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『Melody Cup』 高嶺格

※こちらは2011年2月20日に書いた過去の記録です

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・LEDを持った男の人。裸で、震えている。
・影絵とリズムで始まって、ひとりずつ踊りながらマイクで自己紹介。
・ディーバさんのTV番組。かけ離れた翻訳をする司会者。

司会者がお客さんにマイクを向けた途端に、舞台という架空の場所が現実に降りてくる。ゼロであるはずの自分という受け手が急に現れる。
こういうふうに舞台上からお客さんに急にふる、という演出はいくらもあるけれどそれをことさらに感じたのはどうしてかな。
先週彼の展示を見てからなぞっていたことと、私が演出の仕掛けについてずっと考えていたことがただそこに焦点をあてた、ということもあるのかもしれない。
マイクを向けられたひとはその場の、インタヴュアーが紹介している内容にそぐうようなことをつい言っちゃう。それは日本人的なことだったりするのかな。
あの時私たちは二重の意味で観客になっている。

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