麻雀で勝った瞬間に堀江さんを想起した

 高校時代、学校に麻雀牌を持ってきている人間がいて、ワイワイ指しているのを見て興味を持ち、ネットで麻雀をやってみたことがある。

 ルールと簡単な役を覚えて、youtubeで動画を見て流れを知ったのち速、垢をつくって対戦をしてみた。(僕の基本スタンスが、まずは突撃しようだからである)
 ビギナーズラックといういうやつでそこそこに勝ててしまった。
 それは、おかしいことである。
 何を場に捨てたら良いとか、自分の手を見て何の役を目指せばよいとか、そういった技術が存在して、それを僕は会得していない。勝つ「べき」ではない。
 その瞬間にそれ以上に勉強する気が失せてしまった。
「違うんだよ。勝っちゃだめなんだよ」

ハッとした。

「野菜食って偉いんじゃないんだよ。野菜はウマいから食うんだよ」

という言葉が脳裏をよぎった。
 このセリフは、要は「俺はもっとスゴいんだ!こんなもんじゃないんだ!」というものだと解釈している。
 まだ麻雀に精通していない(無理して野菜を食べていない)のに、勝ってしまう(我慢して食べていると褒められる)。ちげえよ!俺はもっと強くなれるんだよ!
 けっきょく、麻雀の世界に深く立ち入ることなくやめてしまった。

 そういえば…
 幼いころ、趣味の読書を大人に褒められたときにおんなじ感想を抱いたなあ…と懐かしくなったり。

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