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記事の中で映画、ゲーム、漫画などのネタバレが含まれているかもしれません。気になるかたは注意してお読みください。
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—君のいない世界なんて、いらない|CLOCK ZERO ~終焉の一秒~ Devote【感想】

本記事は「CLOCK ZERO」について好きなように語っている記事です。主人公について言及することも多いので、苦手な方はご注意ください。
総合感想以下はネタバレを含みますので、ご注意いただけると幸いです。


あらすじ

2010年、秋。都内にある私立学校「秋霖学園」の初等部に通う、小学6年生の九楼撫子(主人公)。撫子は幼馴染である理一郎と比較的穏やかな学生生活を過ごしていたが、一時期から不思議な夢を見るようになっていた。暗く陰鬱な、赤と青に彩られた黒い空が覆う荒廃した世界の夢。

そんなある日、撫子と理一郎は新任教師の神賀旭に呼び出される。同じく教室に呼び出されたのは、他のクラスで問題児と噂される生徒や下級生。集められた生徒の数は計6名、先生は6名に「問題児である君たちに、課題を与えます」という言葉を告げる。即席でまとまりのない仲間たちと共に四苦八苦しながらも課題をこなしながら充実した学生生活を送る最中、謎の数々が現実を侵食し始める。

謎に翻弄される撫子の前に現れたのは、不思議な夢の世界で出会った人物であった。どこか見覚えのある面影の”彼”との出会いにより、運命の歯車は廻りだす――。

CLOCK ZERO ~終焉の一秒~ Devote (otomate.jp)

総合感想

前々から評判の良さから気になっていた本作。なんとなく雰囲気が怖そうだと手を出していませんでしたが、思い切ってプレイしてみることにしました。実はswitchでオトメイトさんの作品をプレイするのが初だったので、画像の綺麗さに感動。Vitaも綺麗でしたが、switchの画面は大きくて綺麗で遊びやすかったです。

遊んだ感想としては、怖そうだと思っていた自分自身を「四の五の言わずに遊べ」と叱責したくなるくらいには面白く、夢中で進めました。もっと早く出会ったら良かった…。もっと早く、央と終夜に出会いたかった…。
 
上記からも分かるように、私は央と終夜に狂わされました。央に関しては、今まで遊んできた乙女ゲーム、なんなら乙女ゲーム以外のゲームや漫画などの他作品を含めてもかなり好きなキャラクターでした。終夜に関しては、ビジュアルが好みだったのですが、ストーリー面を加味して更に好きになりました。央も終夜もプレイ前に事前情報(優しいとか表面的な情報)を加味して、好きになるだろうと予想していたキャラクターだったので予想通りでニッコリです。 
 
主人公の撫子ちゃん、可愛くて光のような少女で素敵でした。どのスチルでも美少女な撫子ちゃん、目の保養です。正面も横顔も上から見ても、下から見ても美少女。返事する時に「なに?」ではなく「なあに?」と言うところがあるのも可愛い。

ネタバレあり感想

攻略順は「理一郎→円→寅之助→央→終夜→鷹斗」ですので、感想もこの順番です。理一郎で初めて、鷹斗で終わるというのが個人的には綺麗な気がしたので、推奨攻略順でクリアして良かったです。

プレイ時のざっくりとしたメモを頼りに感想をまとめていますので、内容やセリフに関してミス等があるかもしれません。その際は、申し訳ございません。 


理一郎√ 感想

序盤から無愛想で素っ気ない態度を発揮しまくっている理一郎でしたが、時折見せる面倒見の良さや撫子ちゃんに対する不器用な愛情を感じさせる言動をしていたりと魅力的なキャラクターでした。理一郎がプリン好きなの気づいた時、あまりの可愛さで「プリン好きなのか理一郎…?」とメモしてしまいました。これから私はプリンを見るたびに理一郎のことが頭を過るようになるでしょう…。

理一郎、ここが乙女ゲームじゃなくて少女漫画だったら撫子ちゃんの背中を押す切ない役割を担いそうな性格しているので「理一郎、絶対に幸せになってくれ」と思いながら進めました。私は少女漫画でヒロインと結ばれない方のキャラを好きになりがちなので理一郎の恋を応援しています。頑張れ、理一郎。

【小学生編まで】 
お互い素直じゃないこともあり、言い争いを頻繁にしている理一郎と撫子ちゃんですが、その根本には互いに気を許し合っていて互いが離れていかないという信頼感が見えていて素敵でした。小学生理一郎、絶対に撫子ちゃんが鷹斗好きだと勘違いしているでしょ?と思いながら進めていたので、案の定それっぽくて手叩いて喜びました。幼馴染が別の男を好きだと勘違いするイベント大好き~~!

【壊れた世界へ】
世界観をよく知らない状態でしたので、撫子ちゃんと同じように壊れた世界のこと何も知りませんし、「有心会、なんて怖い場所なの…」とびくびくしながら進めてます。理一郎はどこじゃーい!となりながら、終夜を心のオアシスにしていました。

理一郎は様々な後悔を胸に秘めながら成長している感じがしました。撫子ちゃんがいなくなった日から多くの後悔を胸に抱きながら、僅かな希望を支えに進んできたのかなと。でも何度も何度も事故現場見ていると気が狂いそうになると思いますし、何人の撫子ちゃんを彼は失ってきたのだろうと思うと切なくなります。理一郎にとっては撫子ちゃんはどの世界線でも撫子ちゃんで、でも撫子ちゃんは理一郎が今の自分を見ていないと嫉妬していて…ともどかしい。終夜が「不器用かっぷるというやつだな」と言いながらナイスアシストしてくれたときに握手したくなりました。これがあったから2人の想いは通じ合ったのかなと思うと、マジで終夜ナイスです。でも謹慎食らっていて泣きました。そんな……終夜……泣 
 
政府にさらわれそうな撫子ちゃんを理一郎が助けにきた後、理一郎が撫子ちゃんとした約束をもう一度してくれるところ大好きです。

「何があっても、たとえ世界を敵に回してもお前がオレの味方でいてくれるなら—オレは、何があってもお前を守るから」

理一郎の好きなセリフ

最高過ぎる。世界を敵に回しても自分だけはあなたの味方でいると言える関係性、好きすぎる。しかも、お互いに自分のことよりも相手のことが大切だと思っているところが素敵すぎます。

【エンドについて】
理一郎に関しては、どっちのエンドが好きか迷いますね…。2020年理一郎を幸せにしたい気持ちがありつつ、2010年理一郎を置いて行くのもつらい…。でも、個人的に帰還エンドにおいて消えゆく思い出を感じながら、”優しさは消えない、未来の理一郎と今の理一郎がいてくれるから”と語っているところが美しすぎたので、帰還エンドが好きかもしれません。どちらの愛情も受け取れるエンドなのかなという感じがします。末永く幸せになってほしい。
 
あと、作中全体的に言えることですが…帰還してから記憶を失われるのって、帰還した瞬間直ぐに記憶が消えて「あれ…?なにしていたのかな…?」ってなるイメージしていたので「嗚呼消えていく」ってなりながら徐々に消えていく感じだったのがすごく良かったです。この絶妙な余韻が切なさを際立たたせていて好き。


円√ 感想

作中で一番、劇的ビフォーアフターしているのは彼だったのではないかと思います。撫子ちゃんが「円は、もっとかわいかったわ」と言っているのを聞いて笑いながら頷きましたし、円が「かわいげなら健在ですよ」と返したところで更に笑いました。どこが可愛いんだと思いましたが、そう言えちゃうところが可愛いのかもしれない。でもカッコよさの方があります。進めていくと、カッコよさだけじゃなくて色々とずるい面があって、トキメキとギャップという面では作中1だと思います。人気あるのは知っていましたが、納得。これは人気でます。そして、言動で死人も出ます。キュン死です。

【小学生編まで】 
割と辛辣な面が見え隠れする円、最高でした。あと、犬が苦手で犬が道を塞いでいた時に「この道は占いで通るなって言われました」と別の道から進んでいくのが可愛くて、円~~!!ってなります。あの瞬間のスチルが本当にかわいい。小物作った時も撫子ちゃんのために作ったわけではないけど、撫子ちゃんのこと考えて作ったいうのも可愛い。ときめき大渋滞。 

円が我儘を言えないのが、家族が悪い人ではなく、良い人たちだから困らせたくないというのが…円の優しくて純粋なところが見えて良かったです。撫子ちゃんと仲良くなっていて、我儘も言えるようになって…成長に涙している時に撫子ちゃんの提案によって将来の夢が見えた円の「それはすごいです」と大喜びしているところをみてさらに泣きそうになりそうでした。年下の可愛さが遺憾なく発揮されてる。ここで√終わりでもいいんですよ……?まだ序盤……?嘘だあ。

【壊れた世界にて】
キングの愛が重たくて最高。でも得体が知れなさ過ぎて怖さもある。政府は政府で怖いけど、有心会よりは何故か安心してしまう不思議さ。それはそうとして、円はどう成長してそうなったのか途中経過が欲しい。「相手してほしいなら相手しますけど」と顔を近づけてきたときの円の顔が綺麗すぎて私はどうにかなりそうでした…。ひいい!!!!円!!!!!ってメモしかできないくらいにはどうにかなりそうでした。

央と円の再会好きすぎる。というか、円√なのに終始、央が眩しすぎて目が潰れそうになりました。円が央に対して全肯定だった気持ちが今なら分かります。

円に関しては、正直どのセリフも狂わされるのですが…ほら、「怒った顔が一番可愛い」だとか、「純真なぼくを惑わせたんですから」とか色々ありますけど…

「まったく。ぼくはずっと慎重派だったのに、あなたのせいでバカになったみたいです」

これが好きですね…。冷静で慎重な人間が、大切な人に対しては冷静で慎重になれずにバカになってしまうの好き。一緒に央に怒られてくれ。

【エンドについて】 
帰還エンドで身を挺して撫子ちゃんを元の世界に送ってくれるの好きなんですよね。最後に珍しく優しい微笑みを浮かべて送り届けてくれる円…円の分かりにくい優しさが愛おしい。2010年円が成長して未来で夢を叶えていて良かった。それはそうとして、どっちの円も撫子ちゃんを想って作った物が同じ形になるの最高過ぎるのでやめてほしい。嘘、やめないでいいけど、もっと見せてほしい。違う人生を歩んでいても、大切な人に対する気持ちは同じなんなんだなあと思うと微笑ましいです。

残留エンドは、円が自分の意思で撫子ちゃんに帰らないでほしいと言えて嬉しかったです。お互いの罪なんてどうだっていいと、あなたがいない世界なんて納得できないと円が言ってくれて涙出そうになりました。罪を抱え続けた円が言うからこそ刺さるセリフ。頼むから三人で仲良く幸せに逃亡生活してくれ。

どのエンドでも、なんなら後日談も込みで間に挟まれている央が苦労してそうで笑えるし、そういう立ち回りになる央が好きだ。永遠に仲良くやっていてくれ。


寅之助√ 感想

想像よりも常識人で優しいのかなと油断しつつも、己の中に獣を飼っているという侮れない寅之助でした。若として出てきたときに「顔が良い~~」となってたので終始顔が良いなと思いながら進めました。どこにいても終夜との掛け合いが可愛くて好き。

【小学生編まで】
ゲーム好きだったりと割と普通の男の子って感じでかわいかったです。かくれんぼの時に撫子ちゃんが言ったセリフが良すぎて好き。

「月よ、月。トラの瞳、金色じゃない。すごく、きれいな色よね。今日の月の色に近いわ」

撫子ちゃんの感性が好きだし、これを言えちゃう純粋さが素敵。寅之助√の撫子ちゃん、真っ向から向かっていくというか気持ちがストレートでかわいかったです。寅之助が「嫌わない」と言った時、撫子ちゃんが顔が緩んでいる様子があまりにも可愛い。こんなん惚れちゃいますよ、寅之助が。

【壊れた世界にて】
最初は怖い寅之助でしたが、進めていくと優しさも垣間見えるというか、距離が近づき始めてからは割と態度が軟化している感じがして良かったです。自力で有心会を抜け出した撫子ちゃんはカッコよかったのですが、騙された楓くんが可哀そうすぎて、楓……!!!となりました。良い奴だった…。

政府乱入で怪我した寅之助を看病している撫子ちゃん。上半身裸の寅之助に包帯巻くのが恥ずかしくて円周率数えたりしている撫子ちゃんが愛おしすぎます。

政府に連れ去られた撫子ちゃんでしたが、撫子ちゃんを助けるために寅之助が奮闘しているシーンが流れるのかなと思いきや、想像よりもさらっと救出されてカッコよすぎる。「走れるな?お嬢。行くぞ」の声に歓喜で震えたのは言うまでもありません。最高。今更ですけど寅之助のお嬢呼び良すぎます。

父親が嫌いだから同じようになりたくはないけど、自分自身にも同じ血が流れていると忌々しく思っている寅之助に、同じ血が流れていたって「トラはトラ」と告げる撫子ちゃんの眩しさたるや。その後もトラはトラだと言い続けてくれる撫子ちゃん好き。

撫子「…私のモノになって、寅之助」
寅之助「…ああ。その代わり、あんたもオレのモンになれよ」

こんなセリフを見た後に元の世界に戻るかの選択肢を迫られるの嫌なんですけど!寅之助を振ったつもりはないんです…信じて、撫子ちゃんを…。正直、どの√よりも寅之助√が元の世界に帰るのが心苦しいというか、戻ったらいけないというか…って感じでしたね。

【エンドについて】
「これバッドエンドやないかい!!」と叫びそうになった帰還エンド。攻略サイトにお世話になっているのに、選択肢間違えたかと思いました。間違ってなかったです。怖いのですが、窓に反射する寅之助の顔が最高すぎてゾクゾクしました。あまりに顔が綺麗すぎる。こんなに物騒な状況なのに顔が良くてときめいてしまう。

多分ここが正解だと言いたくなるような、残留エンド。お互いに執着し合っている感じが最高ですし、嫉妬深い様子でしか得られない栄養素はあります。誰にでも嫉妬する寅之助は栄養価が高いです。


央√ 感想

どうしてサブキャラクターだった過去があるのか教えてほしいくらい素敵なキャラクターでした。央が攻略対象じゃない時にCZと出会っていたら発狂していたかもしれません。ありがとう、攻略対象になってくれて。
央は、ひたすらに眩しくて光のような人なのですが、皆が幸せになることは無理で、幸せでありたい人の裏には不幸を願う人もいるということを理解しているのが良かったです。皆が幸せになろうと押し付けるのではなく、その背景に苦しんでしまう人もいるという事を理解できる優しい人で好き。一番星のように輝いていて、木漏れ日のように温かく、暗闇に沈んだら前から光の方へ手を伸ばしてくれそうな央が好きだ。

【小学生編まで】
個人的に央は気遣いをできる子なのですが、その気遣いの仕方や易しさの使い方を上手くいかなくて空気が読めないという感じになるのかなと思いました。大人になった時との差が大きいように見えて、基盤はきちんとしているような素直で優しい子だと思います。ただ小学生だと成長途中ですので、こういう風になるのも納得。円に対して悩んでいた時も、円が自分を褒めてくれるのが嫌だったとかではなくて、それは嬉しいけど円が無理していないのかなと心配している時には「ま、まぶしい」となりました。そう思える人間力の高さが眩しい。

誘拐されたときの央が頼もしすぎて涙出てきました。でも、それ以上に央の家でのやり取りが好きすぎて発狂しました。チケットのやり取りの下り、あまりにも素敵すぎません?円を仲間外れにせず、撫子ちゃんとも楽しめる方法を即座に提案できる小学生は中々いないと思います。スパダリの片鱗を感じた。

「僕だって好きな子と一緒に2人で遊びに行ってみたいしさー」

驚きすぎて「!!!!???」しか感想が出なかったセリフ

【壊れた世界にて】
有心会から必死に逃げ出して央と出会うのですが、声の掛け方が優しすぎてときめきました。その後すぐに寅之助に捕まって、央は冷静に切り抜けていいるのですが「…大丈夫。君が困ってるなら、助けるよ。…必ずね」とさらっとささやきを残して何事もなかったように去っていくんですよね。もう助けてくれなくても心が救われているので我が人生に悔いなしって感じだったんですが、その後すぐに助けに来てくれるんですよね。好きだ。王子様なの?
 
柔軟に撫子ちゃんの境遇を理解して心配してくれる姿勢も、完全に信用しない聡明さも好きすぎる。名乗らなかったのに、彼の料理を食べて撫子ちゃんが「央」だと確信するところがあまりにも綺麗すぎた。名乗ったわけでもなく、言動で確信するのでもなく、味で確信するところが良かったです。その後の緩やかな同居生活を永遠に見ていたい。寝起きが悪い央も紅茶に蜂蜜入れてくれるところも永遠に見せてほしい。
 
私が一番好きなのは警備員の変装する央です。正直、混乱しすぎて感想がめちゃくちゃでした。抜粋すると「制作陣の皆さまに足向けて眠れません。ありがとうございます」ということでした。政府に捕まった撫子ちゃんを連れ去っていってくれる時のスチルが最高でした。あの笑顔が眩しくて素敵。
正直、央に関してはあまりにも癖に刺さりすぎて感想が多くなりすぎるので省きます。安産守りの下りとか、肉じゃがの下りとか、膝枕の下りとか…全部好きだ。
 
撫子ちゃんを帰すという強い意志を持っていて、そのために自分自身の心の奥底にある願いを口に出せないのがもどかしくて、でもその優しさが央の良いところなんですよね。臆病と言ってましたけど、むしろ精神力の強さを感じました。

「僕が笑ってるときには、その裏でたぶん誰かが辛い思いをしてるんだと思う。幸せの形は、人によって違うからね」

央のセリフで印象的だったもの 

【エンドについて】
どのエンドがいいか選べない問題が多発している。なんならバッドエンドも良い味していますし、央を知る上では欠かせない気がしました。
帰還エンドだと「手の大きさは違うけど、この温かさを知っている」と言ってくれて、央はどこに行っても温かい人間なんだなあとしみじみとしてしまいました。正直、「我慢しないことにした」と会いに来てくれるの最高過ぎて悲しさが吹き飛んでしまった。椅子から転げ落ちそうになってしまった。どうしてくれるんだ、英央。どの世界線でもスパダリで最高です。

残留エンドなのに帰ってしまったので選択肢間違ったのかなと思ってしまいました。同じ央という人物のお菓子を食べたのに、彼が撫子ちゃんのために想って作ってくれたものとは”違う”ってなるのが粋でしたね。最初は同じ味で央だと気づいたのに、ここでは違うことに気づいてしまうのが。過ごした時間とか愛情の僅かな差が出ていて好きでした。あの世界で二人が幸せに生きてくれるのを全身全霊で願っています。
 
央の話し方がすごい好きで、タメ口の中に敬語を交えてくるの本当にトキメキが溢れる。ただ敬語を交えているのではなくて、いい感じの所で敬語を混ぜてくるので卑怯なんですよね。円といい、央といい、英兄弟はどこかしら卑怯な部分を持っているので油断ならない。恐ろしい兄弟だ。


終夜√ 感想

慈愛の方向、自己犠牲の方向性に振り切った無償の優しさを持っている人という感じがしました。不思議な感じだけど穏やかな話口調で、頓珍漢な発言をしても何処か憎めない愛嬌のある人だと思います。けれど、確かな賢さがあって、優しさと聡明さが同居することで大事なことにはフォロー入れてくれる。暗闇の中で不安な時に隣にそっと温かさをくれる灯のような終夜が好きだ……

【小学生編まで】
課題の会話とか下校時の会話とか、めちゃくちゃ可愛くて好きでニコニコしながら聞いていたんですが…突如として悲しい展開が来るとは思いませんでした。けれど、あの物悲しさや儚さが余計に終夜の優しさを引き立たせていて良い話だったなとも思います。作中にて「優しい、優しい時間だった」と表現されているのが、なんだか素敵で悲しくなりました。

撫子ちゃんに対する想いをどのように抱えていたのかは分からないですが、”哀しませない”と花に誓ってくれたのが素敵すぎて、終夜なら誓いを守ってくれるだろうという確信があって頼もしくもありました。言葉の一つ一つが誠実で、真っ直ぐに純粋な人なんだと知れば知るほど終夜という人物が好きになっていきます。

額にキスされても、手を重ねられても、トキメキの輝きよりは神聖すぎて「私、これは見てはいけないのでは?」となります。終夜との触れ合いは純粋さを超えて、神聖すぎる。

【壊れた世界にて】
終夜のこと大好きそうな楓くんが好きだ。ここではあまり多くは語りませんが、撫子ちゃん・終夜・楓のトリオが好きすぎて困る。あまりに容姿が違いすぎると言われている終夜ですが、同じところはあります。

髪型も背格好も変わっているけど、瞳の色だけは同じだった。少し灰色がかった、深い青の瞳。終夜の心を映しているような、澄んだ色。

終夜の容姿を表現した文章で好きな部分

終夜がいかにしてあの世界に向かったとかを詳細に語られていますが、色々な覚悟が決まっていてカッコいい。でも優しいから残忍になりきれない様子が垣間見えて切なくなります。あと、聞き逃せないの年齢の話ですよね。実は年上でした展開大好きすぎる。いいんですか…?そんな美味しい情報を頂いて…?ありがとうございます。この事実を抱えて突っ走ります。でも、不穏さを醸し出されているので気が気じゃありません。

人質である撫子ちゃんを気遣って色々と行動を起こしてくれる終夜が大好きなんですが、心に刻み込んでおこうと思っていた終夜の言葉があります。

終夜「うむ。それは運動によりアドレナリンの分泌が活発になったからだな」 「交感神経と副交感神経のバランスが整うことで、倦怠感がやわらぐのだ」

運動しなきゃと思ったセリフ

倦怠感があるとだらけてしまいますが、こう終夜が言ってくれてるので頑張って動きます……。知っている情報だけど面倒くささが勝って動かなくなるんですよね。「終夜もこう言っているぞ」となると動く(気がするので)頑張ります。

正直、トキメキや儚さで好きな部分や、言葉の表現や終夜の思考で好きだなあと思う部分がありすぎて語りきれません。口移しで水を飲ませてという攻めの行動に出たときにトキメキよりも愛おしさと切なさを感じて、終夜はどうしてこうも艶っぽさがありつつも美しいのかを真剣に考えそうになりました。

【エンドについて】
ここが大団円エンドだろな帰還エンド。CZメンバーを大切に想っていた終夜がこの世界で幸せそうに笑ってくれているだけで私は嬉しい。それはそうとして、書いてもらう書類があるの下り、はちゃめちゃに大好きすぎる。こういう二人が見たかった、こういう二人が好きだ。ここのスチルが一番好きで、見返してはときめいています。美人(撫子ちゃん)と美人(終夜)が同じ画角にいるだけで目の保養です。

忘れたくないと呟く終夜が印象的な残留エンド。手放しでハッピーエンドと喜べるわけではないのですが、この儚さと「織姫と彦星」のようと表現された関係性が美しくて大好き。
バッドエンドが切なすぎて、終夜の顔が綺麗だという気持ちで心を保っていました。けど、その顔すら切ないシチュエーションなので気持ちを保てなかった…。すぐさま後日談みて心の回復をしました。


鷹斗√ 感想

各√を経て、鷹斗の撫子ちゃんに対する愛の大きさを理解してきましたが、そこに至る過程や彼自身の考えを知らないままなので未知数な状態で攻略開始しました。人より超越している孤独な天才少年が一人の普通の温かい優しさをもつ少女のおかげで世界が色づいていくという、個人的に関係として好きな雰囲気でした。

【小学生編まで】
撫子ちゃんと鷹斗が並んで歩いたり、仲良く会話しているのって凄いお似合いというか、しっくりくる感じだろうなと他√でも思っていたのですが、やっぱり二人のバランス感が良い。

どうして鷹斗が撫子ちゃんの惚れたのか、ここまで執着していくのかを知りたいと常々思っていましたが、放課後の教室での語らいを見ていたら「それはこうなるわ~!!」って納得しました。撫子ちゃんが発する言葉は、あまりに純粋で真っすぐで優しい。こんなの言われたら誰でも惚れてしまいますし、こんなの言える女の子は良い女に決まってる。天才故に人間らしさがなかった彼に人間らしさをくれて、未来をくれたのは他でもない撫子ちゃんだったんですね。撫子ちゃんにとっての運命の相手は鷹斗でなくても良いかもしれないけれど、鷹斗にとっての運命の相手は撫子ちゃん以外にいないのかもなと個人的に感じさせられるエピソードでした。

撫子「夢なんて、目標なんて、なくてもいいじゃない。鷹斗のやってることに意味がないわけないわ」

これは惚れてしまうと思ったセリフ

【壊れた世界にて】
撫子ちゃんが鷹斗を怖いと思いながらも、彼のことから目を逸らさずに向き合い続ける強さを持っているのが良かったです。

撫子ちゃんが一人で外に歩くために鷹斗の取引をしますが、鷹斗が撫子ちゃんにやってもらいたいことが”キス”だと言われたときの私の心情は荒れてます。間違っていると分かっているのに唇が触れ合ってしまっている…どうして…。この後に様々なことを経て、感動の再会をしてからキスをしますので悲しいキスはノーカンです…。鷹斗も言っていたのでノーカンなんです…。

政府を解体しようとした鷹斗ですが、その中でキングを尊敬している人もきちんといると描写されていて安心しました。鷹斗の独りよがりではなくて、きちんと彼自身を見てくれている人がいると鷹斗の耳に届くことができて良かったですし、そのおかげで鷹斗が撫子ちゃんを助けるという選択肢を誰かに委ねることができたのだとも思います。そして撫子ちゃんを信じて死者を生き返らすという提案を跳ね返す強さを手に入れることができていて、彼にとって何かを信じるというのは大きな変化であり、鷹斗の中の人間らしさでもある。鷹斗のことを人間らしくないと感じたことはあまりなかったですが、ここで僅かに足りなかった人間らしさが補われたなと個人的には感じました。

【エンドについて】
帰還エンドが悲しくて、でも鷹斗が撫子ちゃんを元の世界に返すという決断をしたのがとても好き。撫子ちゃんと生きたかった、他愛ない日々を過ごしたかった、世界なんて壊したくなかったと語る鷹斗の姿がとても切なくて、人間くさくて綺麗でした。元の世界で幸せな二人を見れたのは良かったですし、この鷹斗には他愛ない日々を撫子ちゃんと積み重ねていってほしいものです。ほんのり寂しいけど良い終わりだなあと思ったら、最後の最後に一筋の希望があって驚きました。こういう驚き大好き。その先を少し見たいけど、その先がないから綺麗な終わり方なんですよね…。

残留エンドは壊れた世界の二人の関係性を踏まえると好きなエンドでした。個人的には、こっちのエンドが好きかもしれないです。ちなみに、お花の指輪をくれた女の子がキングについて話していたところで泣きました。なぜか鷹斗√の中で一番泣いた。そういう風に想ってくれている人がいるっていうのが心の救いです。


その他エンドやキャラ等の感想

【レインエンド】
声とビジュが好きで困ります。貴重なスチルを眺めては表情を見て「顔がいい~~~」ってなってました。年齢を聞いた時は驚いたのですが、テンションも上がりました。こんな可愛い顔しているのに25歳……?ありがとうございます。私、可愛い顔している人が年上なの好きなので。「この人は年上だろうな」より「年下くらいだろうな」からの「年上?!」ってなるのが好きです。要はギャップが好きです。彼のエンドに関しては、どういう感情で読み進めるのが正解なのか分からないくらいかき乱されました。善悪で語りきれないキャラクター性であり、加害者でもありつつ被害者でもあるというどこにも分類することができない、分類するのは野暮な感じがします。あと、撫子ちゃんにアプローチをかけるレインをもっとみたいです。私は。
 
楓エンド】
癖がなく、等身大な好青年という感じがしました。言葉の節々や行動から人の良さを感じますし、隠しきれない愛嬌があり、思ったことを口に出してしまう様子はひたすらにかわいい。楓くんと撫子ちゃんの恋の様子も見たいけど、2人で仲良さげに相棒とか友人ぽく旅している様子も見たい。個人的に楓くんは攻略対象ではないけど、エンドがあったりおまけストーリーがあったりするのが似合うキャラな気がしました。攻略対象になりきれないけど、主人公と仲を深めることができる絶妙な立ち位置が似合うところが好きです。
 
はじまりの記憶】
多くは語りませんが、物語の悲しさと切なさを倍増させてくれた気がしました。これを踏まえて、周回したら情緒おかしくなる気がします。心構えができたらやってみようかなと思います。でも円のところをもう一回読んだら心苦しくてどうにかなりそうな気がするので心構えが一生できないかもしれない。これ読んで壊れた世界に彼を置いて行く選択肢取れます…?無理かもしれない…。


中学生編 感想

セーラー服の撫子ちゃんと学ランの皆を見せてくれてありがとうございます。小学生と大人の中間くらいの容姿で可愛さとカッコよさの両刀使いなのは私の心にクリティカルヒットです。   
 
中学生らしくクラス替えの場面があるのですが、素で円と終夜を探してしまいました。そういえば、彼らは年下だった。同じクラスどころか学年にもいないんでした。寂しい。個人的に央が同じクラスというとんでもなくありがたい状況が起きました。英央と同じクラスになりてえと常々思っていましたので、同じクラスという事実だけで生きていける。
 
皆、小学生よりは大人で、大人よりはまだ子供という状態で物語が進んでいくのが良かったです。中学生の時期でしか見れない未熟さと葛藤、真っ直ぐさが眩しい。個人的には、理一郎と撫子ちゃんの関係性において「これが見たかったんだよ~~!こういう幼馴染たちが見たかったんだよ~~!」が溢れていて大好きでした。

円「…握り潰しました」

個人的なハイライト ミスコン推薦状を握り潰した円

中学生編は、なんといっても楓君との会話が最大級に可愛い。先輩後輩しながら仲良くしていてほしいです。恋をしてほしいけど、恋をしないで永遠に仲の良い先輩後輩をしていてほしい。

レインに関しては語るのが難しいですが、あの世界故の繋がりであるというのが明言されていて良かったです。どのようにして出会ったか、どのような会話を果たしたか、どのような経験を積み重ねたかなど、何かがかみ合わなかったらきっと繋がらなかった縁であるという事実が関係性に深みを持たせている気がします。 
 
こういうのが見たかったんだよが溢れている中学生編、面白くてサクサク進めることができました。中学生ならではの等身大の皆が見れて良かったです。永遠にわちゃわちゃと仲良くしていってくれ。


最後に

個別√に入るまでが長く、攻略に時間もかかりましたが、この長さと丁寧さが良かったです。小学生編で仲良くなるほど、壊れた世界での対比が切なくなり、それのおかげで同じ人物でも同一人物に見えずに「どの世界の彼が良いのか」「どの世界の彼を選ぶべきなのか」を考えられた気がします。

どっちもよくて、どっちも選べないよというのが悩みどころ。キャラによっては、どっちが良いかではなく「どっちが彼にとって幸せか」を考えさせられて色んな方向性から楽しめました。ハッピーエンドでも完全なハッピーエンドではなく、何かを選んだら何かしらの悲しい要素は残るというのが物語に深みを持たせている感じがしました。 

それでは最後に!

英央と時田終夜に出会わせてくれてありがとう~!
CZのみんなと楽しい日々を過ごせて良かった!!

ということで、拙い文章での感想記事でしたが、最後まで読んでくださりありがとうございました。


次回:「NORN9 VAR COMMONS」感想です。



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