベス女王杯のジェラルディーナ(40票割れ)、朝日杯FSのグレナディアガーズ(40票割れ)…などなど挙げはじめるとキリがありません。こんな具合に、「新規会員でも金さえ積めば誰でも買えるかもしれない馬」たちが出世しまくってしまうのがこのクラブの魅力的なところでもあります。

※以下の戦績はすべて2024年6月2日時点のものです。


第1希望の票数が50〜303票の募集馬

エルミラージュ(エラクレーアの21) 父アルアイン 303票
→5戦0勝
(備考)馬っ気が強すぎて去勢

レガレイラ(ロカの21) 父スワーヴリチャード 135票
→5戦2勝
ホープフルS(G1)1着、新馬戦1着、皐月賞(G1)6着、日本ダービー(G1)5着

チェルヴィニア(チェッキーノの21) 父ハービンジャー 122票
→5戦3勝
オークス(G1)1着、アルテミスS(G3)1着、未勝利1着

ローザサンリヴァル(ローザブランカの21) 父ルーラーシップ 96票
→3戦1勝
未勝利1着
(備考)脚部不安で長期休養

ソニックライン(ルミナスパレードの21) 父リアルインパクト 95票
→5戦1勝
未勝利戦1着、ジュニアC(L)5着

ヴェルディール(ティールグリーンの21) 父キタサンブラック 94票
→未出走
(備考)超大型馬、脚部不安

ベゼルファセット(ダイヤモンドディーバの21) 父サトノダイヤモンド 94票
→未出走
(備考)喉鳴り、脚部不安

バンビーノデオーロ(ハウメアの21) 父オルフェーヴル 93票
→3戦0勝

コンドライト(アエロリットの21) 父ドゥラメンテ 86票
→5戦0勝
(備考)募集額1億2000万円

コンテネレッツア(アドマイヤセプターの21) 父エピファネイア 85票
→3戦0勝

シャハザマーン(ドバイマジェスティの21) 父ドゥラメンテ 85票
→2戦0勝
(備考)デビュー直前に両膝を擦りむいて頓挫、募集額1億5000万円、日刊競馬のPOG指名ランキング1位😭

ダイヤモンドレイン(シーウィルレインの21) 父サトノダイヤモンド 84票
→4戦1勝
未勝利戦1着

セウタ(アビラの21) 父シルバーステート 80票
→4戦0勝

トロヴァトーレ(シャルマントの21) 父レイデオロ 77票
→4戦2勝
葉牡丹賞1着、新馬戦1着

オールデュスヴラン(デルニエオールの21) 父ルーラーシップ 76票
→6戦1勝
未勝利戦1着

モンテレオン(セレスタの21) 父スワーヴリチャード 74票
→2戦0勝

ミナデオロ(ゴールデンドックエーの21) 父レイデオロ 71票
→7戦2勝
白百合S(L)1着、未勝利戦1着

ヴィクトリアドール(ヴィンテージドールの21) 父スワーヴリチャード 71票
→7戦1勝
未勝利戦1着

フォルラニーニ(リナーテの21) 父エピファネイア 69票
→3戦1勝
新馬戦1着

バスターコール(デグラーティアの21) 父ルーラーシップ 69票
→5戦1勝
新馬戦1着

マーシャルポイント(トリプライトの21) 父エピファネイア 68票
→4戦2勝
フリージア賞1着、未勝利戦1着

アスコリピチェーノ(アスコルティの21) 父ダイワメジャー 66票
→5戦3勝
阪神JF(G1)1着、新潟2歳S(G3)1着、新馬戦1着、桜花賞(G1)2着、NHKマイルC(G1)2着

ドナウワルツ(ドナウブルーの21) 父モーリス 65票
→2戦0勝

ゴージャスゴールド(ゴールドエッセンスの21) 父ダイワメジャー 65票
→6戦0勝
(備考)すでにJRA登録を抹消

チルカーノ(アロマティコの21) 父ハービンジャー 64票
→3戦2勝
矢車賞1着、新馬戦1着

アールアンドビー(ザガールインザットソングの21) 父キズナ 63票
→2戦0勝

ギャンブルルーム(シャンデリアハウスの21) 父キズナ 63票
→5戦2勝
アルメリア賞1着、新馬戦1着、札幌2歳S(G3)3着

リエータメンテ(レディスキッパーの21) 父ドゥラメンテ 63票
→6戦1勝
未勝利戦1着

エートラックス(スパイラルステップの21) 父ニューイヤーズデイ 63票
→9戦4勝
兵庫CS(Jpn2)1着、バイオレットS(OP)1着、ネモフィラ賞1着、未勝利戦1着

エラトー(エライヤの21) 父Saxon Warrior 63票
→5戦1勝
未勝利戦1着

キングズブレス(インピードの21) 父Kingman 60票
→4戦1勝

アンモード(エレガントマナーの21) 父ドレフォン 56票
→8戦0勝

カイゼルスベルグ(ヴィヤダーナの21) 父キズナ 55票
→未出走
(備考)超大型馬

サンディブロンド(モンローブロンドの21) 父リオンディーズ 55票
→3戦1勝
未勝利戦1着

クロノネクサス(クロノロジストの21) 父レイデオロ 54票
→2戦0勝

サロニコス(サロニカの21) 父ロードカナロア 53票
→6戦2勝
1勝クラス1着、未勝利戦1着

シンバーシア(スウィートリーズンの21) 父ロードカナロア 51票
→2戦0勝

モスクロッサー(クリスプの21) 父ハーツクライ 51票
→5戦1勝
未勝利戦1着
(備考)募集額1億円

フルハートビート(ビートフォーセールの21) 父ドレフォン 51票
→4戦0勝

ボーモンド(ボージェストの21) 父モーリス 51票
→3戦1勝
未勝利戦1着



第1希望の票数が41~49票だった馬(番号順)

シュネルラウフェン(セリエンホルデの21) 父ドゥラメンテ
→2戦1勝
未勝利1着

テウメッサ(プロクリスの21) 父ハービンジャー
→6戦1勝
未勝利戦1着、アネモネS(L)2着

リリエンフェルト(リリカルホワイトの21) 父ルーラーシップ
→7戦0勝

ウェーブロック(メリートの21) 父リアルスティール
→4戦0勝

クイーンズウォーク(ウェイヴェルアベニューの21) 父キズナ
→5戦2勝
クイーンC(G3)1着、未勝利戦1着、オークス(G1)4着
(備考)出資候補でした。買えばよかった…

アセレラシオン(クレアドールの21) 父ドレフォン
→4戦1勝

キーノート(タッチングスピーチの21) 父モーリス
→未出走
(備考)超大型馬、脚部不安

ミエスペランサ(ミスエルテの21) 父リアルスティール
→3戦2勝
君子蘭賞1着、新馬戦1着、聖護院特別2着

カーメルタザイト(ミスティークIIの21) 父サトノダイヤモンド
→3戦1勝
新馬戦1着、すみれS(L)5着

シグネチャーセント(アドマイヤアロマの21) 父リオンディーズ
→3戦0勝
(備考)繋靭帯炎で引退

デタシェ(サルタートの21) 父ラブリーデイ
→未出走
(備考)骨折で引退


第1希望の票数が40票を下回った馬(活躍した馬をピックアップしてみました)

アレグロブリランテ(センティナリーの21) 父ディープブリランテ
→5戦1勝
新馬戦1着、スプリングS(G2)2着
(備考)皐月賞にも出走

キャプテンシー(アドマイヤリードの21) 父モーリス
→7戦2勝
ジュニアC(L)1着、未勝利戦1着
(備考)NHKマイルCにも出走

レガーロデルシエロ(デアレガーロの21) 父ロードカナロア
→6戦2勝
1勝クラス1着、未勝利戦1着


いかがでしょうか。今年のレガレイラやチェルヴィニアのみならず、去年の三冠牝馬リバティアイランドが91票を集めたように、近年は人気馬からも大物がポツポツ出るようになっています。それでもぶっちぎりの1番人気が期待はずれだったり、60票台のゾーンから重賞勝ち馬が出たり、その一方で50票台の馬が壊滅的に走らなかったり、新規会員でも買えるかもしれない不人気馬が重賞を勝ったりと、基本的な傾向はほとんど変わっておりません。なかでも「1番人気が走らない謎」についてはもう少し掘り下げてみたいところではあります。なぜサンデーの1番人気はイマイチなのか。なぜサンデー会員は走らない馬を1番人気にしてしまうのか。このあたりはまた今年の人気ランキングが発表されたタイミングで、おもに「馬体」をヒントに考察してみようかと思っています。
最後に、これはあくまで3歳の夏前までの成績を記録したものです。この時期以降にギュンギュン成長してくる晩成タイプの馬の存在を完全に無視した、いささか暴力的なデータであることをご留意いただければと思います。

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