情報リテラシー論⑨テレビの衰弱と動画サイト 長岡造形大学

最近、ふと考えることがあります。それは、テレビから動画サイトへと私たちの視聴習慣がどれほど劇的に変化したかということです。昔は家族全員でテレビを囲んで、同じ番組を見て楽しむのが当たり前でしたが、今ではほとんどの人が自分のペースで動画サイトを利用している時代になっています。この変化が私たちの生活にどんな影響を与えたのか、少し考えてみたいと思います。

  1. 視聴スタイルの自由化

一番大きな変化は、視聴スタイルの自由さだと思います。テレビは決まった時間に放送されるため、視聴者はその時間に合わせて見る必要がありました。しかし、動画サイト(YouTubeやNetflix、Amazon Primeなど)は、いつでも好きな時に好きな番組や映画を視聴できるため、時間に縛られなくなりました。

私自身、この自由度は非常に魅力的だと感じています。仕事や勉強で忙しい日々を送る中で、「放送時間に合わせて見る」というストレスから解放されたことが大きな利点です。寝る前に少しだけ映画を観る、通勤中に動画をチェックする、そんなふうに自分のペースで楽しめるのは、今の時代ならではの贅沢だと思います。

  1. コンテンツの多様化と個人化

次に感じるのは、コンテンツの多様化です。テレビでは限られたチャンネルや番組しか見ることができませんでしたが、動画サイトでは世界中のさまざまなコンテンツにアクセスでき、誰もが自分の興味や趣味に合った動画を見つけることができます。

例えば、私も最近は映画だけでなく、趣味の料理やDIY、旅行に関する動画をよく見ます。テレビでは絶対に見られなかったような、ニッチな分野の情報が手に入るのは、動画サイトならではの魅力です。自分に合ったコンテンツを選べることで、より豊かなライフスタイルが実現できている気がします。

  1. 「テレビ離れ」の影響

しかし、テレビから動画サイトへと移行したことで、社会的なつながりが薄くなったとも感じています。テレビの時代は、みんなが同じ番組を見て共通の話題を持ち、学校や職場でその話題を共有することができました。でも今は、自分だけの視聴体験が多くなり、他人と共通の番組について話す機会が減ったように思います。

この点については少し寂しさも感じます。特に家族とのコミュニケーションが減ったような気がしますね。昔は家族全員でテレビの前に集まって、同じ番組を見ながら感想を言い合うことが楽しみだったのに、それがなくなったことが少し寂しいと感じることもあります。

  1. まとめ

テレビから動画サイトに移行した時代は、視聴の自由度やコンテンツの多様性という点で非常にポジティブな変化をもたらしました。特に、自分のペースで自分の興味に合ったコンテンツを楽しめることは、現代人にとって大きなメリットだと思います。しかし、その一方で、社会的なつながりの減少や家族との時間が薄れたことも事実です。

これからの時代、私たちは動画サイトの便利さを享受しながらも、テレビがかつて持っていた「共通の話題」や「家族の団らん」の重要性も再認識していく必要があるのかもしれません。テクノロジーが進化する中で、私たちがどのようにバランスを取っていくのか、これからの課題のひとつだと思います。

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