どこか遠くへ行ってみた。弐
前回の続き。
海が見えてからしばらくすると目的地の公園へ到着。
駐車場に車を停め、5分ほど歩くと念願の海が目の前に。
出張などで海沿いに行き見ることはあったが、海を楽しむ為だけに来たのは小学生の時以来だ。
群馬では感じられない塩の匂いやベタつく風、波の音。
一緒に来た心之介はどう思ったか知らないが、私は4,5時間かけてでも来てよかったと思った。
しかし、時期が時期なので海には入れない。近くを散策することにした。
防波堤を歩いていると海に出っ張った釣りスポットのような場所にたどり着いた。
おじいさんから親子連れ、カップル等。
ゴールデンウィークという事もあり色々な人がいてみんな和気藹々と釣りを楽しんでいる。
高校生の時、一瞬だけ釣り部に入部した身からすると少しテンションが上がる。
家にある釣り竿持ってくればよかったと後悔をした。
その後は景色を見ながらタバコを吸うなり他愛のない話をしていた。
久々に時間を忘れてだらだら過ごすのもいいことだなと思っていた中、急に現実に戻った一言が。
「今日泊まる場所どうする?」
そうだ、完全に忘れていた。
慌ててどこか「民宿」が空いていないか調べる。
しかし世間はゴールデンウィーク真っ只中。
そう簡単に空いているところはない。
宿泊サイトで調べ電話するもののどこも満室。
ビジネスホテルやマンガ喫茶なら空いていたがどうしても民宿に泊まりたいという二人のこだわりが邪魔をしていたのだ。
途方にくれていると一軒の民宿が目に入った。
そう、それが浦新。
「新潟 民宿 ランキング」
で調べたら出てきた民宿だ。
写真の雰囲気がよかったのと何と言っても値段だ。素泊まりプランで5000円ぐらいだった気がする。
現在地からは1時間半ほど離れているが帰り道からはさほど離れていない。
早速電話をしたら空いてますよ。と。
2名素泊まりでお願いします。
そして浦新へ向かうことが確定したのだ。
ようやく宿が見つかり安堵した二人はとりあえず一服し車へ戻る。
車へ向かう道中、心之介が灰皿に使ったペットボトルを誤って飲んでしまい吐き出していたのがとてもおもしろかった。
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