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11/1(火)

掃除の後だった。たくさん雑巾を洗ったりしたから手はかじかんでいた。

友達を待っていたら一言「気持ち悪い」なんて言われた。そんな風に言われたからさすがにげんなりして、でも笑顔は崩さずに、1人で帰ってきた。

友達によく言われる。「あんたいい人なのにその性格で損してるよね。」違う。私はいい人なんかじゃない。いい人だったらこんな風にはならない。

私は滅多に嫌、とは言わない。でもそれは強迫観念があるから。

人に嫌われることの怖さを知ってしまったから。

昔の事を何も知らない、誰も知り合いの居ないこの高校に来れば、そんな生活も終わると思ってた。

だけど何も変わってない。

結局、私は気付いてしまった。誰にとっても私が一番になれないのは 私が悪いんだってこと。顔も性格も大して良くない。多分結婚もできない。そもそも愛される価値もない。

でも、そんな風に、冷ややかに、息を詰まらせながら世界を見ているのは、私だけじゃない。それが分かっているから、涙が出てこない。そういう風に言ってしまえば「面倒くさい子」になってしまうのが明らかすぎて、今日も優しく笑っているしか、方法が、ない。

すうっと目を細める。いつからこんな嫌な子になったんだろう。

息も白く濁るような11月の最初の日だった。

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