本の読み放題の時代。
少し前、『はじめて買ったブルーのCD』という記事を書いた。
この記事では、CDを手に入れた時の率直な気持ちを文章にした。今ではSpotifyで音楽を聴くことが多いので、CDを買うことはほとんどない。けれど、初めて手にした時は本当に嬉しかった。自分のための作られた音楽だと思った。
「高校生新聞」の調査によると、CDで音楽をほとんど聴かない人は48%らしい。YouTubeで音楽を聴く人が32パーセント。他にも、Apple musicとかSpotify、Line musicで聴くらしい。つまり、若者はCDで音楽を聴かなくなった。
ちなみに、CD派の人の意見としては、CDとセットになっているメイキング映像が入ったDVDを買っているからや、配信アプリに入っていない曲を聴きたいからだそうだ。要するに、CDをセットして聴くという様式美を大切にしているのではなく、コンテンツありきなのだとわかる。
映画やドラマは昔はVHSで観ていたけれど、やがてDVDに代わり、今ではNetflixやHuluなどの配信で観ることが多くなった。音楽も同じで、昔はLPレコードやカセットテープで聴いていたものがCDとなり、今では配信サービスが主流になってきている。どちらも定額の見放題、聴き放題が主流となった。
書籍も同じような道を進んでいるように思える。例えば、AmazonにはKindle Unlimitedという電子書籍の定額読み放題サービスがある。他にも、NTTドコモが運営しているdマガジンでは、雑誌の読み放題サービスを提供している。
僕は2年くらい前、Kindle Unlimitedに入っていた時期がある。雑誌を読むには便利で重宝していた。けれど、読みたい小説は入っているはずもなく、まもなく解約してしまった。
日本語のあらゆる本が読み放題になる時代が来るのは、まだまだかかりそうだ。雑誌の読み放題は色々なサービスがあるけれど、小説は難しいのだと思う。出版社の壁もあるだろうし、ハードルが高いのかもしれない。
僕はこの記事を書く上で読み放題サービスを色々と調べてみた。すると、BOOK☆WALKERという月額の読み放題サービスを見つけた。これは、ライトノベルと角川文庫が対象となっており、ライトノベルが8000冊以上、角川文庫が3000冊以上も定額で読めるサービスだ。
本の読み放題の時代は、すぐそこまで来ているのかもしれない。そうなれば近い将来、本屋にも行かず、AIの「あなたへのオススメ」を読む時代が来るのだろうか。
その世界は、すごく便利だけれど、ちょっぴり寂しい世界だと思う。