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第118回 久米仙人(くめのせんにん) の巻
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おそらく日本の仙人で一番有名なのがこの久米仙人(くめのせんにん)。
しかし神通力のすごさで知名度が高いわけではなく…
この仙人、神通力で飛行中に川で洗濯中の女性の太ももがチラリと見えたのに欲情し(!)、邪念で神通力を失ってその場に落下したという・・・(どんな伝説…!)。
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しかしすごいのはここから。
なんとこの仙人、落下の打撲による痛みもなんのその、そのまま女性にプロポーズし、な、な、な、なんと、結婚してしまうのだ!(どんだけファンキー!)
めでたし、めでたしと思いきや…
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結婚したことで神通力を失ってしまい、ただの無職のオッサンと化した仙人。家計を支えるため東大寺の建築現場で肉体労働に勤しみます。
そこで「自分は仙人である!」といいふらし、現場の仲間たちからホラ吹き扱いされ、「仙人」というあだ名までつけられてしまうありさま。(って、そのまんまやん!でも本人は自分が仙人だと思ってるから、バカにされていると思っていない~!笑)
…久米仙人のお話、このあとも後日談がダラダラ続くのですが、それはマンガで二度目にご登場いただいたときにでも・・・(えっ、まだ二度目あるの?!)
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仙人伝説は中国の老子(ろうし)を始祖とする「道教」が由来で、「不老長寿」を理想とします。
日本にも多くはないですが、久米仙人のような仙人伝説はあります。
道真マンガ関係でいうと、マンガ第49・50回に登場する試験官・都良香(みやこのよしか)。なんと、退職後は山にこもって仙人になったそうです。
さらに…「菅原道真・仙人説」もあります。
「いつ山にこもったん?」
「太宰府で亡くなってるのに不老長寿?」
というツッコミもなんのその、そんな伝説も存在するのです。
道真サン、仙人になって不老長寿で現在でも生きていたら・・・絶対会ってみたいですね。