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『無難に生きたい』からの卒業

目立たず、無難に生きたかった。
なのに、なぜか目立ってきた。しかも悪いほうに。
隠れるようにしてきたのに、影が薄くなれなかった。


どうしてこうなってきたのか。

いろいろなセミナーに参加して、本を読んで、自分のことを見つめ、自分の心の動きを観察してきたことで気づいた。


私は、
人生を通して、人間というもの、自分というものを満喫したかった。だから、目立ってたんだ!

と、40代後半に差し掛かった今はわかる。


1.学生時代から30代前半

中学の部活では、目立たないようにおとなしく人の後ろをついていっていたら、
「もっと元気出せよ!」
と先輩に何度も怒鳴られた。

…確かにね、運動部だからね。

大人しく黙っていようと思った高校時代。
気になったことは口に出てしまうことと、マイペースな性格のせいか、大人しくしているのを鬱陶しがられたらしく、クラスで孤立した。

その後も細かい状況は覚えていないけど、短大時代も、社会人になってからもなんだかんだと目立ってきたな、という感覚がある。

誇大解釈が入っているかもしれないけれど、なぜか同じことをしても私に注目が集まったり、私のミスや短所に目をつけられたりすることが多かったから、被害妄想ではないはず。

一応、書いておくけど
私は性格も見た目もパリピではない。

なのに、どうして目立ったのか?


当時の私は自分を押し殺していた。

よくしゃべり、明るく、大雑把。
周りを気にせず、言いたいことを言い、うまく人を使う。

そんな自分を隠していた。

無難に生きたいと思って、本来の自分と違う自分を演じていたから逆に他人の目につきやすくなってしまったんじゃないか。

今はそう感じてる。

そうそう、そもそもどうして私が目立たず無難に生きていきたいと思うようになったか、その理由なんだけど。

キッカケは忘れました。

ただ、人に親切にしやすい私は、都合良く人に使われることも少なくなかった。

自分も人のことを使うくせに、それ以上に人に都合よくつかわれ、約束をドタキャンされ、1人右往左往していた小学生時代。
母親に言われた。
「あんた、何でそんなに人に親切にするん。損してばっかりやん。便利に使われて、お母さん、情けなくなるわ」

言い方は違うかったと思うけど、こういうことを何回か言われた記憶がある。
そのうちに、
「私って損してるんや。人のために動くのって情けないんや」と思うようになったような気がする。

それに、正直に意見を言ったことで、友だちと揉めたり、面倒ごとに巻き込まれたりすることも何度かあったから、そのことも影響しているんだろう。
そして、目立ったら教師や友人に何かを頼まれたり、頼られたり、面倒ごとに巻き込まれたりするということを、子どもながら経験上、知っていたから、目立たず無難に生きることを選んだんだと思う。

中学生のころから30代前半までの20年弱、自分を殺して無難に生きていた。

2.30代~40半ば

30代に入ってからは、言いたいことを言い、本音で話すキャラになった。
本来の自分とは違う自分を演じることはなくなったと思う。

それでも、まだ何か生きづらかった。

さっきも書いたけど、

私は、人生を通して、人間というもの、自分というものを満喫したかった。

なのに、面倒ごとに巻き込まれたくない、面倒なことはしたくない、という気持ちは強くて逃げていた。
自分を演じることはなくなっても。

そのくせ、なぜか面倒ごとが回ってきたり、損な役回りをしたりすることが少なくなかった。
仕事の場では顕著だった。

なんで!?
なんで私ばっかり、面倒なことが回ってくるの?
あの人はうまく回避してるのに。
いつも良いとこどりばかりしてる人がいるのに。


私が世渡り下手だからそうなった、というわけではないと、今はわかる。

何度も書いているけど、
私は人間というもの、自分というものを満喫したい。
だから、無難に立ち回り、損なことをしないで生きるという選択ができなかったんだと思う。
正確には、そういう選択をすることを無意識が拒否していたんだろう。

3.40代後半の今

抽選で学童保育の保護者会役員になり、同じ年にPTAの委員にもあたってしまった。
面倒ごとから逃げたかった以前の私なら、イヤイヤやっていたはず。
でも、当たったからにはやるぞ!と今回は決めた。
前のめりとか、やる気に溢れてるとか、そこまでじゃないけど、会議は全出席し、担当する作業も皆勤賞、それも無理することなくやった。必要以上に引くこともなかった。
そうしたら、自然に自分がラクに感じる立ち位置に立てた。
自分だけが目立ってる感覚もない。


4.無難に生きたい!から卒業

不思議なもので、無難に生きたいと、人を避け、何かを避け、本来の自分を押し殺していた時よりも、自分らしく真面目に、無理なく全力で動いている今の方が、目立たず無難に生きられている気がする。

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