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ショートフィルム【冥王星の君へ】制作に寄せて。

2024年2月18日(日)。
プランゼロから一日でショートフィルムを制作する
シネマdeVIVA!express』を開催しました。

あそviva!劇場の自主事業として再始動した本企画は、
前回の制作(2024.1.21作品【はっけよい】)が公募型の制作としては実質的な第一回目で、正直まだ手探りの状態。
とはいえ、性質上、たとえあと数回制作を重ねていこうとも、この感覚から解放されることはおそらくなく、むしろそれを求めて再始動したともいえます。何かを創るために手探りをしたい。それは「絵を描く」でも「音を奏でる」でも「体を動かす」でも良いわけですが、映像やパフォーマンスをつくるとなれば、それら全てを詰め込むこともできます。このうちパフォーマンス作品…となると、ハードルが急に高くなる気がしますが。

一方で映像となれば、うまくいかなかれば撮り直しができるということと、何より現代人は日頃から映像や漫画に触れる生活をしていることから、特別な効果や演出を度外視すれば、どんなカットがどういう効果を生むのか、感覚的に分かり合える、という気がしています。気づかぬうちに、ごく自然に「カット割」的なセンスを磨いているわけです。
こっちのほうが圧倒的に、小劇場に縁もゆかりもない人たちも含めて色々なひとを巻き込みやすい!そのように、後々考えるようになりました。

創るって、少し大変だけどオモシロイ。
創ったものをみんなで鑑賞するってステキ。
それが作品として残っていくフシギ。

そんな風に、あそびクリエーションの和を広げていけたら、小劇場の未来もより身近な存在としてひらけていくかも??という希望を抱いて一歩ずつ。

今回が第二回目の制作回です!

開催当日の朝。
参加者で集合後「今日どうしようか?」という約30分間の生配信…


この中で(何らかの方法で)
『作品タイトル』と『作品のテーマ』を決めます。
今回はこちらに決定。

作品タイトルは「冥王星の君へ」
作品のテーマは「人を好きになるだけで、人生は素晴らしい。」

とっかかりとしては「今日は何の日?」から。
2月18日は『冥王星の日』『エアメールの日』とのことで、
このようなタイトルになったのでした。

で、
配信後からの制作会議を経て、
A4用紙一枚にまとまった内容がこちら。

まとまっていないようで、まとまっている?!

改めて(というか初めて?)、
冥王星について、思いを巡らせる機会となりました。

冥王星は、太陽系の最も遠いところにあるといわれていた元惑星。
最新の定義で準惑星に降格(?)したことで、惑星ではなくなりました。
太陽を周回する際の楕円を描く軌道が特徴的で、そのせいで時々海王星やごくまれに天王星と、太陽との距離において入れ替わったりしている。

NASAの無人探査機「ニュー・ホライズンズ」が2015年に撮影した冥王星
※パブリックドメイン
探査機ニューホライズンズが撮影した画像は
これまでの考え方を大きく覆す新発見に溢れる内容だったそうです。

氷の火山を発生させているとして、
その熱源が果たして何なのか、現時点では謎のまま…らしい。
今後の天文学?の発展を待つばかりです。

そして、エアメールの日でもあるこの日。
そこからの着想で、ラブねにゑ氏が以下のコメントを発信。

エアじゃないけど、冥王星へのボトルメールとかロマンありますね。

「冥王星へのボトルメール」というパワーワード。
他にも いつき氏発信で『ボイジャー号のレコード』というものも。作品につなげる選択肢はあったはずの力がありました。そっちを選んだらどうなっていたかも、気になりますが… 今回はボトルメールで!

今回の作品の方向性が、これでほぼ定まった…のかもしれません。
言葉の持つ力は偉大です。

いざ撮影!に行く前に、
今回の小道具となる「手紙」と「ボトル」を用意しました。

手紙は、冥王星のリサーチの中でなんとなく拾い集めた言葉を頭の中でリフレーンさせながら
走り書きで作成。支離滅裂のようで、書き手の緊急性とメッセージ性が伝わってきます(笑)
そして、海へ。
今回は、私あまるは出演せず、撮影に専念させて頂けた。大変うれしい。
主演は音楽家のアートモバイル氏!絵になる。
もう一人。
かつての恋人役に、ひっきぃ。

そうそう。
その前に重要なポイントとしては、撮影に行く前に。
制作会議の最中のことでした。
いつき氏からは劇伴音楽「遠いあなたへ」、
ラブねにゑ氏からはタイトル画(下参照)が送られてきました。

日本のボトルメール的なものの元祖が
「卒塔婆流(そとばながし);平家物語 巻二」とも言われる。
まさかそれもあって、平安貴族が内包されているのだろうか。

音楽や作品の世界観が先行して届くのは
「今日どうしよっか」という段階ではとてもありがたい!

一方、方向性が定まってから(むしろ撮影がはじまってから)創作に関わる何かが届き、違った可能性が提示されていくのもまた、共同即興創作のおもしろいところです。今回でいえば、ururuさんからのちに届き確認する写真とひとこと集も、作品に一本調子なストーリーラインからまた違った深みを与えてくれました。

そんなこんなで、
セリフや構図を含めてすべて場当たり的に撮影は進み、
その割には短い時間(13:09開始、14:54終了)で撮影は終了。

ちなみに撮影のロケ地は、
静岡市駿河区の用宗海岸と用宗緑地、でした。

静岡で海といったら…?
いくつもステキなスポットはあるけれど。今回は用宗海岸へ!

その後
深夜に粗編集版の作品が仕上がりまして、
三日後の2/21(水)のあそviva!劇場のBAR営業のときに作品上映会を開催しました。その様子もライブ配信していますので、一応記録としてリンクを貼っておきます。

作品パートの配信が、画面の大きさで失敗しているので(^^;)
完成作品そのものは単体で発信中のこちら↓をご参照頂けたら幸いです。

最終的に
いつき氏から追加であと二曲の劇伴音楽が届き、これらが見事に作品にはまりまして、つくづく本企画のマジックを感じたのでした。

そして今回の作品は
エンディング曲「プルート」の制作もして下さったアートモバイル氏の主演作ともいえる内容です。いや、実際そうです。
私としてはやはり、撮りながら自分で出演…みたいなことは、当たり前にやってきましたけど実際大変なので、この企画にしてはそこそこ集中して取り組ませて頂きました。
現在は、私あまるが撮影&編集を主動して引っ張るスタイルなので、やはり誰か作品に出てくれる人を頼りながら創作を続けられたらありがたいところ。「良い作品にしよう!」という気持ちを手放すことなく、誰かのチャレンジを後押しできるような包容力をもって、続けていきたいものです。

と、いうわけで。
次のステージへ!

次回の制作回は…下記のとおり決定しました。

次は、3月17日(日)に開催します!

ご出演の希望はこちらから承っております!
ご無理なくご一考くださいませ。


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