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理想像

・画像はタップすると引用元に飛べるようになっています!

・レポートの書式上、筆者の主観が多分に含まれた内容になっておりますがご了承くださいm(_ _)m

前書き

2024/6/28

主謀者翔馬の劇場型単独公演「ピグマリオンマニフェスト-思想無くして理想無し-」が渋谷club asiaにて決行された。


半年前に彼を知り、私が初めてライブハウスを訪れたその時も、彼は壇上でこの公演の広報をしていた。

ダブルアンコールのMCで

「ここにいる全員を道連れにして(単独公演に)臨みたいと思います。……今からその気にさせますよ。」

と挑戦的な表情を浮かべ、
その言葉通り、一瞬たりとも目を離せない熱のこもった2曲を披露してくれたことを、今でも覚えている。

この人は私が一生かけても手に入らないであろう自分を魅せる才能、そして覚悟を持っているのだ、と感じ取った瞬間である。

その衝撃が忘れられず彼の登壇を何回も目撃しに行ったが、MC中には必ずこの単独公演のことを口にしていた。

これだけ力を入れて周知しているということは、色々計画立てているのだろうな、とこちらも身構えざるをえない。

発表されたのは一年以上前ということなので、私以上に待ちわびていたファンの方々が多かったのではと思う。

そもそも、たった1人で、1年間もかけて、ひとつの公演を目標と掲げて臨もうとする心意気には舌を巻く。

準備を重ねるほど、力を注いで宣伝をするほど。実力が顕になる。言い訳が出来なくなる。
しかし彼はそれに立ち向かった。

……おそらく結末など考えていなかった。
ただ、立ち向かうべき目標を宣言したその時から、出来る事を着実に積み重ね、全力で前へ突き進んだのだ。

私が見ていなかった時も、これまでずっと。
彼はそうやって挑戦を重ね、いばらの道をここまで進んできたのだろう。

その道のりに向かう覚悟を行動で示していく姿こそが、彼の本質であり魅力だと私は勝手に思っている。

……前置きが長くなりましたが

果たしてその公演の内容は如何なるものだったのか。

このような(演説台を携え、club asiaにてソロアーティストとして登壇するなどという)異色の単独公演は前代未聞。きっと今後も行われないだろうから、ここに文章として記録しておこうと思う。

主謀者翔馬氏が普段どのような活動をしているかご存じない方は先にこちらの記事を読んでから進むと分かりやすいかもしれません。↓

レポート本編

まずは今回のセットリストを貼っておきます。

今回の舞台は「劇場型」と銘打っている通り、主謀者翔馬の「劇的演説」に「演劇」の要素が加わった、普段ひと味違う、それでいて主謀者翔馬らしさが引き立っている、そんなステージになっていた。

いつも壇上に1人の翔馬氏だが、今回ゲストアクターとして八木岳さんが、ゲストダンサーとして阿部智子さん、船木綾乃さんのおふたりが出演なさっていた。

今回の出演者の方々

御三方とも彼とは長い付き合いらしく、唯一無二の彼の世界観にしっかりと馴染み、彼の魅力を増幅させていた。

今回私は2列目の真ん中付近で鑑賞させてもらった。

ステージから飛び出がちな主謀者翔馬だが、今回はステージの足元が我々の顔の高さぐらいだった為流石にフロアに降りてくることは無かった。
しかしそれでも、後ろの方にいる観客にまでしっかり気を配る姿勢は普段の公演と同じで、ステージの縁ギリギリまで身を乗り出すのでハラハラする場面もあった。

今回の舞台のあらすじが事前にXの方で公開されていたのでそれを下に載せる。

とある国のとある街。
雑踏の中、行き交う人々へ向け自らの思想を説く男が一人。
其の声はか細く、人々の足を止めるには至っていなかった。
ある日、男は街の権力者に見出され、其れ迄とは打って変わった躍進を見せる。
しかし、権力者には隠された思惑が有り・・・。

https://x.com/shubousha_info/status/1791396080820863440?s=46

この「男」とは、もちろん主謀者翔馬である。

今回の舞台で特殊なのは、演劇要素があると言っても、主謀者翔馬がなにか別の役柄になりきり演じているわけでは無いところだ。男は主謀者翔馬本人なのである。とある街というのはこのステージそのものであるし、彼の思想に足を止める人々は、観客である我々なのだ。

権力者のくだりは本人の経験を元にしたものか、それとも彼の思想を一段と強調するためのフィクションなのか定かでは無いが、八木岳さんの演技が良い味を出しており刺激的な構図を見ることが出来た。

以下レポートだが、文量がとても多くなってしまったので、起承転結の小見出しをつけさせて頂いた。

【起  -思想を語る男-】

主謀者翔馬の噂をする民衆の声が聞こえた後、本舞台初披露のSEが流れ、幕開け。

ストリングスのどこか悲しげな音色と共に(後に判明したが新曲のメロディのアレンジだった)、フードを被った主謀者翔馬が演説台の前へ現れた。

“思想よ光と成れ 思想よ導と成れ
思想よ証と成れ 思想よ翼と成れ”

https://note.com/shomarble/n/nca19dd232a1d

噛み締めるように言葉を紡ぐ。

フードをゆっくりと脱ぎ、その顔が露になる。

そうして主謀者翔馬は我々に思想を語り出した。

「真贋見据えし我が思想」を歌い出した瞬間、そこにいるのは普段ステージで目にしている、いつもの主謀者翔馬であった。オープニングが普段と全く違う特殊な構成でどこか落ち着かない心持ちだったが、それが段々と高揚感に塗り替えられていく。

そうだ。今日は彼の単独公演だ!
そしてここはclub asiaだ!

間髪入れずに「灯火」が流れる。全員で拳を上げる振りがあり、彼や同志との一体感に、心が熱くなる。

民衆ガヤの音声を挟んだ後に、主謀者翔馬は続いて「最前線」「誰が為に鐘は鳴る」を歌い上げた。

両方とも、戦時下を彷彿とさせる歌詞を持っているが、この曲で主謀者翔馬は、自分の立つ舞台を戦場に例え、同時に、志を同じくしてステージに立っていた仲間達が次々と去っていった様を暗示している。

この2曲では、主謀者翔馬の登壇にかける想いが強い言葉で歌われている。
例え自らの思想に足を止める人が少なくても、仲間が戦場から姿を消しても、彼が長い間諦めることなく民衆に語りかけてきたことが伺える場面である。

【承  -街の権力者-】


語り終わった彼の前に、街の権力者が現れる。彼は主謀者翔馬を気に入り、彼の演説の手助けをしようと申し出る。
迷いながらも、それが自らの思想をより多くの人々に届けるための最適解なら……とその手を取る主謀者翔馬。

権力者は彼に立派な装いを与え、演説に花を添えるダンサー(実際ダンスでサポートしてくれていたが、劇中でもダンサーという立ち位置だったのかは不明。権力者のお付きの人?)2名を派遣する。

華やかな装いで主謀者翔馬は、ダンサー2名と共に、彼の代表曲「ピグマリオンスピーチ」を語り始める。

これまで既に数曲聴いて彼のリズムに慣れてきたにも関わらず、幕開けて一曲目かと思うような衝撃を与える強い楽曲である。

「ピグマリオンスピーチ!」
彼の咆哮に合わせて拳を突き上げる様は、先程の「灯火」のじわじわと熱を持つ拳とはすこし異なる。
それは1種の快感であり、中毒性を持つ。

間髪入れずに「不夜城」を歌い出す主謀者翔馬。ダンサーが艶めかしく彼の周りを舞う。この曲は、個人的にリズム感がダンス向きだと思っていたので、彼女達のダンスと併せて目撃することが出来て嬉しかった。

筆者はこの曲が大好きなのだが、「不夜城」は先程の「真贋見据えし我が思想」や「最前線」のような、主謀者翔馬の思想を直接的に伝え民衆を扇動する目的の楽曲では無いと思う。
どこか怪しげな空気が漂う。

大勢の民衆が彼のもとに集まり、驚きながらも喜ぶ主謀者翔馬。権力者も満足気な様子である。
……しかし、その笑顔にはどこか含みがある。

実は、権力者の目的は、主謀者翔馬の語りの力を使い、民衆を意のままにすることだったのだ。

まるで、「ペテン師」のように。(ここからダンサーは捌け、主謀者翔馬1人で歌い始める)

間髪入れずに「薔薇道」(読みは「いばらみち」)で民衆を煽る。

こちらは拳を突き上げたり掌を掲げたりする場面が多く、強く華やかな楽曲である。

【転  -決別-】

どこか不穏なSEが流れる。

権力者が再び登場し褒め称えるが、主謀者翔馬の表情は曇っている。
彼は悩んでいた。

自分が今伝えているものは本当に、自らの思想なのだろうか。

借り物の言葉では、ないのか。

(直接的な描写はなかったが、援助をする代わりにと、権力者に演説の内容やその方法を指示されていたのだと思われる。)

彼の苦悩を象徴するバラード2曲が流れる

「虚」
この曲の冒頭が「吐く息は白く」なので冬が舞台だと思っているのだが、白い照明が彼の後ろを強く照らし、姿が一瞬ホワイトアウトしてから始まる演出が流石だった。モノクロの、虚しい心情を歌い上げる。

続いて「エンドロールが呼んでいる」

5分強の長い曲であるが、演説台から動かず、マイクスタンドを握りしめ、切なげな表情で歌い上げていた。

"聞こえるか 聞こえるか
エンドロールが呼んでいる
夢で終わる事が本望かと 問い掛ける様に"

https://note.com/shomarble/n/n1bd5dca3c75c

主謀者翔馬は、自分が本当に果たしたかったことは何か考え、苦しみ、そしてある決断をする。

それは、援助を受けず、自らが本当に伝えたい思想を、民衆に伝えていくこと

恩を仇で返すつもりか!と激昂する権力者。しかし、主謀者翔馬にはもう、立ち向かう覚悟が出来ている。ここで淘汰される訳にはいかないのだ。

「フーリガン」
舞台前方でふたりが睨み合う構図で始まり、ダンサー2名もカンフーのような動きで主謀者翔馬に対立する。
「フーリガン」直訳すると「暴徒・ならず者」などの意味だが彼は決してヤケになった訳では無い。これは必要な戦いなのである。
我々も拳をあげて参戦する。

続けて「ノンフィクション」
「恐れるな!己のが手でノンフィクションを掴み取れ」と自らを鼓舞する歌詞。
激しい楽曲が続く。

主謀者翔馬(と我々同志)の抵抗に、権力者は一旦引下がる。

例え一人でも、耳を傾けるものが居なくなっても。自らの内から湧き出る思想を伝え続けよう。そうでなければ、意味が無い。

覚悟が決まった彼は、代表曲の一つでもある「サイレントナイト」を歌い出す。

"僕は成し得てなかった 僕は何にも成し得てなかった
僕は壊せてなかった 僕は何にも壊せてなかった"

https://note.com/shomarble/n/n8d9a7f978773

2番のサビに入るかと思われる時に、事件が起こった。権力者が主謀者翔馬の活動を妨害するために、会場のブレーカーを落としたのだ。
音楽が止まり、視界が無くなり、混乱する場内(という演出)
主謀者翔馬は民衆を落ち着かせ、1人、アカペラでサビを歌い始める

"今夜
際限 際限 際限 無い
サイレント サイレント サイレント ナイト"

https://note.com/shomarble/n/n8d9a7f978773

皆の力を貸しておくれ、と我々にも歌唱を求める。

会場に我々の声が響き渡った。
普段の主謀者翔馬のステージでは曲中にコールを求められる場面はあるが、完全に音がない状態でフロアからの声を聴く機会は殆ど無い。
その声量の大きさ、声質の幅広さに、改めて、会場に沢山の同志がいることを実感する。

何回か繰り返した後、電源が復旧し、Cメロから再び音楽がスタートした。

どんな妨害を受けようとも、誰かの悪意に晒されようとも、この歩みを止めることは出来ない!

完全に持ち直した主謀者翔馬は、改めて、自らが何を理想とすべきか再確認する。

【結  -思想無くして理想無し-】

大団円を予感させる、落ち着いたピアノ音源、「SE:発明」が流れる。

発明。
「いままで無かった物を新たに考え出すこと」という意味でよく使われる言葉だが、もう1つ意味がある。それは「悟ること、理解すること、気づくこと」
主謀者翔馬は一体何を悟ったのか。
彼は自らの決意を口にする。

「思想無くして理想無し」

本公演初、新たな思想のお披露目である。

"時代の寵児となるか 詐欺師となるか
胸に宿る確信で 風穴を開ける瞬間"

https://note.com/shomarble/n/nca19dd232a1d

その歌詞の内容は、今回の単独公演のあらすじそのものだ。

“思想よ光と成れ 思想よ導と成れ
思想よ証と成れ 思想よ翼と成れ”

https://note.com/shomarble/n/nca19dd232a1d

幕開けの1番初めに彼が紡いだ台詞が、しっかりと形をもって楽曲の中で蘇る。

曲調は、これまでの主謀者翔馬の代表曲と同じく、サビでの繰り返しや拳をあげる場面があり、民衆を鼓舞する内容となっていた。

特に印象的だったのが、イントロやアウトロで頭上に手を伸ばし、何かを力強く掴み取る彼の姿だ。

手を伸ばし続けたからこそ、彼は今日、この舞台からの景色を掴み取る事が出来た。

"掴み取る其の日迄
手を伸ばし続けねば 何も手に入らない"

https://note.com/shomarble/n/nca19dd232a1d

続けて流れたのはなんと、「俺の屍を越えてゆけ」

せっかく悟ったばかりなのに早々に屍にならないで欲しいと思ったけれども、筆者はこの曲が流れた時の為にヘドバンの練習をしていたので、内心嬉しかった。

全力で頭を振る主謀者翔馬とその同志達。
古き良きV系楽曲を思い出させるメロディライン。

公演前の主謀者翔馬のXのポストで、この楽曲の無限ヘドバンver.の動画があがっていたのでそうなったらどうしようと思っていたのだが、通常ver.(登壇ver.)であった。

アウトロで曲が最高潮に盛りあがった時に彼が仰け反りながら放ったデスボイスが印象的だった。

それまでは演説家という立場からはみ出ることなく、麗しさを残した立ち振る舞いをしていた主謀者翔馬だが、この楽曲で彼は髪を振り乱しながら、全力で歌うバンドマンとしての姿を見せてくれた。

権力者は主謀者翔馬の決意の固さと民衆の熱量を目前にし、「そこまで言うならそなたの理想とやらを見せてみるがいい!」と言い捨て去ってゆく。

再び彼は1人になった。

しかし彼のゆく道はここが終着点では無い。これから先も、長く険しい道は、続いてゆくのだ。

……いや!彼は1人では無かった。

「この言葉を受け止めてくれている諸君がいるならば
恐れるものは何も無い!
失うものは何も無い!」

と続き、流れたのは「レミングソウル」
この、台詞部分から曲への繋ぎが完璧だった。

いつもは単独公演への志や自らの覚悟を語る間奏部分で

「進み続けるのも、悪くないと思える一日です」

と述べる彼を見て、込み上げてくるものがあった。

物語もエンディングに向かう。最後を締めくくる楽曲は「死なば諸共」

これからもどうか共に行こう、と語りかける。

普段の公演や、これまでの単独公演でもトリに来ることの多い主謀者翔馬の代表曲である。

物語もこれで終わりなのだと、寂しいながらもほっとする気持ち。そして舞台上の彼の姿が誇らしかった。この舞台を見届けることが出来て良かった。

最後に、これもお馴染み、行進曲のような二泊のリズムが印象的な「SE:降壇」がかかり、出演者が舞台上に集う。

これにて、「ピグマリオンマニフェスト-思想無くして理想無し-」閉幕である。

【アンコール・MC】

演者は一礼して捌けていき、舞台の照明は落とされたが。

アンコール!アンコール!

声が響きわたる会場に「みなしご」が流れる。
イントロと共に登場し、深く一礼をしてから演説台に向かい、一つ一つ丁寧に言葉を紡ぐ。

大舞台に緊張していた我々の心を、優しく解す歌声。
バラードを歌う時はあまり移動しない主謀者翔馬だが、今回は曲の後半に演説台の前にゆっくりと歩を勧め、全身で感情を表現していたのが印象的だった。

歌い終わり、静かに舞台を後にする主謀者翔馬。拍手は鳴り止まない。

ダブルアンコール。

盛大な拍手の中、再び演説台に立ち、主謀者翔馬は口を開いた。
「やっと話せましたね。」と。
台詞ではない彼の言葉である。
劇中でも主謀者翔馬役ではあった訳だが、今そこにいるのは演じていない主謀者翔馬。
そういえば普段の登壇では3~4曲ごとにMCを挟むので、ここまで息継ぎなしで彼の世界観に浸り続けたのは初めてだと気づいた。そういう点でも今回の公演は特殊だった。

今日の公演がどうしてこのような形態になったのかを話してくれた。

このステージに立つことを決めた当初は、バンド編成など普段行っている単独公演や主催イベントに近しい構成にしようとぼんやり考えていたそうだが、改めて自らが伝えていきたいこと、やりたいことを考えた時に、今回のような内容にしようと決意したそうだ。

誰もやっていないパフォーマンス形態である。
しかし、自らが良いと思う物を信じ、主謀者翔馬にしか出来ない公演をする。その姿勢を貫き通したことに、尊敬と、感謝の念が耐えない。

そして、自らの誕生日である12/19に主催企画を予定している事を話し、彼の道はこれからも続いていくことを改めて提示した。

一通り話し終わったところで、2曲を披露してくれた。

「英断か蛮勇か」この曲は、主謀者翔馬が困難に立ち向かってゆく選択が果たして「英断なのか、蛮勇なのか」どうか見届けて欲しい、というメッセージが込められた楽曲だと筆者は思っている。
少なくとも今回の単独公演に関しては、英断だと言い切れる。
このような舞台を見せてくれて、本当にありがとう。

アウトロで旗を持ち出し、次の曲を予感する。

「宣戦布告」

(上記のPVは、今回の出演者である阿部智子さん、船木綾乃さんの活動本拠地でもあるShisui deux.で撮影されたものだそうです!)

宣戦布告!!!という咆哮に合わせて、自らの半身ほどの大きさがある戦旗をひるがえす主謀者翔馬。

普段の会場だと危ないので旗を振りかざすことはなかなか出来ないのだが、club asiaの広々とした壇上だからこそ出来た、レアなパフォーマンスである。

力強く、それでいて清々しく歌い上げ、彼は演説台を後にした。

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私はステージに立っていない1観客だったが、主謀者翔馬や他の出演者と同様に、フロアの我々もこの公演を作り上げた一員だったのだ、という実感が確かに胸にあり、嬉しかった。

通常の演劇だと舞台の世界と観客とは完全に分離されていることが多いが、今回のステージは主謀者翔馬の普段の公演以上に両者の一体感を産む、素晴らしい構成、演出だったと思う。

この舞台を計画し、実現させ、私達に見せてくれて、本当にありがとうございます。

会場後方からの写真には、大勢の同志の姿が

後書き

ここまで読んでくださった物好きな皆さんなら既に主謀者翔馬氏の魅力にお気づきのことだろう。
彼の登壇の空気感は唯一無二だと思っているので、気になった方は是非一度足を運んでみてください。


以下、彼に対する私の個人的な想いを少し綴らせて頂きます。(今までの部分も個人的な思いと言えばそうだったのだが)

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今回の公演で主謀者翔馬の目標の1つが実現したことになるが、きっと彼はそれで満足する男では無い。次なる理想を既に見据え、休む間もなく進んでゆく。

思想無くして理想無し
今回の公演のテーマであるこのフレーズだが、私自身は未だ、自分が何を求め、何を理想としたいのかが分からない。

思い返せば、今までの人生の選択の多くが他人の言葉に従ったり、何となく周りに合わせたりして決めたものだった。どんな時も周りを気にする癖がついた私は、自分が本当は何をしたいのか、すっかり分からなくなってしまっていた。
最近はやっと自分の心の声に耳を傾けている。
辛く険しい道だとしても、自分だけの運命を掴み取りたいと思ったのだ。

彼のように。

妥協のない挑戦を重ね、時には傷つきながらも自らの思想を信じ、理想を掴み取ろうとする主謀者翔馬の姿こそ
目下の私の理想像なのである。

彼の姿を見にゆこう。


いつか自分だけの思想が、理想が、見つかるその日まで、
自分を諦めないために。

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