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セナのCA見聞録 Vol.5 制服試着に歓喜!
とっても賑やかな日もありました。
それは、制服試着の日。
トレーニング3週目の土曜がその日でした。
まあ、とにかく楽しい一日だったこと。
前日から、明日が遠足の幼稚園児のように、みんなもうウキウキ、ワクワクしっぱなし😊
それほど待ち遠しい日なのです。
当日、地下にある倉庫のように大きなお部屋に行くと、そこには様々なサイズの制服が四方一杯にずらりと並んでいました。そこで担当の女性スタッフが各自の体に合いそうなサイズをあてがってくれました。
初めて制服の袖に腕を通すと、テンションマックス状態の私たちは、キャーキャーはしゃぎながら、「――ちゃん、すごく似合ってるよ。」「かっこいい~!」「めっちゃ素敵ー」「見て見て〜、どう?」などなど、お互いをめちゃくちゃ誉めあい、試着室はそれはそれは賑やかでした。みんな目が本当にキラキラして。。。🤩
ワンピースタイプ、スーツタイプ、半袖、長袖、帽子など全部を試し、これを来て間も無く乗務する日がくることを想像し、笑顔が自然にこぼれる私たちでした。
スーツケースやショルダーバック、ガーメントバックなど、フライトに必要なカバン類も合わせてこの日に全て注文しました。
10日程経ち、実際に自分用の制服が到着し、部屋へ持ち帰った日には、もう大変なはしゃぎよう。速攻袋を開けて着てみては、鏡の前に何度も立ったり、早速写真バシバシ撮りあったりと、もうみんな大喜び❗️
やはり、制服を着なくてはCAは始まらないのです。
この制服を身にまとってこそ、正真正銘のCAなのですから。
この日を境にみんな自分は本当にCAになるんだ、と実感したはずです。
また、2ヶ月近くも経つと、日本出発前に整えてきた髪も少し伸びてきていて、夕食後に同室の子同士でお互いに前髪やすそ髪にはさみを入れて整えあったりする、そんなほのぼのとした時間もでてきて、お互いの距離もぐんと縮まっていました。
訓練センターは、世界中から訓練生が大勢集まる、とても活気のある場所です。
ベースは、ロンドン、パリ、フランクフルト、東京、香港、台湾など世界各地にあるのですが、訓練は一貫してシカゴの訓練センターで行われていました。そこで数百人もの訓練生が毎週のように新規採用の訓練を開始して、各チームはレッド、イエロー、ブルーなど色分けされていました。私たちのチームはパープル。
カフェテリアなどの共同の場はとても国際色豊かで、まるでどこかの国際機関のような雰囲気がします。
ある日、トレジャー航空の本社見学という時間がありました。世界最大級の航空会社の本社だけあって、さすが大きい。中でも特に印象的だったのは緊急時に使われるという特別な会議室でした。
100名くらいはゆうに座れる半円状の座席は、映画館や劇場の様に下から上まで段々になっていて、部屋の正面には巨大スクリーンがありました。万が一、墜落事故やハイジャックなど甚大な緊急事態が発生した場合、ここにトップや専門家、関係者が呼ばれ、世界地図や映像、写真、情報が映し出され、情報共有や議論、評価、決定などがされるのだそうです。
「すっごーい。映画見たい。こんな設備の会議室、見たことない 😲 」
呆気にとられるほどそれは立派な会議室でした。
航空会社本部の威力を一部垣間見た気がしました。