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【海外医学部】 医師国家試験 予備試験の過去問集(令和3年 第1部)

はじめに

医師国家試験“予備試験”は、海外の医学部を卒業した方が日本の医師国家試験を受けるため合格しなくてはならない試験の一つです(注)。合格率の低い試験であることに加え、年に一度の実施であるため、受験者にとっては非常に厳しい試験といえます。
今回、令和3年度予備試験の過去問と解答、解説を作成しました。予備試験を受験する予定のある方、あるいは海外医学部に在学中または進学を検討中の方にご活用いただきたく、PDFファイルとして販売いたします。

予備試験第1部の概要

予備試験は第1部と第2部から構成されます。第1部は筆記試験であり、【午前】と【午後】の2つのパートから構成されます。午前および午後の問題構成は次の通りとなります。

第1部【午前】
 試験時間:1時間40分
 出題科目:解剖学、生理学、生化学、免疫学、薬理学 各10問 計50問

第1部【午後】
 試験時間:1時間20分
 出題科目:病理学、法医学、微生物学、公衆衛生学 各10問 計40問

第2部の筆記試験に進むためには、この第1部の筆記試験に合格することが必要となります。さらに、第1部の合格に必要な基準点は公表されていませんので、受験する方は可能な限り高い点数を目指す必要があります。

第2部の筆記試験の問題集については下記の記事を参考にしてください。


予備試験第1部の対策

どのような資格試験でも共通すると思いますが、過去の試験問題(過去問)を教材にすることが合格への近道です。実際の試験で、どのような問題が、どれくらいの深さ(細かさ)で問われているかを把握することができれば、以後の学習の指針となります。

ここでは、令和3年度予備試験第1部の問題に、解答と選択肢ごとの解説を付したPDF冊子を販売しています。PDFは2つあり、それぞれ【午前】の50問と【午後】の40問を解説しています。

お試しのサンプルとして、実際の問題をいくつかお示しします。

【問題(解剖学)】
軟骨について正しいのはどれか。
a. 耳介軟骨は線維軟骨である。
b. 恥骨結合は弾性軟骨である。
c. 肋軟骨はガラス軟骨である。
d. 人体では線維軟骨が最も多い。
e. ガラス軟骨には毛細血管が分布する。

令和3年度予備試験第1部【午前】問題2

【正答と解説】
a:耳介軟骨は弾性軟骨である。
b:恥骨結合は線維軟骨である。
c:正しい。
d:ガラス軟骨が最も多い。
e:ガラス軟骨に毛細血管は分布しない。軟骨膜に分布する毛細血管から酸素等が供給される。


【問題(生化学)】
酵素反応について正しいのはどれか。
a. 競合阻害ではKmが減少する。
b. Kmは酵素の触媒部位を飽和させる基質濃度を示す。
c. 競合阻害では基質濃度を増やすと阻害は解消される。
d. 酵素反応において反応速度と基質濃度は正比例する。
e. 酵素は反応のギブスエネルギー変化(ΔG)を減少させる。

令和3年度予備試験第1部【午前】問題21

【正答と解説】
a:競合阻害ではKm は大きくなる。
b:反応速度Vmax が1/2 になる基質濃度である。
c:正しい。
d:直角双曲線、いわゆる反比例の関係にある。
e:酵素は活性化エネルギーを減少させる。


【問題(免疫学)】
成熟B細胞になって細胞表面に発現される分子はどれか。
a. IgD
b. IgM
c. λ5
d. CD19
e. CD79

令和3年度予備試験第1部【午前】問題32

【正答と解説】
a:正しい。成熟B細胞になってから細胞表面に発現する。
b:未熟B細胞の段階で発現がみられる。
c:プロB細胞の段階で発現がみられる。
d:プロB細胞の段階で発現がみられる。
e:プロB細胞の段階で発現がみられる。

なお、令和3年度予備試験第2部の過去問集はこちらの記事で販売しています。興味のある方は是非ご覧ください。

注:予備試験に関する情報は厚生労働省のこちらのサイトをご参考ください。


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