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温かいしあわせな日



バスで行く習い事の帰りに、子供が、



「 僕どこでも寝れるねん。家でも、学校でも、自転車の後ろでも、そう。バスでも寝れるねん…あぁ…しあわ…せ… 」と言って、




ゆらゆら揺れるバスがゆりかご代わりになり、
耐えきれずに眠った。




18時50分




疲れきった大人たちが、冷え切った顔で
バスに乗っている。


「 しあわせ 」とは何かを唱えた彼は、
大人たちに大切なことを教えてくれた気がした。


帰って温かいお布団で寝たいなぁ。
てみんな思ったと思う。
少なくとも私は思った。



19時20分。



バスから降りて自転車に乗った、
私の冷え切った顔に、
子供がピッタリと頬をつけて温めてくれた。


2人で歪な形で頬をつけて、
温まりながら帰った。



21時00分



今日はこないだ買った白カブをすって、
お鍋にした。美味しかった。
ホクホク。温かいお鍋。
白カブって大根より優しい味で。
漬物でも煮込んでも美味しい。



22時



温かいお風呂で本を読んでいたら、
私のことが大好きな猫が、
本を読んでいる私の手に顎をのせて、
ゴロゴロと喉が鳴る。

猫って水が嫌いなのに、覗きに来るのは

「 あんな危ない水に入って危ないにゃ
ご主人を守らなねば 」

となってお風呂場にくると聞いたことがある。

…可愛すぎる。温かい気持ちが嬉しいね。


0時


子供の寝顔をみて就寝。
もこもこの温かい毛布に包まれながら、
足下がでないようになるだけ小さくまるまった。

温かい寝息と体温を感じながら寝た。




ふと、
今日のことを眠気まなこになりながら思った。




冬って幸せを感じやすい季節なのかなぁ。



温かいお鍋のつみれに蓮根と餅が入っていた時。



コタツでゴロゴロしていたら
猫がコタツに入ってきて、
またゴロゴロが循環している時。




待ち合わせで待っていたら
あんまんと温かいコーヒーを買ってくれた時。





お正月休みに雪が降った時に食べるぜんざい。





バカ話をしながら焚き火をして
ココアを飲んだ時。





手がかじかんで動かない時に
温めてくれた時。





幸せとは、
冷え切った心に温かい何かが入ってきて、
心が満たされた時に幸せだと私は感じるのかな。



幸せ、とか、愛、とかって
言葉じゃなくて感じるものだから
ことばに言い表せれない。



なんなんでしょうか。



だから好きな物や物欲で満たしてみても、
それは一時的な幸せなのかな。




この日はなんだか

私の中での私の幸せ

たくさん詰まっている日だったなぁ。



心で感じたり、
あたたかさを感じるときには
「 温かい 」が使われるみたい。


じゃあ、この日の題名は、


温かいしあわせな日。

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