■注意/ネタバレあり■新刊「陰陽屋きつね夜話」こぼれ話その4 ピンドン事件
というわけで、「よろず占い処 陰陽屋きつね夜話」(ポプラ文庫ピュアフル)のちょこっと裏話、その4はネタバレ要素をふくみます。
まだこの本を読んでいない人は、すぐにこのページから離れてくださいね。
大丈夫ですか?
さて、陰陽屋シリーズ最大の謎、というほどでもありませんが、ちょっとした謎として、ピンドン事件がありました。
これはかつて祥明がクラブドルチェのホストだった頃におきた大事件なのですが・・・
「秀行は知らないだろうが、実は一昨年、ピンドン事件というのがあったんだ。それが原因で、おれはわずか一ヶ月でホストクラブにいられなくなった・・」
ピンドンって何だ、と、瞬太は祥明に尋ねたのだが、子供には縁の無いものだ、と、すげなく流されてしまった。
「あ、そっちはママも覚えてるわ。ごめんね、祥明(ヨシアキ)。お金がなくなったら、うちに帰ってきてくれると思って、ついやっちゃったの・・」
(「よろず占い処 陰陽屋へようこそ」より)
「正直、自分たちももうピンドン事件はこりごりなんで、ショウさんに帰ってきてほしいとは思ってません」
「あの時は本当に悪かったね・・」
祥明は珍しく素直に頭をさげた。
(よろず占い処 陰陽屋アルバイト募集」より)
・・・といった調子で、具体的な内容についてはこれまで語られていません。
それもそのはず、優貴子が何をやらかしたのか、細かいところまでは考えていなかったのです、えっへん。
しかし今回、スピンオフ短編集「陰陽屋きつね夜話」で祥明のホスト時代を書くにあたり、さすがに避けて通るわけにはいかず、シリーズ開始16年目にしてついに、事件の真相を考える時がきたのでした。
ピンドン、つまりドンペリニヨンのロゼを使って、優貴子はいったい何をやらかしたのか。
こちら↓のサイトによると、ホストクラブでのお値段は1本15万円弱とのこと。
https://hos-kin.com/news/3/431
それなりにお高いお酒ではありますが、ただ大量に飲んだというだけでは、祥明が退職した理由としては弱い気がします。
となると、優貴子が酔っ払って、暴れたり踊ったり脱いだり・・?
いやでもそれだと「ピンドン事件」とはよばれないのでは?
やはりボトルを割ったとか、中身をまき散らしたとか、ピンドンを使って何かしてほしいですね。
ピンドンのシャンパンタワーを倒す。
口に含んでブバッとまき散らす。
水鉄砲で乱射する。
でも水鉄砲って、飛距離はせいぜい2〜3メートル?
もうちょっといける?
そもそもいまどきの水鉄砲ってどんな感じなのかな?
アマゾンを検索してみたところ。
どーん!
どどーん!
https://amzn.asia/d/drKSj8e
ばーん!
なんだかすごいのでてきましたよ!
21世紀の水鉄砲は電動だし高速だし、中にはタンク容量が1リットルをこえ、飛距離は15メートルなんていうのまであります。
一番下のモデルは全長65センチもあるし、暗い所で見たら本物のライフルかと勘違いしちゃいますよ。
そもそも本物のライフルなんか見たことありませんし!
・・・ニヤリ。
これはいける。
いろいろ使えそうですよ、21世紀の水鉄砲・・!
こうして優貴子は、のちのち六本木で伝説となるピンドン事件をひきおこすのでありました。
(おまけ)
個人的に楽しそうだなと思ったのがこちら↓のザク・マシンガン型ウォーターガン。
レビューによると飛距離はそれほどでもないけど狙いは正確だそうですよ。
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