リソグラフが生み出す味わい。【本のまち八戸ブックフェス2024】本を作ろう講座【紙の本(ZINE)編】に参加して
わたしが住む八戸市の中心街に、市営書店「八戸ブックセンター」があります。今日はそのブックセンターにて、申込みしてからずっと楽しみにしていたイベントがありました。
【本のまち八戸ブックフェス2024】本を作ろう講座【紙の本(ZINE)編】
9月29日(日)は、年に一度開催される「本のまち八戸ブックフェス」です。前日祭と題して、9月28日(土)にもさまざまなイベントが企画されていました。
そのなかでもZINEに関心があったわたしは、本を作ろう講座【紙の本(ZINE)編】に参加してきたというわけです。
ゲスト講師は、<おそくて、よい本>の出版社「三輪舎」代表でいらっしゃる中岡祐介さん。
“<おそくて、よい本>の出版社”
このシンプルかつ完璧なプロモーションワードに、やられてしまいました。
やれコスパだ、やれタイパだと叫ばれる昨今にグッときませんか?わたしはグッときましたね。
そういうわけで、中岡さんのお話を聴いてきたわたしの感想を語りたいと思います。参加してきて、本当に良かったと思えたので皆さんにも共有したいのです。
「リソグラフ」の魅力
まず驚いたのが、中岡さんはリソグラフという印刷機でZINEを制作していること。リソグラフとは、理想科学工業株式会社|RISOが扱っているデジタル印刷機を指します。
アラフォー・アラフィフくらいなら、「プリントごっこ」で年賀状を作成した経験がある方もいるのではないでしょうか?プリントごっこの本格版が、リソグラフだと思ってください。
例えば、Instagramの検索機能を使って「risograph」とハッシュタグ検索します。すると、リソグラフで作成された世界中のアート作品が表示されるのです!
台湾・韓国、インドネシアなどアジアでリソグラフを用いたZINEやポスターなどが盛んに作られているとのことでした。
何色も使える版画。
わたしはそう理解しました。
図工みたいで、楽しそう!と興味が湧いてきます。
中岡さんは、「リソグラフは本を作るための印刷機ではない」とおっしゃっていました。でも、リソグラフで印刷されたZINEを実際に見せてもらうと、ありありのあり〜!かわいい、おしゃれ、そんな第一印象でした。
1色印刷したら、インクの色を変えて、また同じ紙に刷り足す。
そのときに1色と2色めがずれてしまったり、文字が重なってしまうこともあるのです。
こういうリソグラフの特徴を、中岡さんは「味わいがある」とおっしゃっていました。
「リソグラフ」で唯一無二の本を作る
今回、中岡さんのお話では印刷に関するこだわりをたくさん感じられました。印刷機こそ使うものの、印刷された紙を並べ、ホチキスや糸で綴じる。
まさに“<おそくて、よい本>を作っていらっしゃる出版社なのだと確信しました。
こちらはリソグラフ印刷でレターセットを作成した方のXのPostです。
一つとして同じ絵柄にならない、そんな可能性を秘めています。
ZINE作りも同じ。
リソグラフによる印刷は、完璧さはないけれど統一性はある、魅力的な作業に思えてきました。
「リソグラフ」でZINEを作ると決めた
中岡さんはこうもおっしゃっていました。
ZINEの魅力。それはみんなが本を作れるし、みんなが本を販売できることです。
今日のイベントに参加して、どんどんアイデアが湧いてきました。
そして、すぐにでも1冊作りたい気持ちになりました。
電子書籍が主流の今、街の本屋さんも閉店していきます。
それでもあえて、わたしは紙の本にこだわって作りたいと決めました。
いつか、岩手開催の文学フリマに出店することを目標に、ZINE作家としても活動していきたいです!がんばります。