「脳卒中後遺症者に対する就労支援のあり方」の勉強会に参加しました
2018年の12月20日、医療ー介護ー障害福祉の枠を超えて考えよう
「脳卒中後遺症者に対する就労支援のあり方」の勉強会に参加しました。
・この勉強会に参加したいきさつ(私の自己紹介も絡めて)
わたしは子供の頃からずっと絵や図工が大好きで、小学校で図工教室に通い、中学で絵画教室に通い。そして、高校は美術科、芸大受験に失敗で専門学校。社会人生活15年で今までしたお仕事はデザインのみ。と、ずーっと「好きな事」しかしてこなかったタイプの人間です。
去年、同業(デザイン)での転活中、ネットでたまたま見た就労移行支援の求人「どんなお仕事なのか全く想像できない。面接で聞いてみよう!面接楽しいしなぁ(当時なぜか面接にはまっていた)」という失礼な位、気軽な気持ちで求人応募。そこで今回の勉強会主催の藤田さんに出会う。藤田さんの熱い話を聞いて障がい者の方のための就労移行支援というものがあると知る→興味をもつ→しかし別業種すぎて想像もできない→じゃあ一回お仕事してみよう!→やってみたけれど、ますます分からない…→藤田さんがソーシャルワーカー・ケアマネ・相談員の方々に向けて勉強会をするぞ!よし参加するぞ。そして必ずアウトプットして少しでも学びにつなげるぞ(今ここ)と、いうのがざっくりとしたいきさつです。
・勉強会で学んだ内容
1.医療の現状
超高齢化社会に突き進む日本。医療費抑制を図るため、2025年までに現在の病院のベット数は130万床から110万床に(20万床削減)。高齢者増えるのに!(涙)つまり在宅や施設移行前提になり、医療は在宅生活を送るためのバックアップの役割になる。回復期リハ病棟も在院日数短縮のための提供方法を求められている。
2.社会と障害福祉の現状
日本の労働人口減少。女性の労働率上昇もほぼ頭打ち。政府は障がい者雇用率の上昇を図っている(事業主の障がい者雇用率の引き上げ)
しかし現状では医療機関と介護・障害福祉の連携がうまくいかない場合が多い。そして一度介護保険に入ってしまうと、まだまだ働ける年齢の方でも障害保証をつかって就労していこう。という考えに至る事が少ない。それは居宅・ケアマネ・相談員から「はたらく」という選択肢を与えていくことが大切と藤田さん。そして就労系障害サービスについての説明(A型・B型・就労移行支援の3種)
3.障害者総合支援法に、就労移行支援というものがある
藤田さんの専門領域は脳卒中。脳卒中疾患率(勤労世代である40代〜50代)はここ10年で1.5倍以上増。勤労世代の脳卒中後遺症者は増えている。しかし身体障害者(40代〜50代)の復職率は40%程度。そして就労移行支援サービスの90%が精神障害者や知的障害者対象。この先はもっと身体障害の方が就労しやすい環境づくりが必要。
そのために、脳卒中・身体障害専門の就労移行支援を立ち上げた。就労移行支援とは、一般就労に向けたトレーニングを行う場(職業生活に必要な耐久性・健康管理・日常生活管理・病状理解・自己能力の把握など)
就労に向け、医療(病院・訪問看護)との連携と、定着支援、そして障害特性に応じた働き方の選択肢を広げていく(テレワーク)
→ICTを活用して、サービス提供と連携活動を活発にスムーズにしていきたい。
という内容でした。
正直、今までずーっとデザインのお仕事をしていただけだったので、障害者の方の状況、医療や福祉の現状なんて全く無知でした。初めてこういう話を聞いて、今まで私がいた世界の小ささを実感しました。社会人も15年経験したし「大体見えてきたかも」と思い込んでいた自分の解像度の荒さが恥ずかしすぎる。聞いていても「???」が沢山で、頭が追いつかずかなりぼんやり状態でした。どうしよう。
今回、藤田さんのお話を聞いて、具体的な目的を持って行動していく事はとても大切なんだなぁ感じました。そして複雑なルールの中に目標点を見つけて前に進んでいく。(どんな事にも言えることかもしれないけれど)藤田さんは「脳卒中を患った方々に「はたらく」支援をしていく!」という具体的な目的がある。
そしてそれを、自分の言葉で話していくと、その熱量で人の気持ちを動かしていけるんだなぁ。私も何気なく応募した求人で藤田さんのお話の熱量に引き込まれてここに居る。私自信も熱く「こうなんだ!」って語れるものを持ちたい。
どうすれば?今、私は何ができる?(私は就労支援員)と考えると全然わからない。が正直な気持ちで、不安や自信のない感情が湧いてくる事の方が多いけれど、就労移行を利用される方が、笑顔で楽しく通い続けてくれるといいなと感じたし、はたらくことに対して新しい視点をどんどん作れたらいいなと、前向きな気持ちが沢山出てきた勉強会でした。