風の音 永遠の光
風の中 木々の葉の 揺れる音を聴きながら
戻らない「時」を 笑顔で後にする
今この時を 一瞬一瞬 歩いてきた
楽しいね と みんなで笑いながら 走ってきた
氣づけない時もあったけれど
輝く太陽 月 星たちの光が いつも静かに在ってくれた
たくさんの「時」 色々な「時」があった
悲しさ 痛み 苦しさ
楽しさ 喜び 穏やかさ あたたかさ
深くに感じて 歩いている
風の音を聴きながら
日の光の虹にあたたまりながら
私の中に 時を超えてきた光を感じながら
通ってきた光の道を観ながら
✳︎
新しい扉が開いた時
もう扉を通ってきたのだと 氣づいた時
後にしてきたその一つ一つが
今ここに
全て無くて
全て在った
みんな
たくさんの 小さな花々に
宇宙（そら）に輝く星々に
なっていた
それらが今ここで
私の中の
私という一つの光の中に
全て在り 輝いている
きらきらと 光の音を発している
その一つ一つの光の 一滴一滴が
音のない水に広がって
和音になって響き合い
音楽になった
その音たちはいつも
私の中で
私という存在として
鳴っている
光の音を発している
光の歌を歌っている
「私」が今ここに在るということ
それは
私という存在が
光の歌を歌っているということ
私が出会った全ての光たちが
私を通して歌っている
私は
私たちは
みんな
空（くう）より流れる光の音
この今ここの心から
果てない銀河の彼方まで
宇宙の終わりの果てにある
初めの宇宙の始まりまで
初めと終わりの空（くう）の全まで
ずっと流れつづけている
✳︎
あれはいつのことだったか
ずいぶん前の氣がする
夢を見ているような 遠い感覚
まだそれほど経っていないような氣もする
晴れた日の あたたかい光の中
白梅の咲き始めた大氣に かすかに香る粒子たち
春の精霊たち
福寿草の 楽しそうな笑顔の挨拶
蝋梅の 淡い明るいやわらかさ
沈丁花の甘いさわやかな香りの 深い静けさ
ストーヴの上の やかんの湯氣
時空を超えて 杜より届いた
檜の素木（しらき）のあたたかさ
ただいま
おかえり
あなたの笑顔
遠い日の たくさんの「時」の一場面
こんなに近くにあるんだな
「小さいころを思い返すと
あれは本当に私だったのかと思う
誰か別の人の人生を見ているような氣がする」
あなたの言ったその感覚を わかる氣がする
たぶんそれは
時空の概念と「私」という存在の意識と感覚による
「私」は 私であって 私ではない
それでも
私の中に広がるあたたかさ
魂の覚えている たしかな感覚
あの全ては 私だったのだ
時の流れが ゆっくりに感じたころ
縁側にあふれる明るい日の光
あのひとときに 全てが在った
永遠の感覚
✳︎
道の途中 小さな花が微笑んでくれた
葉っぱたちが おはようと言ってくれる
朝の光に 露がきらきら
みんなおはよう
今日は一緒に 何しようか
今日 今ここで
光の音たちが 歌っている
ありがとう
あたたかい日の光の中
やさしい風が 永遠の音を 遺していった
ーー音霊〜言霊、風景撮影：
〜天つ日 虹風☀️🌈🌿〜久宝 友恵