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ダークファンタジー小説『平和の鐘』第三章兄と弟:「教皇の思惑」創作日記

こんにちわ。加賀宮カヲです。すっかり年末ですね。大変です。タイトルを間違えました。法王のつもりが、教皇ってずっと書いてた。

公開が済んで一段落したら、タイトルを直します。

うわあ、泣きてえ。

第三章兄と弟と言うことで。前エピソードでフューチャーされた二人の皇帝と女帝の思惑がエピソードテーマとなりました。

三話構成で、本日19時公開分がエピソード最終回となります。

【小説リンク】

カクヨム
教皇の思惑-Ⅰ - 平和の鐘(加賀宮カヲ) - カクヨム (kakuyomu.jp)

【あらすじ】

拘束されたしまったカインとヨシュアの接触を皮切りに、ブラックダイアモンド争奪戦が本格化。ヨシュアはエデン、トロイに代わる新組織を立ち上げる。堕ちる一方のジョージにも決定的な出来事が。カイン救出のために動き出したレイラ。ヨシュア登場以来、振り回されっぱなしだったキングがついに決意をする。

【登場人物】

キング・トート:本作主人公。15歳。両親を殺害し、死神の身体を乗っ取った少年。美しく非常に聡明な少年。取引と引き換えに様々なものを手に入れていく。当初、ミステリアスな面が目立ったのは生育歴によるもの。クロエと再会するまでは、学校に通うのが一番の夢であった。出生の秘密と兄の存在が明らかになっている。背負わされている運命が激重。

(トロイメンバー)
レイラ:「女教皇の憂鬱」より登場。傭兵部門トロイの幹部だった。18歳。クロエの実姉だが、彼女が生まれる前に売られてしまったため面識はない。ナイフを使った戦闘を得意とする。現実主義者。キングの過去を最もよく知る人物。トロイのボスの愛人であった。

カイン:「甘い節制」より登場。レイラと同じ、洗脳が入らないアダムの子。傭兵部門トロイの幹部だった。兵器である事にプライドがある。感情を殆ど表に出さない。その場にあるものを武器にした戦闘が得意。ヨシュアのお気に入り。彼にキスをされてからレイラを意識するようになる。18歳。

(キンドリー州知事サイド)
アンナ・キンドリー:「運命の輪」より登場。州知事の子供、二卵性双生児キンドリー兄妹の妹。盲目の美女。独特の勘の鋭さを持つ。ヨシュアから歪んだ愛情をぶつけられている筆頭格。ある意味、彼が本音を出せる唯一の相手。周囲が思っているよりも、様々な事に気づいている。キングに惹かれている。23歳。

オリヴァー・キンドリー:存在自体は「運命の輪」より登場。二卵性双生児キンドリー兄妹の父。妻は居ない模様。息子のヨシュア同様、冷徹。政治には長けてる。息子に対して複雑な感情を持っている。エヴァへの想いを吐露する場面も。

(キーパーソン)
エヴァ:キングの母。当初より登場。既にキングの手で殺害されているが「星の憧憬」で過去が語られる。元アダムの子で偶像の血液で実験をされていた。本作のキーパーソン。

クロエ:「月の嘆き」より登場。黒い瞳が特徴的な少女。彼女が持つ瞳は『ブラックダイアモンド』と呼ばれ、イブの庭が狙っている。本人は洗脳状態であった。現在は長崎の施設にいる。6歳。

セツコ・モリシタ:「死神の罪悪感」より登場。モリシタ家と名字が同じ。最新話までで、モリシタ家との関係。また自身の正体も明らかになっている。長崎にある施設の長であり、シスター。

(モリシタ家)
ノブヒコ・モリシタ:ジョージの父。10年前に自死。表の姿は医師。本業はプロジェクト・エデンの責任者であった。エヴァの一件以来、実験には消極的になっていったものと思われる。最終的にはジョージを研究所で洗脳してしまう。 

(その他)
ステファン大統領:米帝の現職大統領。ジョージの主観で語られる事が多い。オリヴァー州知事と同じ共民党。特別顧客の存在については陰謀論で済ませていたフシがある。持ってる情報はキングの叔父、フランツと同等かやや詳しい程度。

7(セブン):州警察の警察官。トロイメンバー。ヨシュアのペットであり、狂信者。

(死神)
偶像:「星の憧憬」にて登場。人間界に存在する、死神の一人。イブの庭の聖母エヴァとも呼ばれている。今なお、多くの禍根を残す存在。血に関する能力者。姿を自在に変えられるのに、デフォルトがエヴァなのは単純に本人が気に入っているから。エヴァを巡る関係者の反応を見ているのが楽しいというのもある。狡猾で死神らしい死神。

プルト:「死神の罪悪感」より登場。魔術師の弟。無邪気で子供っぽい男の娘。能力に制限が掛けられている。経緯については最新話までで明らかとなっている。今のところ、周波数を用いた能力のみが開示。

(キングと対立)
ジョージ・モリシタ:本作「吊るされた男」エピソード主人公。本作においてもキーマンを担う。かつてソビエト組織からそそのかされ、大統領暗殺を目論んでいた。父親が過去に行っていた人体実験を知ってしまい、過去を思い出してしまう。しかし、父の施した洗脳は依然残ったまま。クロエを誰よりも大事に想っている。28歳。

ヨシュア・キンドリー:「運命の輪」より登場。二卵性双生児キンドリー兄妹の兄。非常に利己的で残虐な性格。目的の為には手段を選ばない。私情に走りがちな一面も。カインとアンナに対して病的な執着を見せている。キングとの関係性については最新話までで明かされており、彼を激しく嫌悪している。23歳。

【キーワード】

洗脳:今作で最も重要なキーワード。偶像の力を用いて行われる事が殆ど。教団イブの庭の存在によって、勝手に心酔している者も多数存在する。

特別顧客:国や人種、組織を横断していく存在であり、特定の誰かを示す呼称ではない。第一次産業革命時より存在している。情勢により異なるが、基本的に称号を持つ者は一人。現在の称号所持者はヨシュア・キンドリー。

イブの庭:表向きはカルト教団だが、作ったのは先代の特別顧客。特別顧客の隠れ蓑。

アダムの子:人身売買された子たちの呼称。教団イブの庭の信徒も同じ呼称だが、人身売買の隠れ蓑として名付けられていた。キングの育った集落の子供たちは皆、何故かいなくなってしまう子供たちとして、アダムの子となっていた。集落そのものについても、第2章で結論は出ている。

トロイ:イブの庭、傭兵部門。全員が自爆テロ兵器として訓練されている。

エデン:イブの庭、人身売買部門

州警察:特別顧客の持ち物。中には多数のトロイが警察官でいる。署長の命はトロイによって管理されている。

プロジェクト・エデン:ジョージの父と先代の特別顧客が、偶像と共に行っていた人体実験の総称。研究所は現在、機能していない。作中人物の子らの多くがこの研究所と関わりを持っていた。

特異体質:死神の血を使った人体実験の成功体。現存する特異体質者はキング一体と言われていた。自死したノブヒコ・モリシタが隠匿した事実により、そうではない事が明らかになっている。

ブラックダイアモンド:現在は、クロエの瞳を呼称している。その内容については特別顧客のみが知っている状態。もう一体存在することが「塔の住人たち」で明らかになった

【作者から一言】


大アルカナ『法王』

キーワード:慈しみ 寛大な精神 偏狭

正位置の意味
状況を改善するためには、無条件の慈しみとか弱い立場の人に対する寛大な精神が求められているようです。本当に困っているときにそっと力を貸してくれるような目上の存在です。穏やかに相手を受け止めることが大事です。

逆位置の意味
成功するためには社会のモラルやマナーを順守することが大事です。マナーを欠いた行動は最終的にあなたにとって損になるので、“自分さえよければいい”という視野の狭い考え方を反省する時です。偏狭になっていませんか。

78枚の全種類のタロットカードの意味一覧!

教皇と法王。これ、全体プロットを作成した時に既に間違えてたんですけど。散々、タロットの内容は吟味していたようで。内容は則ってますね。

どういう脳みそしてんだ、一体……

まあ、ここに来るまで主人公が動かなくてどうしようと思ってました。初期のチートっぷりは改めて、出自からくる倫理観のなさ由来だったんだなと。当初の予定では、トロイ戦で魔術師から尻を叩かれて「よし!やってやるぜ!」となる予定だったんですよ。

それが一向に動かない。

それどころか思案に耽ったり、話の聞き役に回ることが増えてました。キングの中で何かが引っかかってるんだろうな、と。

それで懺悔という形で、両親殺害を語らせたんですが。ああ、そういう事だったのか…と思いました。納得してなかったんだ、この子って。

作者以上に首尾一貫しているキャラクター達。
覚悟が決まったら早かった。

今、キングは事あるごとジョージジョージ言ってますけど。揺さぶりを掛けられて、主語を失ってた時とは違うと思います。というか、モリシタ家とキンドリー家、闇深くね?

何をどうしたらここまで話が拗れるのよって思うけど、まあそら拗れるわなとも思ったりしてます。対話しないんだもん。言わないことが優しさだと勘違いしてきた。そら言わない優しさもあるだろうけどさあ。

こういう家族って多いんだよなと思ったりします。

それでは、第三章兄と弟「教皇の思惑」→「法王の思惑」に改タイトル予定をよろしくお願いします。


バチくそ対話を迫るタイプの女戦士、レイラ

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