【読書記録】幼少期のトラウマが消え去る 性格を変えるための認知行動療法ノート①
STEP1 性格は変えられる
●性格に悩むのはどんな時?
私たちが自分の性格が嫌だと意識する瞬間は、
自分の「考え方・感じ方・行動(態度)」のいずれかを心地よくないものだと認識した時です。
そして、「どうしてこう思ってしまうんだろう」「なんでこんなに嫌な気持ちになるんだろう」
こうありたいと考えるあるべき姿とは大きなギャップがあったのです。
●自分の「思考・感情・行動」を後悔する。
「なんでこんな風に思ってしまうんだろう【思考】」
・ちょっとの失敗で「自分はダメだ」と思ってしまう
・ちょっと嫌なことを言われただけで「自分のことをわかってくれる人なんていない」と思ってしまう
「なんでこんな気持ちになるのだろう【感情】」
・夫から家事のことで文句を言われると罪悪感がこみ上げてしまう
・子供が部屋を散らかすと強い怒りがこみ上げてしまう
・商談がうまくいかないと憂うつな気分が湧いてしまう
・上司の機嫌が悪いと恐怖や不安を感じてしまう
「なんであんな態度をとってしまうんだろう【行動】」
・迫力のある上司の前でおどおどした態度をとってしまう
・親につい反抗的な態度をとってしまう
・やればいいとわかっているのに行動に移せない
・夫の顔色をうかがい機嫌をとってしまう
●性格とは何か
そもそも性格とは何か
性格とは
・思考(考え方)
・感情(感じ方)
・行動(行動、反応や態度)
のパターンが集まったものです
●好ましいパターンと受け入れがたいパターン
性格に悩むとは、ある状況における自身の思考・感情・行動のパターンが好ましいものではなく、受け入れがたいものであるということです。
●性格は自分が決めた
性格には生まれつきに持っているものがあると考えられます。しかし、生まれつきといって全部が変えられないわけではありません。
大人が持っている思考、感情、行動のパターンの多くは、生まれつき以上に環境の影響をかなり受けていると考えられます。
外部からの影響。今までの体験や出会った親や家族、友人や学校、社会との交流から影響を受けて作られたということです。
言い方を変えれば
「こういう時にはこういう風に考えて、こういう感情を使って、こういう風に行動しよう」
と決めて取り入れたのです。
●パターンの一つ一つを変えていこう
性格は生涯を通して比較的安定したものであると考えられています。
つまり、10代の頃も今も、思考、感情、行動、のパターンはそれほど大きく変わっていないということです。
もちろんコロナ渦で家族とのコミュニケーションが大きく変わった人がいるように、大きな出来事で変わる部分もあるでしょう。
しかし、それらが性格の根本まで変わっているのかは疑問です。そして、何もしなければ多くの場合大きく変わることはないのです。
したがって、現在悩んでいる性格があるとすればそれは今後も大きく変わることはないのです。
ただ、性格は変わらないと言っているわけではありません。
性格を構成している思考、感情、行動のパターンひとつひとつは変えることができるものが多くあります。
性格は刻み込まれたものではなく、自分が取り入れたものの集まりなのです。
次回からは、心理療法の理論と技法を使って、
嫌だと思う性格の一部分、変えたい思考、感情、行動のパターンを変えていくワークを紹介します。