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スーパーで買ったカニが生きていた

おはようございます。妻のすいです。
今日はタイトル通り、スーパーで買ったカニの話をしようと思います。

カニとの出会い

私たちはいつも通り夕食の買い出しに出かけていました。今日のメニューはお蕎麦とお惣菜の天ぷらの予定だったのですが。鮮魚コーナーをふらふら見ていると、三割引きになったズワイガニを発見したのです。
「ねえ、三割引きだって」「でも細くて食べるとこないんじゃない?」とカニに失礼極まりない会話を楽しんでいると、隣のお兄さんが「これ今半額にします!」と声を掛けて下さったのです。私たちの脳内買い物メモには「カニ」という字はどこにもなかったのですが、割引シールを貼ってもらってしまった上断りにくい。私たちは流されるがままに半額のカニをカゴに入れ、お持ち帰りすることにしました。

生きてる!

買ったカニは冷蔵庫の野菜室に入れ、次の日に調理することにしました。痛むのが早いので、早めに処理をしなくてはいけません。
翌日の朝、ふと野菜室を空けるとなんとカニがもぞもぞ動いているではありませんか。まぁ新鮮な状態で売られているわけですし、生きていても珍しくはないのですが、昨日はビクともしなかったので瀕死の状態だったのでしょう。「カニが生きてる!!!!」と大声を上げた私、飛び起きる夫。

生きていると知れば調理もしにくい。ひとまず命を繋ぐことにしましたが、うちはなにも飼っていないので、水槽もポンプも餌も何もありません。
どうしよう…と悩んだ結果、義姉に結婚祝いでもらったBrunoの鍋を水槽替わりにすることにしたのです。
(Brunoはこちら。めっちゃ良いからみんな買った方がいいよ)

まさか義姉も、結婚祝いであげた鍋がカニの水槽に使われるとは思わなかったでしょう。すみません。
せっかく飼うことにしたので、「カニ子」と命名しました。名前を付けると何故か愛着が湧きますね。
そのあと夫と「水槽はどうするか」「餌はスーパーでしらす買えばいいよね?」とカニ子の話題で盛り上がりましたが、夫は仕事の時間なので帰ってきてから考えることにしました。


こちらがカニ子です。こうしてみるとカニって食べるのに勇気がいる見た目してますね

カニ子の生涯

夫を送り出し、私はズワイガニの生態について調べてみました。深海の冷たい場所に住んでいる生き物らしく、とりあえず鍋ごと冷蔵庫に入れてしのぐことにしました。先に供述した通り、大きな水槽やポンプ、海水に餌、カニ子の生命力が持つならばこれらを備えなければいけません。いつまでも狭い鍋の中にいても苦しいでしょう。私はカニ子に話しかけ、たまに持ち上げて足をバタバタさせていたり、口から泡を出しているのを確認していました。

そして昼前。改めてカニ子の様子を見にいくと、カニ子が動いていないのです。「カニ子!生きてる!?」と話しかけたりしたのですがうんともすんとも言わないのです。持ち上げても足がだらんとし、ビクともしません。
カニは死んだふりをしたりするそうなのでまだ分かりませんが…私はGoogleで「カニ 死んだらどうなる」などと検索して調べました。

残念ながら、カニ子は亡くなっていると判断しました。
元々瀕死の状態でしたし、覚悟はしていましたが…もしかしたらプロが診たり、早めに餌や水槽を与えたりすればまた違った結果になっていたかもしれません。私たちの応急処置に問題があったのかもしれません。調べるとズワイガニの飼育はなかなかの高難易度と記載がありました。生き物を飼うというのは、とても難しいことです。
夫に「カニ子が亡くなった」とLINEを送り、カニ子をじっと見つめて撫でました。

生々しい話ですが、カニ子の今後について。近所の公園に埋葬するのはもちろんタブーですし、もともと食用で購入したので腐敗が進む前に味噌汁にして美味しく頂くことにしました。
死んだカニ子をフライパンに入れ、水と一緒に火にかけました。部屋中に漂う磯のいい香りが充満して、幸せだけど切ないような、複雑な気持ちになりました。(夫は多分ショックを受けてしまうので一人でやることにしました)
思えばあの時パックされたカニ子を手に取ったのも、半額のシールを貼られたのも運命だったのかもしれませんね。

短い間だったけど、うちの子になってくれてありがとう!
カニ子に愛を込めて…


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