見出し画像

「原作の重要性」

(※今日の記事を音声で楽しみたい方はコチラ↓)


おはようございます!ミラノ・スカラ座研修所コレペティ研修生の天雨航平です。天雨航平オペラアカデミーの運営をしたりしています。
この放送は、オペラをやっていく上でのあれこれや音楽人として必要な考え方などを実体験をもとにVoicy開設を目標に発信しています。
さて、本日は、
「原作の重要性」
というテーマでお話しさせていただきます。
★本題に入る前にお知らせをさせてください。
僕のYouTubeチャンネルで、オペラの予備校「天雨航平YouTube音楽院」を開講中です。オペラのあれこれを紹介するチャンネルで、具体的にツカえる話をしています。もちろん無料ですのでご覧ください!

それでは、本題です。
本日は、「原作の重要性」というテーマでお話しさせていただきます。

原作とは何か?

「原作」とは何かということからまず定義をさせていただきたいと思います。原作というのは、オペラの元となった小説のことを指します。例えば、モーツァルトのフィガロの結婚だとボーマルシェのフィガロの結婚、今やっているセビリアの理髪師だったらこれもまた ボーマルシェのセヴィリアの理髪師、ドンジョヴァンニははモリエールのドンジュアンだったりします。これらが大元となって、台本作家がリブレットを書いて、作曲家が曲を書くというのが、大体のオペラの作り上げていく道です。

最近この注文の多い料理店の作曲をしなければいけないので、今パソコンでポチポチポチポチ「ミューズスコア」を使って書いてるんですけれども、「こうやって、作曲家は考えたのかな?」っていうのが、だいたい今こういう風に書いていって少し見えてきました。音楽家 っていうのは、ほとんどの人が、楽譜をまず見て、音を作って、ピアノで弾いて、歌を歌って、歌詞を見て、どういう意味かな?って深堀りをしていくと思います。しかし、作曲家というのは、台本を見る前に、もしくは見てる途中に、「原作」大元となる、この場合だと「宮沢賢治の注文の多い料理店」と台本を見てから、曲を作ります。なので、音楽家の勉強してる順番と作曲家が書いてる順番っていうのは真逆だということになります。

これは、今 実際、こうやって、注文の多い料理店の曲を書かなかったら、わからなかったことです。これに初めて気づきました 。そういえば、原作から見てるな。そこから、台本 を読んでいるな、それから曲書いてるな。
自分が勉強する時って、逆だな。
楽譜を見て、台本見て、もしできたら、原作を見て、みたいな感じになってるなって思いました。もちろん、稽古だったりっていうので期限が決まってるので、まずピアノを弾く、まずは歌う、まずは音を出す。っていうことが、私たちの仕事なので、それはやるとして、もちろん、ピアノの前に座って、
歌のパートがどんな風になってるのかな?
オーケストラはどうなってるのかな?って最初、見比べながら、読み直したりとか、実際に音を出したりしますけれども、本来は

原作を読んで、
リブレットを読んで、
音を出す。

っていうのが正しい順番だな。っていうことに気づきました。この場合は、私は日本人なので日本語で書いてあるものがわかりやすいので、日本語がとても最初にとっつきやすいかなって思います。しかし例えば、音大に入ってすぐの方々や勉強始めた方々だったりとか、苦手な言語だったり、僕は、イタリア語はまあまあわかるんですけど、フランス語だったり ドイツ語はちょこっとかな、、、っていうぐらいのまだわからない言語に対してはなかなか 原作を読むというのが難しいと思います。それに加え、原作自体が、見つからないということもあると思います。そうなった場合どうしようかな?ってことを今考えたんですけど、そこで役立つのが、あらすじです。

あらすじというのは、大体簡潔に書かれた物語ですよね。これが普通の本なら、目次に当たるものです。こんな風に書いてあって、こんな役があって、こうなっていくんだなとこんな感じです。

ここまでわかってるんだから、「よし!じゃぁいこう!」という風に進むことができます。 原作のまま読むことができれば、それが一番いいです。例えば、ちょうど今日なんですけど セビリアの理髪師とフィガロの結婚のイタリア語「ボーマルシェのイタリア語バージョンが手に入りそうなので、もらいに行くんですけれども、(フランス語 はいっぱい売ってるんですが)イタリア語は見つからないし、ましてや、日本語はもう原型もない、ちっちゃい文庫本のサイズありますけど、あれだいたい見ますと、ちょっと違ったり、難しい日本語だったりして、「何言ってんの?」 って日本語を解読するだけは難しいので、だったらイタリア語でパッと読んじゃった方が早いと思って、イタリア語のを探してたんですけど、イタリア語もなかなか見つからないと。フランス語なんか全く読めないので、感覚でこんな感じかなっていうのは推測できますけど、本当にそれが正しいのか?どういうニュアンスなのか?っていうこともまだ全然わからないので、まずは自分のとっつきやすい言語やとっつきやすい題材だったりから、この原作を読んで、台本リブレットを読んで楽譜を読むという、このルートで最初やってみたらいかがでしょうか?
これができたら一番理想的な形ですよね! 

それでは、本日は、「原作の重要性」というテーマでお話をさせていただきました。
最後までお聞きくださり、ありがとうございました!
「天雨航平オペラアカデミー」では、オペラをしていく上で気づいたことや生まれた問題に関して、どうやって解決していくかなどの記事を毎日投稿しております。ご興味のある方はぜひのぞいてみてください。
それでは素敵な1日をお過ごしください。
コレペティの天雨航平でした。
まったねー
\お問合せ・レッスンはこちら/
https://lin.ee/AEzqX7r
\天雨航平オペラアカデミーはこちら/
https://accademia-amau.square.site/
\オススメ/
『オペラ 注文の多い料理店』音楽通し稽古の様子はこちら
https://youtu.be/NPWjhDTl61k


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?