すきなものについて ①カメノコタワシ
〜ふんわり泡✕手のひら洗い至上主義のワタシが、タワシでカラダを洗うまで〜
私のバックグラウンド。
・30代、ひとり暮らし。
・東南アジア暮らしを経て、谷根千在住。
・お風呂は好きだが、サウナは苦手。
・むくみを自覚しつつも、何ら対策を打てていない。
・性格は典型的な中間子。
風呂タイムが好きだ。正方形に毛が生えたような浴槽でも、疲れた自分を癒すオアシスになる。石鹸をしっかりと泡立て、ふんわりと体を包むように撫で洗う。もはや美の常識である手のひら洗いに心もとろけ、デリケートな肌の潤いをしっかりとキープする。
そんなある日、蚊に刺された足が痒くて痒くて、湯船の中でふくらはぎを掻きむしった。痒みが落ち着き、ふぅーっと息を吐いたのも束の間、事件は起こった。すべての指の爪の間に白い粘土のようなものがぎっちりと詰まっていたのだ。なんだこれは…。愕然としながらも、犯人の目星はすぐにつく。間違いない、この質感は日焼け止めだ!
身体を洗う方法はたくさんある。
やわらかな手のひら洗いにスポンジ、手ぬぐい、ナイロンタオル。
肌をいたわり守ってきたつもりの手のひら洗いも、ひと月前の日焼け止めのベールに全身覆われていては元も子もない。
ともかく一旦ゼロに戻そう‥ふらふら街をさまよっていると、『カメノコタワシ谷中店』にぶつかった。
ボディタワシ。なんとも奇怪な響きである。
あのタワシで?洗う?体を!?
戸惑い一色の私に、タワシ愛溢れる店長が耳元で囁く。タワシは凄いのよ…
・毛穴に詰まった汚れ、余分な角質が落ちる
・ほどよい刺激で血流改善、マッサージ効果も期待できる
・使えば使うほど、肌がつるつるになる。
カメノコタワシは全部で4種類。
イメージ通りのゴリゴリのやつ(ココナツ)から、初心者向けのしなやかなサイザル麻まで、レベルに合わせて素材を選べる。
明治40年の創業以来、すべての工程が手作業で、職人のおばあちゃんの手はつるつるだと言う。
騙されたと思って購入し、早速使ってみる。
これは…!!期待を裏切らずしっかり痛い。
しかし1週間ほどで慣れてくると、たしかに肌がキュッと磨かれたようで、もうタワシ以外で洗えないのでは、と思うスッキリ感。
「亀の子たわしは日本3大発明品のひとつ」と言われるだけのことはある。未知のタワシ体験、あなたもぜひ。